Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90633(T2006−90633/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4985837号商標(以下「本件商標」という。)は、「ツインビー」の片仮名文字と「TWINB」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成17年12月16日に登録出願、第8類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年7月5日に登録査定、同年9月8日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の2件の登録商標を引用している(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)。
(a)登録第4547934号商標は、「TWIN」の欧文字を標準文字で表してなり、平成12年3月29日に登録出願、第8類及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年3月1日に設定登録されたものである。
(b)国際登録第199836号商標は、「Twin」の欧文字を横書してなり、1957年4月13日に国際登録、我が国については、2001年6月21日に事後指定がなされ、第8類及び第21類に属する国際登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年8月30日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標の下段の文字部分「TWINB」と引用商標との相違は、看者に強い印象を与えるものとはいえない語尾における「B」の文字の有無のみであって、両者から受ける印象は極めて近似しており、時と処を異にしたときには、上記差異をもって両者が判然と区別し得るとはいい難い。そして、引用商標の周知著名性を併せみれば、引用商標と混同を生ずる程度に相紛らわしい商標というべきである。
(3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
申立人は、ドイツ国ゾーリンゲン地方を代表する刃物類等のメーカーであり、世界各国で「TWIN」を含む商標を付した商品を販売している。日本においては、明治時代から輸入商社によって商品が輸入されており、昭和48年に日本法人が設立されて以来、各地の百貨店、量販店等で販売されている。
「TWIN」シリーズの包丁についての販売数は、2004年には約10万本、2005年には約11万本に達しており、「TWIN」がツヴイリングのマークとして一般に広く知られるに至っていることは、百貨店等による証明書によっても明らかである(甲第28号証の1〜18、甲第29号証の1〜18、甲第31号証)。
そして、別件訴訟の判決では、包丁等の刃物類において、「TWIN」が被告(本件申立人の日本法人)の商品を表すものとして広く知られていることが認定されている(甲第26号証)。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものであり、また、本件商標がその指定商品に使用された場合には、申立人の業務に係る商品であるかの如くその出所について混同するは必定であるから、本件商標は、同第15号にも違反して登録されたものである。
(4)よって、本件商標の登録は、その指定商品中の「手動利器(「刀剣」を除く。)」について取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、これを構成する片仮名文字及び欧文字の各構成文字は、いずれも同書、同大に外観上まとまりよく表現されており、「ツイン/TWIN」の文字部分と「ビー/B」の文字部分とに分離して観察することが取引上不自然と思われるほど不可分一体的に構成されているものということができる。そして、これより生ずる「ツインビー」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一気一連に称呼し得るものであって、他に構成中の「ツイン/TWIN」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。
そうとすれば、本件商標は、その構成全体をもって不可分一体の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然であり、該構成文字全体に相応して「ツインビー」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、前記したとおり、「TWIN」の欧文字を横書きしてなるものであるから、該文字に相応して「ツイン」の称呼を生ずるものである。
そこで、この両称呼を比較するに、両者は、そもそも5音対3音という構成音数において明らかな差異を有するばかりでなく、後半部分とはいえ、明瞭に強く発音・聴取される「ビー」の音の有無の差異を有するものであるから、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、十分区別し得るものというべきである。
また、本件商標の欧文字部分と引用商標の外観を比較してみても、「B」の文字の有無の差異を有するものであるから、通常の注意力をもってすれば、両者の外観を見誤ることはないものということができる。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
上記のとおり、本件商標と引用商標とは十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当しない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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