Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−65152(T2005−65152/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ULTIMO 82」の文字を書してなり、第25類に属する国際登録において指定された商品を指定商品として、2003年(平成15年)12月23日にイタリア国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2004年(平成16年)4月14日を国際登録の日とするものである。
そして、指定商品については、原審において、平成17年7月11日提出の手続補正書により、第25類「Neckties;scarves.」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第4114413号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおり構成よりなり、平成5年11月2日に登録出願、第25類「ジャケット,スーツ,スカート,ズボン,トッパーコート,ジャンパー,ワンピース,セーター,チョッキ,ブラウス,スカーフ,マフラー,帽子,その他の被服(但し和服を除く)」を指定商品として同10年2月13日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、その構成上記のとおり、「ULTIMO 82」の文字を書してなるものであるところ、該文字は欧文字部分「ULTIMO」と数字部分「82」との間に半角程度の間隙があり、また、両文字はその字体も相違するから、外観上分離して看取し得るばかりでなく、「ULTIMO」の文字は一般に馴染まれて用いられている外国語とは認められず一種の造語といい得るものであって、これが「82」の数字と結合されたとしても、「ULTIMO」の文字部分のみを分離しては認識し得ないというような一体としたまとまりのある意味合いを理解させるということもできない。
そして、構成中、「82」のような二桁の数字は、商品の規格、型式を表す記号、符号の類のものとして商品に類型的に使用されているものであるから、簡易、迅速を尊ぶ取引の実際においては、これに接する者は、その構成中、単独で自他商品の識別標識としての機能を果たし得る「ULTIMO」の文字部分のみを捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというのが相当である。
そうすると、本願商標よりは、その構成文字全体に相応して、「ウルティモハチジューニ」の称呼を生ずるほか、「ULTIMO」の文字部分より、単に、「ウルティモ」の称呼をも生ずるというべきである。
他方、引用商標は、別掲のとおりの構成よりなるものであるところ、構成中、前段に肉太く顕著に表してなる「ULTIMO」の文字部分は、細線で書してなる後段の「KIM,DONGSOON」の文字部分に比し、看者の印象に強く、両文字は外観上分離して認識し得るものである。
また、「ULTIMO」の欧文字は、一種の造語といい得るものであり、一方、「KIM,DONGSOON」の文字部分は、一体として韓国系市民の人名を表してなるものと無理なく認識できるから、両文字の結びつきは決して強いものとはいえず、両文字が一体として不可分の分離し難い意味合いを有するものとも認められないものである。しかも、引用商標の全体より生ずる「ウルティモキムドンスーン」の称呼はやや冗長なものであること相俟ってみれば、簡易、迅速を尊ぶ取引の実際においては、これに接する者は、前段に位置し、称呼し易い「ULTIMO」の文字部分に着目し、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというのが相当である。
そうすると、引用商標よりは、その構成文字全体に相応して、「ウルティモキムドンスーン」の称呼を生ずるほか、「ULTIMO」の文字部分より、単に、「ウルティモ」の称呼をも生ずるものといわざるを得ない。
請求人(出願人)は、引用商標について、太字は強調や注目をするためのものであって区切りを意味しない、また、視覚上、称呼上も分離できるのは(,)で区切られている「ULTIMOKIM」と「DONGSOON」であるとし、引用商標よりは「ウルティモキム」、「ドンスーン」、「ウルティモキムドンスーン」の称呼のみが生じる旨、主張しているが、引用商標の判断は上記のおりであるから、請求人(出願人)のかかる主張は採用できない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、「ウルティモ」の称呼をともに生ずる互いに類似する商標であり、両商標はいずれも造語よりなるものと認められるから、観念においては比較し得ず、そして外観上は区別し得るとしても、これら相違をもって、上記称呼上の類似性を凌駕し得るほどのものということはできないから、結局、両者は称呼において互いに類似する商標といわなければならない。
また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品中に含まれるものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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