sokuhyo

Trademark Appeal Case

商標使用の証拠評価

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成1年審判第704号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第1775971号商標の登録は、取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第1775971号商標(以下「本件商標」という。)は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)、布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、昭和53年12月15日に登録出願、同60年6月25日に設定登録、平成7年7月28日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2.請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、証拠を提出し、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものであると述べた。

3.被請求人の主張

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、証拠を提出し、被請求人は、商品「ワンピース」、「ドレス」等に「CosilaN」の商標を付して使用していたものであり、本件商標請求は成り立たないと述べた。

4.当審の判断

(1)本件審判請求事件の平成6年3月29日付け審決は、その結論を「本件審判の請求は、成り立たない、審判費用は、請求人の負担とする。」とし、その理由の要旨を、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標をその請求に係る商品中の被服に含まれる「ドレス、ワンピース」について使用をしていたものということができるから、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すことはできない、とするものであった。

(2)上記審決について、東京高等裁判所において、これを取り消すとの判決(平成8年10月17日言渡、平成6年(行ケ)第207号)があったので、更に判断する。

▲1▼女性雑誌「ミセス」の1987年3月号、1988年3月号、1989年2月号(2月7日発行)中の広告頁には、ドレスやワンピース等の婦人服を着用したモデルの写真が掲載され、「CosilaN」の文字が表示されていることが認められる。しかし、「”コシラン“の綿カットボイル」、「コシラン社の花プリントドレス」、「布地ウールン商会」等の広告記事、及び、女性雑誌への広告掲載は、ウールン商会が請求人の製造に係る布地の販売促進のために行ったものであって、前記「CosilaN」の文字は、写真掲載されている婦人服の素材に用いられている請求人の商品である「布地」を表示する請求人の商標として使用されているものであり、被請求人は上記広告には関与していないことが認められる。したがって、上記女性雑誌に「CosilaN」の文字が表示されていることをもって、その指定商品に本件商標が使用されたものと認めることはできない。

▲2▼被請求人の株式会社ヱスターニュートン(以下ヱスターニュートン」という。)宛の、昭和61年4月9日から平成元年5月17日までの間に被請求人の商標「COSILAN」が付された被服(ワンピース、ブラウス、ドレス)を仕入れて販売したことの証明願(平成元年8月3日付け)とエスターニュートンの証明書(いずれも写し。以下同じ)、その証明願及び証明書に添付されたエスターニュートン作成名義の物品受領書、該物品受領書に対応する被請求人作成名義の請求書、被請求人のハマ・インターナショナル宛の昭和61年3月14日から平成元年3月15日までの間に被請求人の商標「COSILAN」が付された被服(ワンピース、ブラウス、ドレス、スカート)を仕入れて販売したことの証明願(平成元年8月1日付け)と、ハマ・インターナショナルの同日付け証明書、該証明願、該証明書に添付されたハマ・インターナショナル作成名義の物品受領書、該物品受領書に対応する被告作成名義の請求書、被告のキャピタル商会宛の昭和61年3月5日から平成元年3月22日までの間に被請求人の商標「COSILAN」が付された被服(ワンピース、ブラウス)を仕入れて販売したことの証明頭(平成元年8月7日付け)、キャピタル商会の同日付け証明書、該証明願及び該証明書に添付されたキャピタル商会作成名義の物品受領書並びにその物品受領書に対応する被告作成名義の請求書をみると、前記各物品受領書、請求書の「品名及明細」欄には、「ドレス」、「ワンピース」、「ブラウス」の記載とともに、「COSILANブランド製品」あるいは「COSILANBRAND製品」の記載があることが認められる。しかしながら、被請求人は、繊維並びに雑貨の輸出入及び内地取引を目的とする会社であること、被服の販売はその目的としていないこと、被請求人は、被服をエスターニュートン等に販売したとしながら、販売に係る製品の製造を他に行わせたこと、あるいは他から購入したことについての立証がないこと、被請求人は、昭和54年頃から、請求人が日本における特約店であるウールン商会に綿プリント織物等の請求人製品を販売するに当たり、専らウールン商会に請求人製品を引き渡すための代理業務及び輸入業務を行ってきたものであり、平成元年1月頃までは請求人と被請求人との関係は概ね円満に推移し、その間、被請求人は相当多額の手数料を得ていたものであるところ、被請求人のエスターニュートン等宛の請求書に記載されているワンピース等被服の販売額は年間100万円にも満たないものであり、もし被告が「COSILAN」あるいは「Cosilan」の商標を使用してエスターニュートン等との取引を行っていることが請求人に判明すれば、請求人との関係が打ち切られ多額の利益を失うことは明らかであって、そのような危険を冒してまで前記のような些少な取引を行うとは考えにくいことを併せ考えると、前記各物品受領書、請求書の作成経緯及び記載内容の信憑性については疑いを持たざるを得ない。

したがって、前記各物品受領書、請求書によって被請求人主張の前記取引を認定することはできず、他に前記事実を認めるに足りる証拠はない。

なお、被請求人から大阪商工会議所宛の、被請求人の商標「COSILAN」が付された被服を使用販売していたことの平成元年8月10日付け証明願と、同商工会議所の同日付け証明書であるが、前記説示のとおり、前記各物品受領書、請求書の記載内容は信憑性を有しないから、大阪商工会議所の上記証明事項は採用できない。

▲3▼ワンピース、スカートを撮影した写真であって、ワンピース、スカートには、「Cosilan」の文字が表示された下げ札が付されているが、該写真は、平成元年8月5日に撮影したものであり(証拠方法説明書)、前記▲1▼、▲2▼に認定、説示したところに照らしても、該写真をもって、被請求人が、本件審判請求の登録前3年以内に、その指定商品に本件商標を使用したことを認めることはできない。

▲4▼他に、本件審判請求の登録前3年以内に、本件商標の指定商品に「CosilaN」あるいは「Cosilan」の商標が使用されたことを認めるに足りる証拠はない。

そうとすると、被請求は、本件審判請求の登録日前3年以内に日本国内において、本件商標をその指定商品に使用していなかったものと認めざるを得ない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。