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Trademark Appeal Case

イオン温泉の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−18374(T2006−18374/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「イオン温泉」の文字を横書きしてなり、第3類、第10類及び第44類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び役務として、平成17年8月3日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品及び指定役務については、当審における同18年7月26日付け提出の手続補正書により、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『イオン温泉』の文字よりなるところ、近年、イオンは健康・美容等に効果があるとして注目されていることから、イオンを配合した化粧品・石けん等が製造販売され、イオンを利用した美容・理容・アロマテラピー等の役務が提供されている実情にあり、さらに、温泉水には健康や美容によいとされる各種成分が含まれていることから、温泉水や温泉成分が前記の商品・役務に利用されている実情にある。そうとすると、本願商標は、その指定商品について使用するときは、単に『イオンを含有する温泉成分を配合した商品』であるという商品の品質・原材料を表示するにすぎず、また、その指定役務について使用するときは、単に『イオンを含有する温泉水(或いは温泉成分)を利用した役務』であるという役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあり、また、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「イオン温泉」の文字よりなるところ、その構成中の「イオン」の文字は、「正または負の電気をもつ原子または原子団。陽イオン(カチオン)と陰イオン(アニオン)がある。気体分子(原子)は、X線や放射線などの作用により電子を失うか得るかしてイオンになる。電解質は水に溶かすと電離してイオンを生ずる。」(株式会社岩波書店 広辞苑第五版)を表すものであり、また、温泉には、リチウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン、水素イオン等の成分が含有されている場合もあることは、原審で挙げる証拠からも明らかである。

しかしながら、温泉は、含有される成分とその含有量などによって、色、匂い、効能等に差異を有するというべきものであるから、補正後の指定商品を取り扱う分野において、温泉成分を配合した化粧品が流通しているという実情を考慮したとしても、いかなる温泉成分が配合されているかを特定し得ない「イオン温泉」の文字よりなる本願商標が、直ちに指定商品の品質(温泉の成分)等を直接的かつ具体的に表示するものとして認識されるとはいい難いというのが相当である。

また、当審において調査するも、本願商標が、その指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものとして、取引上、普通に使用されているといい得るまでの事実を発見することはできなかった。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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