Trademark Appeal Case
称呼類似と要部認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2006−4151(T2006−4151/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第43類「中華料理を主とする飲食物の提供,飲食物の提供に関する情報の提供,会議室の貸与,展示施設の貸与,業務用加熱調理機械器具の貸与,調理台の貸与,タオルの貸与」を指定役務として、平成17年2月21日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4870788号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成16年10月26日に登録出願、第43類「中国料理を主とする飲食物の提供」を指定役務として同17年6月10日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲(1)のとおり、茶色の井桁状の図形の中に赤茶色の正方形を配し、その内に白色で「BUFFET」の文字、灰色で「GRAND」の文字、白色で「CHINA」の文字及び黒色で「CHINESE RESTAURANT」の文字を書してなるものであるところ、その構成中の「BUFFET」の文字は、「セルフサービスの(食事)。立食。軽食堂。ビュッフェ」(「研究社新英和大辞典」2002年3月 株式会社研究社発行)の意味を有し、また、「CHINESE RESTAURANT」の文字は、「中国料理店。中華料理店」の意味を有するものと容易に認識され、「中華料理を主とする飲食物の提供」の役務において、前記意味を有するものとして普通に使用されているものといえるものである。
そうとすれば、本願商標の構成中の上段に比較的小さく表示された「BUFFET」の文字部分、及び最下段に最も小さく表示された「CHINESE RESTAURANT」の文字部分は、自他役務の識別標識としての機能を果たすとはいい難いものである。
そして、前出の研究社新英和大辞典をみると「GRAND」の文字は、「雄大な。堂々とした。すばらしい。立派な。」等の意味、「CHINA」の文字は、「中国」の意味を有するものと認められる。しかしながら、該辞書に「GRAND CHINA」の語の掲載は見いだせない。
以上より、本願商標は、他の構成文字よりも大きく表され視覚的にも分離し着目される、「GRAND」及び「CHINA」の文字部分をもって、役務の出所の識別標識として捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合もあるとみるのが相当であり、本願商標からは「GRAND」及び「CHINA」の文字に相応して「グランドチャイナ」の称呼を生ずるものと認められる。
一方、引用商標は、別掲(2)のとおり、「GRAND CHINA」(「CHINA」の文字は太く書されている。)の文字をゴシック体で表され、該文字の中央上部に葉の図形を配し、該文字の中央下部に黒色四角形内に縦に「広東」及び「名菜」の白抜き文字を2列に書してなるものであるところ、その構成中、図形部分と「GRAND CHINA」の文字部分及び「広東」、「名菜」の印書風の部分が、それぞれ視覚的に分離して看取されるのが自然であり、中央に大きく書された「GRAND CHINA」の文字部分に着目して取引に資する場合も少なくなく、該文字に相応して「グランドチャイナ」の称呼を生ずるものと認められる。
してみれば、本願商標と引用商標とは、全体の外観の相違を考慮するとしても、「グランドチャイナ」の称呼を共通にし、「GRAND」と「CHINA」の文字綴りを同一にする類似の商標であり、かつ、本願商標の指定役務中に、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務が包含されているものである。
なお、請求人(出願人)は、本願商標と引用商標の「GRAND CHINA」の文字からは、「大きくて立派な中華レストラン」、「最高の味の中華レストラン」又は「価値の高い中華レストラン」等を直感するから該文字が商標の要部ではなく、図形と一体となって自他役務の識別機能を発揮する非類似の商標である旨述べ、参考資料1ないし5及び第1号証ないし6号証を提出している。
しかしながら、請求人(出願人)が提出する証拠をみると、「CHINA」、「チャイナ」及び「China」の文字が中国料理、中華料理を取り扱う店に使用していることが認められるとしても、「GRAND CHINA」の文字が請求人(出願人)が主張する「大きくて立派な中華レストラン」、「最高の味の中華レストラン」又は「価値の高い中華レストラン」を表示するものとして使用されている例は示されていないから、該「GRAND CHINA」の部分が自他役務の識別標識としての機能を果たさないものとはいい難い。
また、本願商標が常に図形と一体のものとして需要者等に看取される特段の事情も見いだせなく、その構成中「BUFFET」及び「CHINESE RESTAURANT」の文字は、前記のとおり自他役務の識別標識としての機能はないから、他の文字よりも大きく中央に表されて視覚的に分離して看取される「GRAND」、「CHINA」の文字部分に相応して「グランドチャイナ」の称呼が生じること前記のとおりであり、本願商標と引用商標を「中華料理・中国料理を主とする飲食物の提供」に使用するときは、その出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるとするのが相当であり、上記請求人(出願人)の主張は、採用することができない。
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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