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Trademark Appeal Case

標語の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−6765(T2006−6765/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「HOPE,TRIUMPH,AND THE MIRACLE OF MEDICINE」の欧文字を横書きしてなり、第42類「医薬品の試験・検査・研究・開発」を指定役務として、2004年9月27日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成17年2月18日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、その構成する各文字(語)より『希望、勝利、医学の奇跡』の意味合いを表わすものと容易に認識させることから、これをその指定役務に使用しても、その商標に接した取引者・需要者は、自他役務の識別標識として認識すると言うよりも、これらの言葉の有する意味合いから、出願人の扱う『医薬品の研究や開発など』に対する企業理念を端的に表現し『企業イメージ』を強調した宣伝文句あるいはキャッチコピーとして捉えるにとどまり、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を有しないものであって、何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

企業は、その取り扱う商品・役務や企業イメージに関して、消費者や需要者に親しみや好感、信頼感などの良い印象を抱いてもらうよう日常的に心掛けているといえるところ、その一手段として、標語(キャッチフレーズ)などを採択し、それを通して商品・役務の広告・宣伝や企業イメージの向上に努めているのが実情である。

そして、これらの中には、端的な宣伝語句であるもののほか、商品・役務や企業のイメージを向上させることを目的とする観念的・抽象的表現の標語も採択されているところであり、その場合、これらが、需要者により、自他商品・役務の識別標識(商標)として認識・理解されるものと、単なる標語(キャッチフレーズ)の一種として認識されるにとどまるものがあるというのも実情である。

そこで、本願商標をみるに、その構成は、上記1のとおり、「HOPE,TRIUMPH,AND THE MIRACLE OF MEDICINE」の欧文字よりなるところ、各語が比較的簡明な英単語であって、我が国における近時の英語教育の普及程度からすれば、これに接する取引者、需要者は、さほどの困難を伴うことなく、全体として「希望、勝利、医学(医薬品)の奇跡」程度の抽象的意味合いを感得、把握するとみて差し支えなく、もって本願指定役務に係る業務を含む請求人(出願人)業務の内容と関連づけて認識、理解するというのが相当である。

しかして、上記意味合いを看取させるにすぎない本願商標をその指定役務について使用した場合は、これに接する取引者、需要者は、自他役務の識別標識と認識するというよりは、むしろ、「医薬品の試験・検査・研究・開発」の役務を取り扱う請求人の業務に関しての「希望、勝利、医学(医薬品)の奇跡」という企業理念を端的に表現した標語(キャッチフレーズ)の一種と認識し理解するとみるのが自然である。そして、本願商標について、かかる認識、理解を妨げる特別の事情を見いだすことはできない。

してみれば、本願商標をその指定役務に使用しても、取引者、需要者は、消費者向けに企業の理念、イメージを訴えるための標語(キャッチフレーズ)の一類型と理解するにとどまり、それをもって自他役務の識別標識とは認識し得ないものであるから、結局、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定の認定、判断は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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