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Trademark Appeal Case

不使用取消と付記商標

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第31302号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第3079331号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成4年11月24日に登録出願され「APATO」の文字を横書きしてなり、第3類「せっけん類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成7年10月31日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中「せっけん類,化粧品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を次のように述べている。

本件商標は、上記の商品について継続して3年以上、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実は存しないものである。

したがって、本件商標の指定商品中「せっけん類,化粧品」についての登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第10号証を提出した。

(1) 被請求人は、「COSME/APATO」と名付けられたモイスチャークリーム、エッセンスローション及び洗顔フオームについて、平成10年10月29日兵庫県知事宛に化粧品製造製品届書を提供するとともに、1998年12月15日には生協向けに前述の商品を出荷し、1998年12月14日、15日、16日、17日、18日に注文書の提出を受けるため本件商標を付した商品を写真紹介するパンフレットを12月の初めに会員に配布した。

(2) 以上からして、本件審判の請求の登録(添付登録原簿に記された平成11年1月6日)前の本件商標の使用の事実は明白である。使用の事実は添付使用説明書で詳述する。

(3) 本件商標はアルファベット5文字からなる「APATO」であるのに対し、使用されている商標は「COSME/APATO」即ちアルファベット5文字の「COSME」を「APATO」の上段に青地に白抜きで付したものである。

ところで、「COSME」は、コスメと称呼されかつ化粧品全般をさす言葉(コスメティック)の略称であることは広く知られている。この事実を以下の証拠によって立証する。

▲1▼ 「現代用語の基礎知識1995」自由国民社版(乙第1号証)

コスメティック(cosmetic)の項に、化粧品全般をさす言葉コスメティックの略称がコスメであることを解説している。

▲2▼ 1996年サンケイリビング新聞社発行の「シティリビング」(乙第2号証)

4頁左上で「COSME」と題してアイメークを紹介している。

▲3▼ 1996年発行の「OZマガジン」(乙第3号証)

左上に今回の限定コスメとして、化粧品のいくつかを限定して紹介している。

▲4▼ 1995年3月(株)マガジンハウス発行「an・an」(乙第4号証)

元祖コスメおたく......化粧品レポート、コスメ通に人気のスキンケア化粧品、コスメおたくがあかす話題の化粧品、といった表現で、コスメを化粧品を表す普通の用語として多用している。

▲5▼ 1996年6月(株)マガジンハウス発行「an・an」(乙第5号証)

コスメ通という表現で化粧品のクチコミ情報を紹介している。

▲6▼ 「Hanako」1998年9月号(乙第6号証)

’98−’99秋冬コスメ情報を特集し、記事中にコスメを化粧品を表す普通用語として用いている。

▲7▼ 「beasUP」1998年9月号(乙第7号証)

品切れ続出コスメ、肌を変えるパワーコスメといった記事を組み、化粧品の紹介をしている。

▲8▼ 「VOCE/ヴォーチェ」1998年11月号(乙第8号証)

20世紀最後の究極コスメ、特効コスメ、新コスメ、美白コスメ、といった表現で化粧品を紹介し、コスメを化粧品の略称として、しかも、普通用語として使用している。

▲9▼ 「FRaU/フラウ」1998年11月号(乙第9号証)

コスメ大賞、コスメの買い方、コスメ選びといった表現を通じて、化粧品の略称がコスメであることが誰にも理解できるという前提で記事が組まれている。

以上から、コスメが既に化粧品を表す普通用語として用いられており、コスメが化粧品を表す一般用語であることが分かる。

したがって、本件商標の使用に係る商標は、一般用語としての「COSME」を本件商標の「APATO」に単に付記したものであって、社会通念上、本件商標の使用と認められるものである。

4 当審の判断

本件審判において被請求人より提出された地域生活協同組合向けの各種商品の宣伝広告用(注文書提出方式)チラシ(写し)及び商品の包装用外箱についてみるに、該宣伝広告用チラシは、1998年12月(4回)発行のもので、このチラシの中に本件商標の使用に係る商品「ホワイトエッセンスローション」及び「ホワイトモイスチャークリーム」が掲載されており、各商品の容器に「COSME」と「APATO」の文字が2段に表示されていることが認められる。また、上記外箱は、上記「ホワイトモイスチヤークリーム」の外箱であって、その上蓋及び正面に上記チラシに掲載された商品の容器に付されたものと同一の「COSME」と「APATO」の文字が2段に表示されており、その裏面に発売元として「株式会社サンギ」(商標権者)と表示されていることが認められる。

ところで、被請求人の提出に係る各証拠によれば、「COSME」(コスメ)の文字は、化粧品全般を指称する「cosmetic」(コスメティック)の略語として普通に使用されている事実が認められる。そうすると、上記容器に表示された「COSME」と「APATO」の文字のうち、自他商品の識別標識としての機能を果たすのは「APATO」の文字部分であるというべきであり、該「APATO」の文字は、本件商標と社会通念上同一と認められるものであるから、これをもって本件商標が使用されているというのが相当である。

そして、上記の使用に係る商品「ホワイトモイスチャークリーム」が「化粧品」に含まれることは明らかである。

してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件審判の請求に係る商品について、商標権者によって使用されていたものと認められる。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、指定商品中の「せっけん類,化粧品」についての登録を取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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