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Trademark Appeal Case

商標不使用と商品該当性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第30682号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

商標法第50条の規定により、登録第1853190号商標の指定商品中「電子応用機械器具]についてはその登録は、取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1853190号商標(以下、「本件商標」という。)は、「STARPOINT」の文字を横書きしてなり、昭和58年12月19日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」を指定商品として、昭和61年4月23日に設定の登録、その後、平成8年5月30日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求める、と申立て、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証乃至同第3号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、その指定商品中「電子応用機械器具」について継続して3年以上、日本国内において使用されていない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、指定商品「電子応用機械器具」については取り消されるべきである。

(2)被請求人の答弁に対する弁駁

被請求人は、日本の販売代理店(東京都渋谷区渋谷1−17−1株式会社シグマ)と提携し、「モジュール ダイス メカニズム」を販売していると主張しているが、当該商品が「電子応用機械器具」に属するとの明確な主張はしていない。

被請求人は、本件商標に関し、平成8年1月18日、商標権存続期間更新登録出願を行ったが、その際、願書に添付の「登録商標の使用説明書」において「商標の使用の事実を示す書類」として本件審判における乙第1号証の1及び2と同じ「1DU Modular Dice Mechanism」と題する英文のカタログを挙げて提出し、同時に提出の「カタログ要訳」において、商品である「Starpoint 1DU モジュラー ダイス機構は、全く、斬新な電気機械装置で、三次元のダイス模様を生じさせるために開発された電気機械装置(electro−mechanical device)である。」とし、「商標の使用に係る商品名」を「電気機械装置(タンブラー)」であるとしている。

被請求人が、当該商品について、「電子応用機械器具」であると主張することは、著しい不一致であり、矛盾以外のなにものでもない。

商品「モジュール ダイス メカニズム」は、電子制御で行われるものであるとしても、そのことをもって直ちに当該商品が電子応用機械器具に属するとはいえない。

「電子応用機械器具」の概念には「電子の作用を応用したもので、その機械器具の機能の本質的な要素としているものだけが含まれる」(特許庁商標課編「商品区分解説」)ものであって、商品「モジュール ダイス メカニズム」が娯楽施設において用いられ、作動が電子制御で行われるダイス振り機械であり、電子応用機械器具に属するものではない。

次に、被請求人提出の商品カタログは、過去3年の間において日本国内において頒布されたことはなく、また、このカタログに示された商品は、日本国内において販売されたことはない。

被請求人は、平成5(1993)年7月1日の移転を原因として、平成8年5月1日、登録名義人表示変更登録を申請した。

移転前の住所と商品カタログの住所とは同じであり、このことから、当該商品カタログは平成5年(1993)年7月1日以前に作成されたカタログであることは明らかである。

ところで、商品カタログに被請求人の名称、住所、電話番号、ファックス番号が印刷されているにかかわらず、日本国内の販売代理店であるとされる「株式会社シグマ」については、本社及び本社松本別館の住所が日本語で被請求人の名称・住所等の欄の上に記載(又はラベル貼付)されているのみで電話番号、ファックス番号が記載されていないもので、取引上極めて不便、不都合で、実際的でなく、当該カタログの体裁は極めて不自然である。

しかも、被請求人は、平成5(1993)年7月1日にカタログ表示の住所から移転しており、さらに、登録商標の使用説明書作成が1995年10月とされていることは当該カタログについて種々の疑念をもたざるをえない。

したがって、本件商標が指定商品「電子応用機械器具」について、継続して3年以上日本国内において使用された事実はない。

3 被請求人の主張

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする」との審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)答弁の理由

本件審判の請求に係る本件商標の指定商品中「電子応用機械器具」には、「一、電子応用機械器具 二、電子管 三、半導体素子 四、電子回路」の四つに分けられ、この内さらに一、の電子応用機械器具に属する商品の例示として「産業用X線機械器具、産業用べータートロン、水中聴音機械器具、地震探鉱機械器具、超音波応用測深器、超音波応用探知器、超音波応用探傷器、磁気探知機、磁気探鉱機、電子計算機、電子顕微鏡、サイクロトロン、ガイガー計数器、高周波ミシン、電子応用扉自動開閉装置、電子式卓上計算機、電子応用静電複写機」が列挙されている。

被請求人は、東京都渋谷区渋谷1−17−1、株式会社シグマと販売代理店の提携をしている。

添付の乙第1号証の1及び2は、上記代理店が顧客宛に販売し、かつ配布している商品の「モジュール ダイス メカニズム」を示すものである。

本モジュールは一般に娯楽用のダイスを公平に振る機械で、電子制御で行われ、上記副分類中に属するものと思考する。

4 当審の判断

被請求人提出の証拠を徴するに、本件商標「STARPOINT」と社会通念上同一といえる範囲の「Starpoint」の文字が左下部に表示され、かつ、「STAR」の文字と筆記体で表された「point」の文字を結合した「STAR point」の文字が右下部に表示された「1DU Modular Dice Mechanism」と題する英文カタログには、その印刷年月日の表示がないものであるところ、これは請求人提出の本件商標の更新登録出願に際し添付したカタログと同一のものと認め得るものであり、被請求人の住所が「188 Garth Road,Morden Surrey SM4 4NH」と商標権者の旧住所が印刷されていることから、当該カタログの印刷作成日は、登録名義人の表示変更がされた平成5年7月1日前のものと判断するのを相当とする。

したがって、当該カタログは本件審判請求の登録前3年以内に作成され、使用されたものであるということはできない。そして、当該カタログを用いて本件審判請求の登録前3年以内に本件商標を使用していたと認め得る他の証拠は提出していない。

また、その商品説明には、「娯楽用のダイスを公平に振る機械」と記載されていることから、当該商品は、遊園地や遊戯場で用いられる機械器具で、例えば、「業務用テレビゲーム機」の附属品として使用されるもの、「遊園地用機械器具」又は「遊戯用機械器具」の類の商品と認められ、本件商標の指定商品中の「電子応用機械器具」の範疇には属しない商品というべきである。

そうとすれば、被請求人は、本件商標をその指定商品中取消請求に係る「電子応用機械器具」について、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用していたものとは認められない。

なお、被請求人は、請求人の弁駁に対し、何ら答弁、立証するところがない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、指定商品中の「結論掲記の商品」についての登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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