Trademark Appeal Case
結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2006−12761(T2006−12761/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「メルコグループ」の片仮名文字を横書きしてなり、第7類「金属加工機械器具,鉱山機械器具,土木機械器具,荷役機械器具,漁業用機械器具,化学機械器具,繊維機械器具,食料加工用又は飲料加工用の機械器具,製材用・木工用又は合板用の機械器具,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具,印刷用又は製本用の機械器具,ミシン,農業用機械器具,靴製造機械,製革機械,たばこ製造機械,ガラス器製造機械,塗装機械器具,包装用機械器具,陶工用ろくろ,プラスチック加工機械器具,半導体製造装置,ゴム製品製造機械器具,石材加工機械器具,小型部品自動組立装置,セラミックス製品製造機械,動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。),風水力機械器具,機械式の接着テープディスペンサー,自動スタンプ打ち器,食器洗浄機,電気式ワックス磨き機,電気洗濯機,電気掃除機,電気ミキサー,修繕用機械器具,機械式駐車装置,乗物用洗浄機,消毒・殺虫・防臭用散布機(農業用のものを除く。),ゲーム機用コインの洗浄機,ゲーム機用コインの研磨機,建築物又は構築物の給水管又は排水管を洗浄する洗浄機,パチンコ球の研磨機,パチンコ玉の洗浄装置,機械要素(陸上の乗物用のものを除く。),芝刈機,電動式カーテン引き装置,廃棄物圧縮装置,廃棄物破砕装置,起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,電機ブラシ」、第9類「耳栓,加工ガラス(建築用のものを除く。),アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,オゾン発生器,電解槽,検卵器,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,自動販売機,現金自動預け支払い機,ガソリンステーション用装置,駐車場用硬貨作動式ゲート,救命用具,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,保安用ヘルメット,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,災害防止対策・人命救助・避難誘導・ガス漏れや酸欠対策用の酸素呼吸器,潜水用機械器具,業務用テレビゲーム機,電動式扉自動開閉装置,乗物運転技能訓練用シミュレーター,運動技能訓練用シミュレーター,理化学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,消防艇,ロケット,消防車,自動車用シガーライター,事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,計算尺,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」、第10類「おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),業務用美容マッサージ器,医療用機械器具,家庭用電気マッサージ器,医療用手袋,しびん,病人用便器,耳かき」、第11類「便所ユニット,浴室ユニット,乾燥装置,換熱器,蒸煮装置,蒸発装置,蒸留装置,熱交換器,牛乳殺菌機,工業用炉,原子炉,飼料乾燥装置,ボイラー,暖冷房装置,冷凍機械器具,業務用衣類乾燥機,美容院用又は理髪店用の機械器具(いすを除く。),業務用加熱調理機械器具,業務用食器乾燥機,業務用食器消毒器,洗面所用手乾燥装置,水道用栓,タンク用水位制御弁,パイプライン用栓,汚水浄化槽,し尿処理槽,ごみ焼却炉,太陽熱利用温水器,浄水装置,電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類,水道蛇口用座金,水道蛇口用ワッシャー,ガス湯沸かし器,加熱器,調理台,流し台,アイスボックス,氷冷蔵庫,家庭用浄水器,浴槽類,あんどん,ちょうちん,ガスランプ,石油ランプ,ほや,あんか,かいろ,かいろ灰,湯たんぽ,洗浄機能付き便座,洗面所用消毒剤ディスペンサー,便器,和式便器用いす,家庭用汚水浄化槽,家庭用し尿処理槽,トイレ用ベンチレーター(電気式のものを除く。),化学物質を充てんした保温保冷具,火鉢類」、第40類「放射線の除洗,布地・被服又は毛皮の加工処理(乾燥処理を含む。),裁縫,ししゅう,カーテンの仕立て,衣服の更生仕立て直し,金属製品又は金属製部品の塗装・電気めっき・組立加工・精密加工その他の金属の加工,ゴムの加工,プラスチックの加工,セラミックの加工,木材の加工,木材製品の組立て,紙の加工,石材の加工,甲殻・歯・牙・角・その他の動物性基礎材料の加工(毛皮の加工を除く。),剥製,竹・木皮・とう・つる・その他の植物性基礎材料の加工(食物原材料の加工を除く。),硬貨作動式自動精米機の提供,食料品の加工,義肢又は義歯の加工(医療材料の加工を含む。),映画用フィルムの現像,写真の引き伸ばし,写真の焼付け,写真用フィルムの現像,テレフォンカード・絵皿・パネルへの写真の転写,ポストカード・カレンダー・名刺の印刷,写真用フィルムの現像・写真の焼付け又は写真の引き伸ばしの取次ぎ,写真のプリント,製本,製本の取次ぎ,浄水処理,廃棄物の再生,原子核燃料の再加工処理,印章の彫刻,ゴム印判の加工,彫刻による名入れ,製版,組版,鍵の複製その他の鍵の加工,テレフォンカードの磁気記録・その他の磁気カードの加工,受託による園芸用土の加工,受託による園芸用の種子加工,絵画・彫刻等の美術品に使用する特殊額縁の加工,軸装,貴金属又は貴金属製品(装身具を除く。)