Trademark Appeal Case
数字の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−65084(T2005−65084/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「2300」の数字を普通に用いられる方法で横書きしてなり、第9類「Computer software for use in the manufacture,fabrication,processing,cleaning,polishing,diagnostics,support and maintenance of semi−conductors,semi−conductor wafers,integrated circuits and substrates incorporating semi−conductors.」を指定商品として、2004年3月11日にUnited Sataes of Americaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2004年3月17日を国際登録の日とするものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『2300』の数字よりなるが、これは、単なる4桁の数字よりなるものであり、このような商標は、商品の型番、品番を表すものとして一般に使用されているから、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。なお、出願人は、商標法第3条第2項により登録されるべき旨を述べているが、指定された商品すべてにかかる商標のみを使用している事実を表すものはなく、かつ、著名性を立証するような証拠も不十分である。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記1のとおり、「2300」の数字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、本願商標の指定商品の分野をはじめとする様々な産業分野において、一般に、数字は、商品の型番、品番等を表示するための記号、符号として、アルファベットと組み合わせて使用されるばかりではなく、数字のみからなるものについても、取引上普通に採択、使用されているのが実情である。
このことは、例えば、以下の事実からも十分に裏付けられるものである。
(ア)「電子ディスプレイ技術 2006 電子材料5月号別冊」(平成18年4月17日 工業調査会発行)のヒューグルエレクトロニクス株式会社の広告ページにおいて、「DC式エアーパージイオナイザー」の型番として、「5200」の記載がある。
(イ)「超LSI製造・試験装置ガイドブック2001年版 電子材料11月号別冊」(工業調査会 平成12年11月27日発行)の巴工業株式会社の広告ページにおいて、「ワイヤボンダ」の最新型デジタルシリーズの番号(品番)として「4500」の記載がある。
(ウ)「超LSI製造・試験装置ガイドブック 2001年版 電子材料11月号別冊」(工業調査会 平成12年11月27日発行)の東京電子交易株式会社の広告ページにおいて、「静電対策チェア」のシリーズ番号(品番)として「3000」の記載がある。
(エ)共立電気計器株式会社のホームページ内、ダウンロード(ソフトウェア)のページにおいて、ソフトウェアの型番として、「5000」、「5001」、「5010」、「5020」及び「6300」の数字が使用されている。
http://www.kew−ltd.co.jp/jp/download/index.html
(オ)株式会社東芝のホームページ(産業用コンピュータ)内、製品情報(全製品一覧)において、産業用パソコンの型番として、「9000」、「8010」、「8000」等の数字が使用されている。
http://www3.toshiba.co.jp/sic/seigyo/sancon/prod/index_j2.html
してみると、本願商標をその指定商品について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、これを商品の型番や品番等を表示するための記号、符号として看取、認識するにとどまり、自他商品の識別標識とは理解し得ないとみるのが相当であるから、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなるものというべきである。
(2)請求人は、「2000年10月頃より現在に至るまで、本願商標『2300』を『半導体製造装置』について使用している。本願指定商品は、請求人の販売する『半導体製造装置』と共に使用される『ソフトウェア』であり、本願商標は、『半導体製造装置』の出所を表すと共に、本願指定商品についても出所を表すものとして機能している。したがって、本願商標は、特定の業者の業務に係る『ソフトウェア』を表示するものとして、需要者、取引者に広く認識されているから、商標法第3条第2項の要件を具備するに至っている。」旨主張し、証拠方法として、甲第5号証ないし同第108号証を提出している。
そこで、本願商標が、該要件を具備するに至っているか否か検討するに、甲第104号証及び同第107号証を除く、提出された証拠によれば、使用されている標章は、例えば、「2300Poly」、「TCP2300」、「VERSYS2300」、「2300Exelan」、「2300Flex」、「VS2300 KIYO」のように、「2300」の数字のみで使用されているものではなく、「Poly」、「TCP」、「VERSYS」、「Exelan」、「Flex」等、他の文字と共に使用されているものであるから、これらの使用からは、本願商標のみが独立して自他商品の識別標識としての機能を果たしているものと認めるに足りないといわなければならない。
また、甲第104号証において使用されている「2300」の数字については、他の、提出された証拠(物品受領書、注文書、納品書等)に記載の内容とあわせ考えれば、それをもって、本願商標が自他商品識別標識として機能しているものというに足りないものであり、甲第107号証において使用されている「2300」の数字よりなる標章は、その構成中の「3」の数字が他の数字に比べ倍程度の高さをもって、かつ、他の数字部分とは色彩を異にして大きく表されているものであって、本願商標とはその構成を異にするものである。
そして、本願指定商品は、前記1で述べたとおり、半導体の製造の際に使用されるコンピュータソフトウェアであるところ、提出された証拠をみるに、甲第108号証において、本願指定商品についてのカタログが提出されているものの、他に、本願指定商品が独立して取引の対象となっていることを示す証左の提出は認められないところである。
してみると、提出された証拠によっては、本願商標がその指定商品に使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものとすることはできないから、本願商標は商標法第3条第2項の要件を具備するものとはいえないものである。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、これらはいずれも本願商標とは、その構成態様、指定商品、その使用の程度等が相違しており、事案を異にするものであるから、同一に論ずることはできず、請求人の係る主張は採用することができない。
(3)したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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