Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90668(T2006−90668/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4990326号商標(以下「本件商標」という。)は、「侍魂」及び「SAMURAISOUL」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成18年2月10日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類」を指定商品として同年9月22日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第3326014号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SAMOURAI」の文字を横書きしてなり、ベネルックス統一商標条約国1994年7月14日の商標出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して平成6年12月14日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品」を指定商品として同9年6月27日に設定登録されたものである。
同じく登録第4803649号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成16年1月22日に登録出願、第3類「浴用せっけんならびにその他のせっけん,香水,オーデコロン,ひげそり用剤,アフターシェーブローション,アフターシェーブクリーム,その他の化粧水,身体防臭用化粧品,バスソルト,バスジェル,マニキュア,脱毛剤及びその他の化粧品,精油,その他の香料類」を指定商品として同16年9月17日に設定登録されたものである。
以下、これらを総称するときは、単に「引用商標」という。
3 登録異議申立ての理由の要点
(1)本件商標と引用商標とは称呼上類似するものであり、本件商標の指定商品中「化粧品,せっけん類,香料類」と引用商標の指定商品とは同一又は類似のものである。したがって、本件商標は、その指定商品中の上記商品については商標法第4条第1項第11号の規定に該当する。
(2)引用商標1は、「化粧品」について継続的・反復的に使用された結果、本件商標の登録出願時及び登録査定時において著名となったものであり、本件商標がその指定商品中の「歯磨き」について使用された場合には、引用商標1との間で出所に混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号の規定に該当する。
4 当審の判断
(1)申立人は、本件商標からは単に「サムライ」の称呼をも生ずる旨主張している。
しかしながら、本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、その構成中の「侍魂」の文字部分は、「侍」の文字と「魂」の文字とが外観上まとまりよく一体に構成され、観念上も、全体として「侍の精神、侍の気力、武士道精神」の如き意味合いを把握することのできるものである。また、これより生ずると認められる「サムライダマシイ」の称呼も格別冗長というほどのものでなく、よどみなく一連に称呼できるものであり、他に構成中の「侍」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見出せない。そして、その下段に書された「SAMURAISOUL」の文字部分は、上記「侍魂」を英訳したものと認識し把握されるものであり、「サムライソウル」の一連の称呼のみを生ずるものというべきである。
そうすると、本件商標は、「サムライダマシイ」及び「サムライソウル」の一連の称呼のみを生ずるものであって、単に「サムライ」の称呼は生じないものと判断するのが相当である。
なお、申立人が掲げる審決例は、いずれも商標の構成が相違するものであり、本件とは事情を異にするものであるから、本件の判断に何ら影響するものではない。
したがって、本件商標から「サムライ」の称呼をも生ずるとし、その上で本件商標と引用商標とが称呼上類似するとして、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとする申立人の主張は、理由がないことになる。
その他、本件商標が、引用商標に類似し、かつ、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとすべき理由は見出せない。
(2)申立人は、引用商標1は、申立人及び使用権者によって「化粧品」について継続的・反復的に使用された結果、本件商標の登録出願時及び登録査定時において著名となっているとして証拠を提出し、本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当する旨主張している。
しかしながら、提出された証拠は、申立人のインターネットホームページ等の写しのみであり、これによれば、商品「香水」について引用商標1が使用され、ある程度知られていることが認められるとしても、その具体的な販売数量、市場占有率、宣伝広告の事実、引用商標1の使用期間・範囲等が明らかでなく、引用商標1が申立人の業務に係る商品を表示するものとして我が国において取引者、需要者間に広く認識されているとまではいえない。
仮に、引用商標1が取引者、需要者間に広く認識されているとしても、本件商標と引用商標1とは、上記(1)のとおり、相紛れるおそれのない非類似の商標であるばかりでなく、本件商標の構成中に引用商標1を含むものでもないから、本件商標から直ちに引用商標1が連想、想起されるようなことはないというべきである。
そうすると、本件商標をその指定商品中「歯磨き」について使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標1を連想、想起するようなことはなく、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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