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Trademark Appeal Case

立体商標の記載要件

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−65065(T2004−65065/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第18類「Goods of leather or imitation leather(excluding cases adapted to the products for which they are intended,gloves and belts),bags,namely handbags,travel bags and backpacks,leather purses,card wallets,leather cases for keys,document wallets,trunks,suitcases,pouches.」を指定商品として、2003年1月8日にItalyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2003年2月6日を国際登録の日とするものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定は、「本願商標は、立体商標の輪郭が明瞭に示されておらず、全体の形状が把握できない。したがって、本願商標は商標法第3条第1項柱書に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲のとおり、ハンドバッグと思しき図形を描いてなるところ、その構成中の蓋、クロージャー(蓋をきっちり閉めるバンド部分)及び鍵(南京錠)の部分は実線で描かれ、それ以外は破線で描かれている。そして、立体商標である旨の記載がなされているものである。

(2)商標法第3条第1項柱書きについて

商標法第3条第1項柱書きは「自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標について使用をする商標については、次に掲げる商標を除き、商標登録を受けることができる。」と規定しているところ、立体商標である旨の記載があっても、願書中の商標登録を受けようとする商標を記載する欄への記載が立体商標としての商標の構成及び態様を特定し得るものと認められないときは、同項柱書きの規定により商標登録を受けることができる商標に該当しないものというのが相当であって、国際商標登録出願についても同様である。

これを、本願商標についてみるに、本願商標は上記(1)の構成よりなるものであり、全体の形状を把握できないものであるから、商標法第3条第1項柱書きの規定により商標登録を受けることができる商標に該当しないものといわざるを得ない。

(3)請求人の主張について

(ア)請求人は、立体商標を表すための図の作成方法について、本願商標の記載方法はWIPO国際事務局では、適切なものとして国際基準に合致すると判断しており、また日本以外の主要各国においても認められている「部分的立体商標」の記載方法であるから、わが国の審査基準において認められないのは不当である旨主張し、また、商標法において「部分的立体商標」を商標として認めない旨の記載がないから、本願を拒絶することはできないと主張する。

しかしながら、商標の登録にあたっては、出願された商標について、それぞれの国の法律に基づいて審査され登録されるものであるところ、日本を指定国とした国際商標登録出願においても同様であり、日本国の法律に基づいて審査を行い、登録すべき要件を備えたもののみが登録され得るのであって、たとえ、日本がマドリッド協定議定書を採択しているとしても、国際登録簿に登録された商標であるということのみをもって、我が国の法律上認められない不明確な形式で表示された商標について、そのまま登録を認めることはできないものである。

また、我が国の商標法上、部分的立体商標を認める明文がないのは明らかであるから、同法において、部分的立体商標を認めないと明言していないことをもって、本願商標を登録するべきであるということもできない。

したがって、請求人の主張は採用できない。

(イ)また、請求人は、本願商標の自他商品識別力について証拠資料の提出が可能である旨主張している。しかしながら、本願商標は立体商標としての商標の構成及び態様を特定し得ないものであるところ、商標法第3条第2項に規定される「使用による識別性」を主張するための要件は、出願商標と同一の商標に関する場合のみであるから、請求人において、立体商標としての商標の構成及び態様を特定し得ない本願商標と、同一の商標に関する証拠を提出することが可能であるとは考えにくいものであるから、その提出を待たずに結審することとした。

(ウ)さらに、請求人は、本願商標を構成する「立体的部位」について識別力を有するか否かの検討もなされないまま、本願商標が登録できないものと認定されることは納得できない旨主張する。

そこで、仮に本願商標が明確なものであるとしても、本願商標は、別掲のとおり、蓋、クロージャー(蓋をきっちり閉めるバンド部分)及び鍵(南京錠)を有する手回り品や化粧品等を入れるハンドバッグを表した立体的形状よりなるところ、本願商標の構成中、比較的看者の注意を惹くと思われる切り込みを入れた蓋、クロージャー及び鍵のデザインは、ハンドバッグの機能(例えば、収納力)又は美感(例えば、見た目の美しさ)を発揮させるために施されたものとみるのが自然であり、かつ、全体的観察においても格別に特異な形状を表したともいえず、ハンドバッグそのものの形状を普通に用いられる方法の範囲で表された標章のみからなる商標というべきである。

してみれば、本願商標をその指定商品中の「ハンドバッグ」に使用しても、取引者・需要者は、単に商品「ハンドバッグ」の形状を普通に用いられる方法で表示したにすぎないものとして理解するに止まり、結局、本願商標は自他商品を区別するための標識としての識別力を具有しないものというのが相当である。

(4)むすび

以上のとおり、本願商標が、商標法第3条第1項柱書きに該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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