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Trademark Appeal Case

称呼の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−16935(T2006−16935/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Barrault」の欧文字を横書きしてなり、第14類及び第18類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年10月21日に登録出願され、その後、指定商品については、同17年7月27日付、同18年8月3日付及び同年10月6日付の手続補正書をもって、最終的に第18類「皮革製ハンドバッグ,皮革製トートバッグ,皮革製ショルダーバッグ,皮革製スリー・ウェイ・バッグ,皮革製ボストンバッグ,ポシェット,その他のかばん類,皮革製カード入れ,皮革製パス入れ,皮革製キーケース,皮革製名刺入れ,皮革製コインケース,皮革製財布(貴金属製のものを除く。),その他の袋物,皮革,傘」と補正されたものである。

2 原査定で引用した商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、下記のとおりである。

(1)登録第2028082号商標(以下「引用商標1」という。)は、「BARREAUX」の欧文字を横書きしてなり、昭和60年5月7日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年2月22日に設定登録され、その後、平成9年10月28日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

(2)登録第2716383号商標(以下「引用商標2」という。)は、「BARREAUX」の欧文字を横書きしてなり、昭和60年5月9日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成8年9月30日に設定登録され、その後、平成18年9月26日に商標権の存続期間の更新登録され、平成18年10月11日に指定商品を、第9類及び第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする書換登録がなされたものである。

(3)登録第4297691号商標(以下「引用商標3」という。)は、「BARREAUX」の欧文字を標準文字で表してなり、平成10年7月30日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年7月23日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、引用商標2の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除されたものと認められる。

(2)そこで、本願商標と引用商標1及び3との類否について判断するに、 本願商標は、前記したとおりの構成からなるところ、特定の読みをもって親しまれた外国語を表したものとは認められないことから、我が国で親しまれ使用されている英語風又はローマ字風の読みをもって取引に当たる場合が多いというのが相当である。しかしながら、請求人の提出に係る証拠によれば、本願商標を「バロー」の称呼をもって皮革製バッグを中心とした皮革製品に継続的に使用している事実を認めることができる。

そうとすれば、本願商標は、英語風又はローマ字風の親しまれた読みを表したものとは認められないから、取引において現に使用されている称呼に従い、フランス語読み風の「バロー」の称呼を生ずるものとみるのが自然である。

他方、引用商標1及び3は、前記したとおりの構成からなるところ、これは仏語の成語であって、「格子、柵」等の意味を表し、「バロー」と発音されるところ、指定商品との関係において、フランス語からなる商標が採択されることが比較的多いとしても、その取引者・需要者が一般的にフランス語に精通しているというような格別の事情があるものとも認められず、しかも、該語が我が国において馴染みのあるフランス語ともいえないことから、引用商標1及び3から直ちに「バロー」の称呼が把握・認識されるものとはいい難いものである。

そして、請求人の提出に係る証拠によれば、引用商標1及び3とは、フランスの作曲家「ピエール・バルー」にちなんで採択された商標であり、当該フランス紳士のイメージをデザインコンセプトとして、男性向けの被服を中心に使用されている商標であって、専ら「バルー」の称呼をもって宣伝広告され、取引に供されている事実を認めることができる。

そうとすれば、引用商標1及び3とは、現に取引の場において広く使用されている称呼にしたがい「バルー」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。

そこで、本願商標から生ずる「バロー」の称呼と引用商標1及び3から生ずる「バルー」の称呼とを比較するに、この両称呼は、第2音において「ロ」と「ル」の差異があるところ、いずれも有声の弾音とはいえ、長音を伴っているため、該差異音がより明瞭に聴取されることとなり、この両音の差異は、全体としても3音という極めて短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、その語調・語感をも異にし、互いに聞き誤るおそれはないものというべきである。

また、本願商標と引用商標1及び3とは、全体の構成において明らかな差異が認められるから、外観上相違するものであり、更に、少なくとも、本願商標は、特定の意味合いを有するものとは認められないから、観念について比較できない。

してみれば、本願商標と引用商標1及び3とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなればならない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用各商標から「バロー」の称呼を生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用各商標とが称呼上類似するものとした原査定は妥当なものとはいえない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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