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Trademark Appeal Case

称呼・観念の類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900055(T2007−900055/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5000076号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5000076号商標(以下「本件商標」という。)は、「ミラクルベール」の片仮名文字を書してなり、平成17年12月13日に登録出願、第5類「防臭剤(身体用のものを除く。),防虫剤,殺菌剤,防腐剤」を指定商品として、同18年9月14日に登録査定され、同年11月2日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由(要旨)

本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に該当するから、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消されるべきである。

1 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の(1)ないし(4)のとおりである。

(1)登録第428396号商標(以下「引用商標A」という。)は、「MIRACLE」の欧文字を書してなり、昭和26年6月19日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同28年7月21日に設定登録されたものであるが、その後、4回に亘り商標権存続期間の更新登録がされたものである。

指定商品については、商標登録の取消し審判により、指定商品中「粉状、粒状、液状、泥状のプラスチックス」について取り消すべき旨の審決がされ、その確定の登録が昭和63年10月27日になされ、また、平成15年6月18日に、第1類「無機酸類,有機酸類,無機塩類,有機塩類,アルカリ,漂白粉(洗濯用のものを除く。),アラビヤゴム,にかわ(事務用又は家庭用のものを除く。),りん,エチルアルコール,グリセリン,硫黄(化学品),オゾン,酸素ガス,しょうのう,しょうのう油(化学品),蒸留水,人造しょうのう,炭酸ガス,はっかのう,はっか油(化学品),竜のう,硫黄(非金属鉱物)」、第2類「マスチック,松脂」、第3類「洗濯用漂白粉,芳香油(しょうのう油(化学品)・はっか油(化学品)を除く。)」、第5類「薬剤(蚊取線香その他の蚊駆除用の薫料・日本薬局方の薬用せっけん・薬用酒を除く。),防腐剤,防臭剤(身体用のものを除く。),駆虫剤」を指定商品とする書換登録がなされたものである。

(2)登録第854100号商標(以下「引用商標B」という。)は、「ミラクル」の片仮名文字を書してなり、昭和39年10月6日に登録出願、第1類「化学品、薬剤、医療補助品(但し、のり及び接着剤を除く)」を指定商品として、同45年4月22日に設定登録され、その後、3回に亘り商標権存続期間の更新登録がされたものである。

(3)登録第3201638号商標(以下「引用商標C」という。)は、別掲のとおり、やや図案化された「MIRACLE」の欧文字よりなり、平成5年12月29日に登録出願、第1類「化学品,植物成長調製剤類」を指定商品として、同8年9月30日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がされたものである。

(4)登録第4034385号商標(以下「引用商標D」という。)は、別掲のとおり、やや図案化された「MIRACLE」の欧文字よりなり、平成5年12月29日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年7月25日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がされたものである。

2 商標法第4条第1項第11号について

本件商標「ミラクルベール」は、その構成中の「ミラクル」及び「ベール」がともに日本語化した外来語として世間一般に広く知られ、親しまれているので、本件商標に接した取引者、需要者は、前半部の「ミラクル」と後半部の「ベール」とを分離して看取し、観念する。

そして、本件商標は、特に重視される前半部「ミラクル」を以て取引に資されるから、本件商標「ミラクルベール」からは、「ミラクル」の称呼及び「奇跡」の観念を生ずる。

一方、引用各商標は、「ミラクル」称呼及び「奇跡」の観念を生ずるものである。

したがって、本件商標と引用各商標は、「ミラクル」称呼及び「奇跡」の観念において類似する商標である。

3 商標法第4条第1項第15号について

申立人は、その生産、販売に係る商品に、引用商標A及び引用商標Bを昭和26年より一貫して使用し、また、引用商標C及び引用商標Dは、平成6年から現在に至るまで継続して使用しており、それぞれの指定商品である「化学品、薬剤、植物成長調整剤」等の商標として需要者の間に広く認識されている周知・著名な商標であるところ、本件商標は、これら引用各商標をその語頭に含むものであるから、本件商標をその指定商品に使用した場合、申立人と経済的もしくは組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であると誤認し、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

4 むすび

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してなされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

なお、申立人は、登録異議申立書において、本件商標が商標法第4条第1項第10号にも該当すると申し立てているが、登録異議申立理由補充書では、何ら理由を述べていない。

第3 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で、「ミラクルベール」の文字を一連一体に書してなるものであり、これより生ずると認められる「ミラクルベール」の称呼も冗長とはいえず、淀みなく一気に称呼し得るものである。また、本件商標は、構成全体をもって「奇跡のベール(婦人が装飾的にもちいる薄地のかぶり物)」といった意味合いを看取させるものであるから、これを「ミラクル」と「ベール」の文字とに分離して称呼、観念しなければならない格別の理由は見いだせない。

そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「ミラクルベール」の称呼のみを生ずるものであって、「奇跡のベール(婦人が装飾的にもちいる薄地のかぶり物)」の観念を生ずるものといわなければならない。

これに対し、引用各商標は、それぞれ第2の1で述べた構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ミラクル」の称呼及び「奇跡」の観念を生ずるものである。

そして、本件商標より生ずる「ミラクルベール」の称呼と引用各商標より生ずる「ミラクル」の称呼は、音構成、構成音数において顕著な差異を有するものであるから、称呼上相紛れるおそれはないものである。

また、本件商標と引用各商標の観念は、それぞれ前記したとおりであるから、類似するものではない。

さらに、本件商標と引用各商標は、その構成よりみて、外観上明確に区別し得る差異を有するものである。

してみれば、本件商標と引用各商標は、称呼、観念及び外観のいずれからみても非類似の商標といわなければならない。

2 商標法第4条第1項第15号について

申立人が、引用各商標の著名性を立証するものとして提出した、「審決・異議の決定例」(甲第8号証及び甲第14号証ないし甲第17号証)、「申立人の会社の総合カタログ」(甲第9号証及び甲第10号証)、「紙パルプ産業白書」(甲第11号証及び甲第12号証)、「履歴事項全部証明書」(甲第13号証)及び「日本有名商標集」(甲第18号証)を総合すると、別掲の引用商標C及び引用商標Dが「防食剤」「防かび剤」「工業用水処理剤」等について使用され、その取引者、需要者の間にある程度知られていたものであることは認めることができる。

しかしながら、本件商標は、上記1で認定したとおり、引用各商標とは別異の商標であるから、本件商標に接する需要者等が引用各商標を連想、想起することはないというべきである。

してみれば、本件商標は、これを商標権者がその指定商品に使用しても、該商品が申立人の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないというべきである。

3 商標法第4条第1項第10号について

本件商標は、上記1で認定したとおり、引用各商標とは称呼、観念及び外観のいずれからみても非類似の商標であるから、引用各商標がたとえ需要者の間にある程度知られていたものであるとしても、商標法第4条第1項第10号に該当しないものである。

4 むすび

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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