の加工,受託による医薬品の抽出・精製及び合成,受託による病理組織標本の作製,受託による袋物・バッグ・財布の製作,受託による草履・靴・傘の製作,宝玉及びその模造品の加工,装身具の加工及び改作,被服のプリント加工,電着植毛加工,受託による看板の製作,受託による自動車並びにその部品及び附属品の製造,受託による電気通信機械器具の製造,受託による電子応用機械器具の製造,電子計算機のハードウェアの組立て,電子部品の組立て・精密加工,物品への金属製ラベルの装着加工,眼鏡フレームの加工,眼鏡レンズの加工,繊維機械器具の貸与,写真の現像用・焼付け用・引き伸ばし用又は仕上げ用の機械器具の貸与,金属加工機械器具の貸与,組立用ロボット・溶接用ロボット・塗装用ロボットの貸与,製本機械器具の貸与,食料加工用又は飲料加工用の機械器具の貸与,製材用・木工用又は合板用の機械器具の貸与,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具の貸与,浄水装置の貸与,廃棄物圧縮装置の貸与,廃棄物破砕装置の貸与,廃棄物再生処理装置の貸与,化学機械器具の貸与,ガラス器製造機械の貸与,靴製造機械の貸与,製革機械器具の貸与,たばこ製造機械の貸与,材料を特定しない総合的な材料処理情報の提供,印刷,樹脂成形機の貸与,製薬機械の貸与,石材加工機械器具の貸与,塑性加工機械の貸与,塗装機械器具の貸与,ファインセラミックスに関する成形加工機械の貸与,廃棄物の収集・分別及び処分,編み機の貸与,ミシンの貸与,印刷用機械器具の貸与」及び第42類「気象情報の提供,建築物の設計,土木の設計,測量,地質の調査,水質検査,産業用ロボットの設計,自動組立装置の設計,自動搬送装置の設計,通信設備の設計,電子回路の設計,電子計算機の設計その他の機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,ロゴ・デザインの考案,インターネットにおけるホームページの設計・作成又は保守,インターネットホームページの作成に関する情報の提供,インターネットホームページの検索に関する情報の提供,電子計算機を用いて行う情報処理,情報処理システム設計に関する指導・診断及び助言,電子計算機通信ネットワークシステムの設計・作成・環境設定・運用・機能の拡張・追加又は保守に関する助言,その他の電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,つけ毛・カツラ・人工毛の検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,美術品の鑑定,特許技術の調査情報の提供,各種技術の研究情報の提供,法律・判決・判例の調査に関する情報の提供,法律・判決・判例の研究に関する情報の提供,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,著作権の管理に関する情報の提供,社会保険に関する手続の代理,車検のための申請代行,計測器の貸与その他の測定用機械器具の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,理化学機械器具の貸与,製図用具の貸与,電子計算機及びその周辺機器のマニュアルの作成」を指定商品及び指定役務として、平成17年2月8日に登録出願された商願2005−9980に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同17年9月14日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は以下の10件である。
(1)第643376号商標(以下「引用商標1」という。)は、「MELCO」の欧文字を書してなり、昭和38年2月4日登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同39年5月18日に設定登録され、その後、同49年11月28日、同59年7月17日、平成6年10月28及び同16年5月25日日の4回に亘り、商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同16年12月8日に第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,電機ブラシ」、第8類「電気かみそり及び電気バリカン」、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極」、第10類「家庭用電気マッサージ器」、第11類「電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」、第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」、第17類「電気絶縁材料」及び第21類「電気式歯ブラシ」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)第1163585号商標(以下「引用商標2」という。)は、「メルコ」の片仮名文字を横書してなり、昭和47年6月6日登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同50年10月20日に設定登録され、その後、同60年12月23、平成8年2月28日及び同17年10月25日の3回に亘り、商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同18年11月22日に、第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,電機ブラシ」、第8類「電気かみそり及び電気バリカン」、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極」、第10類「家庭用電気マッサージ器」、第11類「電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」、第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」、第17類「電気絶縁材料」及び第21類「電気式歯ブラシ」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(3)第1322270号商標(以下「引用商標3」という。)は「メルコ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和47年12月13日登録出願、第10類「理化学機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)光学機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)写真機械器具、映画機械器具、測定機械器具(電子応用機械器具に属するもの及び電気磁気測定器を除く)これらの部品および附属品(他の類に属するものを除く)写真材料」を指定商品として、同53年2月3日に設定登録され、その後、同63年8月24日及び平成9年9月9日の2回に亘り、商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(4)第1729122号商標(以下「引用商標4」という。)