Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−68010(T2004−68010/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件国際登録第765485号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、2000年12月18日に欧州共同体(EU)においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2001年(平成13年)4月27日を国際登録の日とし、第9類「Protective and sight spectacles;spectacle frames,particularly sunglasses,glasses for skiing and mountaineering and for sports in general;corrective and protective spectacles lenses;spectacle cases;protective helmets and masks of every kind and protective screens and lenses for helmets and goggles;ski and cycling helmets and goggles.」、第18類「Articles made of leather and hides and imitations thereof;trunks,travelling bags and bags,particularly for sports′use;umbrellas.」、第25類「Clothing,footwear(including shoes,boots and slippers),headgears;accessories for the aforementioned articles included in this class,particularly for sports′use.」及び第28類「Gymnastic and sporting articles;games and playthings.」を指定商品として、2004年(平成16年)4月9日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録第4780543号商標(以下「引用商標」という。)は、「zero」の欧文字を標準文字で表してなり、平成11年2月16日に登録出願、第25類「被服,履物」を指定商品として、同16年6月18日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由の要点
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、申立ての理由を、要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第10号証を提出している。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲のとおりの構成よりなる商標であるから、その文字部分より「ゼロ」の称呼を生ずるのに対し、引用商標は、「zero」の文字部分より「ゼロ」の称呼が生ずるから、両者は「ゼロ」の称呼を共通にする類似のものである。
また、引用商標の指定商品は、上記2のとおりであり、一方、本件商標の指定商品のうち、第25類の指定商品は、上記1のとおりであり、「Clothing」は「被服」に、「footwear」は「履物」に該当するものであるから、引用商標と本件商標は指定商品において類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、その出願時(国際登録日及び優先日)において、外国において既に著名であった申立人の使用商標と同一又は類似であり、かつ、申立人の使用商標にかかる商品・役務と同一又は類似する商品について使用するものであるから、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号にも該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、別掲のとおり、黒塗り横長矩形の右上部分に、「zerorh+」の文字及び記号を書してなるものであるところ、その構成中の「zero」の欧文字部分は赤色で、他の「rh+」の部分は白抜きで表されているが、欧文字も、記号も、共に、ほぼ同書同大に、外観上まとまりよく一体に表してなり、全体より生ずると認められる「ゼロアアルエイチプラス」の称呼も、冗長というほどのものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、本件商標中の、「zero」又は「rh+」の部分のみを分離抽出して観察すべき格別の理由は、見いだし難いものである。
他方、引用商標は、その構成文字に相応して、「ゼロ」の称呼を生ずるものである。
しかして、本件商標から生ずる「ゼロアアルエイチプラス」の称呼と、引用商標から生ずる「ゼロ」の称呼とは、構成音数を異にするばかりでなく、「アアルエイチプラス」の音の有無という顕著な差異により、明らかに区別することができるものである。
そして、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上区別し得る差異を有するものであり、また、本件商標は、親しまれた既成の観念を有する成語を表したものといえないから、観念上引用商標とは比較すべくもない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、「zero」の欧文字からなる使用商標(引用商標)が、被服等のファッションブランドとして、ドイツ国内とその周辺欧州各国の需要者・取引者の間で広く知られるに至っているとして甲各号証を提出している。しかしながら、提出されたそれらの証拠をもってしては、引用商標がドイツ国及びその周辺国において使用されていることは認められるとしても、使用商標(引用商標)が、我が国の取引者、需要者間において申立人の業務に係る商品について使用する商標として広く認識されているものということはできない。
しかも、本件商標は、上記(1)のとおり、「ゼロアアルエイチプラス」の一連の称呼のみを生ずるものであって、引用商標とは非類似の商標といえるものである。
してみれば、使用商標(引用商標)が使用されている被服等の商品が、本件商標の指定商品に含まれているとしても、本件商標をその指定商品に使用した場合に、これに接する取引者、需要者が、使用商標(引用商標)ないしは申立人を連想、想起するようなことはないというべきであり、商品の出所について混同を生ずるおそれもないというのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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