は、「MELCO」の欧文字を横書きしてなり、昭和57年2月10日登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同59年11月27日に設定登録され、その後、平成7年5月30日及び同16年11月30日の2回に亘り、商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同17年8月17日に、第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,電機ブラシ」、第8類「電気かみそり及び電気バリカン」、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極」、第10類「家庭用電気マッサージ器」、第11類「電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」、第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」、第17類「電気絶縁材料」及び第21類「電気式歯ブラシ」を指定商品とする書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(5)第1908371号商標(以下「引用商標5」という。)は、「メルコ株式会社」の文字を横書きしてなり、昭和55年5月24日登録出願、第10類「医療機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、同61年11月27日に設定登録され、その後、平成8年11月28日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(6)第2090917号商標(以下「引用商標6」という。)は、「MELCO FAN」の欧文字を書してなり、昭和60年8月19日登録出願、第11類「扇風機、家庭用換気扇、フアンモ−タ」を指定商品として、同63年11月30日に設定登録され、その後、平成10年11月10日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(7)第2711257号商標(以下「引用商標7」という。)は、「MERCO」の欧文字を書してなり、平成3年8月9日登録出願、第9類「化学機械器具及び食料または飲料加工機械器具」を指定商品として、同7年11月30日に設定登録され、その後、平成17年11月29日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(8)第3102953号商標(以下「引用商標8」という。)は、別掲に表示するとおりの構成よりなり、平成4年9月30日登録出願、第40類「受託による木型・金型の製作」を指定役務として、同7年12月26日に設定登録されているものであるが、商標権の存続期間満了により、平成18年9月6日にその登録の抹消がされているものである。
(9)第4083717号商標(以下「引用商標9」という。)は、別掲に表示するとおりの構成よりなり、平成4年9月30日登録出願、第42類「受託による木型・金型の設計」を指定役務として、同9年11月21日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(10)第4118960号商標(以下「引用商標10」という。)は、「メルコ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成8年11月12日登録出願、第7類「金属加工機械器具,荷役機械器具,動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。),風水力機械器具,ミシン,業務用電気洗濯機,家庭用電気食器洗浄機,緩衝器,ばね,制動装置,家庭用電気式生ごみ処理機」を指定商品として、同10年2月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、上記1のとおり、「メルコグループ」の文字よりなるところ、その構成文字全体をもって、一般に親しまれた特定の意味合いを認識させる既存の語とは認められず、必ずしも一体不可分にのみ認識されなければならない特別な事由は見いだせない。
また、構成中の「グループ」の文字は、我が国において「群。集団。」又は「共通点をもつ人や物の集まり」を意味する外来語として広く親しまれ、商取引の場にあっては、例えば「東芝グループ」、「日立グループ」などの如く、他の語に付して株式保有・融資・取引などを通じて継続的な結びつきをもつ企業が形成する企業系列を表す語として使用されている語である。
そうとすれば、これに接する者をして、「グループ」の文字部分を上述した意味合いを表す語として理解され、該文字部分は、自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を果たしていないか、自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を果たしていたとしても、その機能は極めて弱いものと認識されるとみるのが相当であって、本願商標中、自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を果しているのは「メルコ」の文字部分にあるものと認められる。
そして、簡易迅速を旨とする取引界の実情を考慮すると、本願商標は、その構成中にあって自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を果たし得る「メルコ」の文字に着目し、これより生ずる「メルコ」の称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないものとみるのが相当であるから、本願商標は、その構成全体より「メルコグループ」の称呼が生ずることは否定しないとしても、上述のとおり、自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を有すると認識される「メルコ」の文字に相応して「メルコ」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標1、引用商標4及び引用商標9は、それぞれ「MELCO」の文字、引用商標7は「MERCO」の文字、引用商標2、引用商標3及び引用商標10はそれぞれ「メルコ」の文字を書してなるから、その構成文字相応して「メルコ」の称呼を生ずるものである。
引用商標5は、「メルコ株式会社」の文字を書してなるところ、その構成中の「株式会社」の語は、商取引の場にあっては、企業名に付して法人形態を表す語として使用されており、該文字部分は、自他役務の識別標識としての機能を果たしていないか、自他役務の識別標識としての機能を果たしていたとしても、その機能は極めて弱いものと認識されるとみるのが相当であるから、これに接する取引者、需要者は「メルコ」の文字部分に自他役務の識別標識としての機能を見いだし、該文字部分をもって取引に資する場合も決して少なくないものと認められる。そうすると、引用商標5からは、自他役務の識別標識としての機能を有すると認識される「メルコ」の文字部分に相応して「メルコ」の称呼をも生ずるとするのが相当である
引用商標6は、「MELCO FAN」の文字を書してなるところ、その構成中の「FAN」の語は、指定商品との関係から「扇風機、扇」を表す語として使用されており、該文字部分は、自他商品の識別標識としての機能を果たしていないものと認識されるとみるのが相当であるから、これに接する取引者、需要者は「MELCO」の文字部分に自他商品の識別標識としての機能を見いだし、該文字部分をもって取引に資する場合も決して少なくないものと認められる。そうすると、引用商標6からは、自他商品の識別標識としての機能を有すると認識される「MELCO」の文字部分に相応して「メルコ」の称呼をも生ずるとするのが相当である
なお、引用商標8は、商標登録原簿の記載に徴すれば、平成17年12月26日に存続期間満了により、その登録の抹消が同18年9月6日になされているものである。
そうとすれば、引用商標8を除く引用商標1ないし引用商標7及び引用商標9、引用商標10(以下「引用各商標」という。)は、それぞれの構成文字に相応して、「メルコ」の称呼を生ずるものと認められる。
また、本願商標は「メルコ」の文字をもって取引に当たる場合のあること上述したとおりであり、引用商標2、引用商標3、引用商標5及び引用商標10も「メルコ」の文字をもって取引に資されるものといえるから、取引者、需要者が時と処を異にしてこれらに接する場合には、当該構成文字の綴りを共通にする点で外観上近似した印象、記憶、連想等を生じさせるおそれがある。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、観念においては、共に造語であり比較することができないとしても、「メルコ」の称呼を共通にし、外観においても近似する類似の商標といわざるを得ない。
(2)請求人は、(a)本願商標は全体が一体として観察され、企業連合を表したものと認識され、請求人傘下の企業グループ「メルコグループ」の観念を生ずるのに対し、引用各商標は企業名にかかる商標として認識されることはなく、単に「メルコ」として認識されるに過ぎないから、観念上及び称呼上も紛れるおそれはないこと、(b)審査の例として、本願商標と同様に、「グループ」の文字を含む商標とが非類似商標であるとして共に登録になっているものとして登録例を挙げて本願商標の登録適格性を主張している。
しかしながら、商標の類否判断における基準の一つとして用いられる商標の称呼は、当該商標が付された商品の取引において、取引者、需要者が当該商標をどのように称呼するのが通常であるかという観点から決せられるべきであり、本願商標については、前述のとおり認定、判断したものである。
さらに、商標法第4条第1項第11号は、先願登録主義を採用した我が国商標登録制度の基本規定として、先願に係る他人の登録と抵触する商標は、登録しない旨定めたものである。これは、既登録商標の権利を保護するための私益保護規定であり、同時に取引における競業秩序が、重複登録により乱されるおそれがあるのを防ごうとする公益保護のための規定であることも否定できない。そして、引用商標が登録されているものである以上、商標権者の同意やその登録商標の使用の有無とは関係なく、出所の混同のおそれが有り、かつ、本号の要件を満たすときは、本号が適用されるべきである。
すなわち、我が国商標制度は、先願登録主義を採用し、先願に係る他人の登録商標と抵触する同一又は類似の商標の登録を認めないものとし、そのことによって、登録商標につき商標権者の専用権、禁止権を保障しているものであり、それにもかかわらず、先願に係る他人の登録商標と抵触する同一又は類似の商標の登録を認めることは、登録商標の権利性を希釈化ないし弱体化することになり、上記商標制度の趣旨に反するからである。
そして、他人の先願に係る同一又は類似する登録商標が存在することが登録阻却事由となるのであるから、すでにそのような他人の登録商標が存在する場合に、これと抵触する後願の商標について登録をしないのは当然のことである。
また、商標登録出願に係る商標が商標法第4条第1項第11号に該当するか否かは、過去の審決例等の判断に拘束されることなく、本件の事案に即して当該出願に係る商標と特定の他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断されるべきものであるから、「○○○グル−プ」の構成からなる商標が登録されているからといって、このことから、「○○○グループ」の構成からなる商標がすべて引用各商標に類似しないということはできない。
本願商標は、上記のとおり、引用各商標と類似するものであって、このことは「○○○グループ」の構成からなる商標が登録されていることによって左右されるものではないから、請求人の上記の主張はいずれも採用することができない。
(3)以上のとおりであるから、本願商標と引用各商標とは、「メルコ」の称呼を共通にし、外観上もある程度近似した印象、記憶、連想等をあたえるものであって、全体として類似する商標というべきであり、かつ、その指定商品及び指定役務も同一又は類似のものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。