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Trademark Appeal Case

具だくさんの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90614(T2006−90614/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4983233号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4983233号商標(以下「本件商標」という。)は、「具だくさん」の文字を標準文字で表してなり、平成16年2月2日に登録出願され、第30類「菓子」を指定商品として、同18年9月1日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要旨

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標を構成する「具だくさん」の文字は、「具の量や種類が多い」ということを端的に示し、その指定商品「菓子」の取り扱い分野においてその用例をみることができるほか、菓子に使用する「(果実等の)たね」につき、「具」と表現する例をみることもできる。

そうとすれば、「具だくさん」の文字は、その指定商品との関係上、例えば「(果実等の)たねの量や種類が多い」ということを誇称表示したものと理解されるにすぎず、本件商標をその指定商品に使用するときは、これに接する者に当該商品の品質を表示したものと認識されるにとどまる。したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものであり、本件商標の登録は取り消されるべきであると申し立て、その証拠方法として甲第1号証ないし甲第11号証を提出した。

3 本件商標に対する取消理由の要旨

申立人の提出に係る証拠及び職権による調査によれば、以下の事実が認められる。

(ア)「具だくさん」又は「具沢山」の文字が、申立人の提出に係るインターネットホームページ情報の出力時である2006年12月27日及び同年12月28日の時点において、パウンドケーキ、フルーツケーキ、アイスクリーム、パフェ等の原材料に具(具材)を多く使用する商品について、具(具材)が沢山入っていることを表すための語として使用されていること(甲第2号証ないし甲第7号証)

(イ)同じく、2006年12月27日及び同年12月28日の時点(ただし、甲第8号証の資料は、1999年3月29日に公表されたもの)において、「菓子」に使用する「(果実等の)たね」を「具」又は「具材」と表現している例があること(甲第8号証ないし甲第10号証)

(ウ)「具だくさん」の文字が、本件の登録前において、「ケーキ」について、具(具材)が沢山入っていることを表すための語として使用されていること

★ドレミファ通信:2006年6月のホームページ (http://doremipost.exblog.jp/m2006-06-01/)

7月のドレミパン店

・・黒ごまのゴロっとクリームチーズマフィン/ココナッツかぼちゃのカントリーケーキ/抹茶のガトーショコラ/具だくさんラムケーキ/夏色タルト・・

(エ)「具だくさん」の文字が、本件の登録前において、「菓子」と生産者、販売者及び需要者の範囲等が一致することの多い「菓子パン」や「ヨーグルト」について、当該商品に、具(具材)が沢山入っていることを表すための語として使用されていること

(例)

★「報道関係各位」宛「日本ミルクコミュニティ株式会社」作成の2005年9月13日付け「NEWS RELEASE」(甲第11号証)

・・「ヨープレイト 食べごたえシリーズ」は、季節ごとのフルーツとナタデココを使用した、具だくさんのフルーツヨーグルトです。・・

★木村屋總本店、定番の菓子・惣菜パンを一新 生地・フィリングにこだわり(2004.06.25 日本食糧新聞)

(株)木村屋總本店(東京都新宿区、0120・01・4873)は、「あんぱん」(105円・税込み)、「メロンパン」(105円・税込み)、「インドカレーパン」(126円・税込み)など菓子・惣菜パンの定番商品のリニューアルを実施・・(略)・・「あんぱん」と「メロンパン」には、“生地がソフトにさらにおいしく!”と「インドカレーパン」には“野菜増量で具だくさんさらにおいしく!”と印字されたシールをパッケージに貼りリニューアルポイントを訴求している。

★「具だくさんフルーツとヨーグルト 2連」発売(森永乳業)(2005.10.10 日本食糧新聞)

◆会社名=森永乳業(東京都港区、03・3798・0126)

◆商品特徴=乳などを主要原料とする食品。シリーズ新アイテム。さっぱりとした味わいの低脂肪タイプのヨーグルトを使用。

滑らかな口当たりのヨーグルトにリンゴ、黄桃、パイナップルのたっぷりフルーツと、食感が楽しめるナタデココを組み合わせた。フルーツのたっぷり感はそのままに、食後のデザートやおやつなど、さまざまな食シーンで手軽に食べられる2連タイプ。・・

★「ざく盛りフルーツ&ヨーグルト チェリー」発売(カルピス味の素ダノン)(2005.09.07 日本食糧新聞)

◆会社名=カルピス味の素ダノン(東京都渋谷区、03・5722・5280)

◆商品特徴=乳などを主要原料とする食品。シリーズ新アイテム。

深紅のダークチェリーと色艶の良いナポレオン種のライトチェリーの2種類をブレンド。4分の1カットにすることで、ヨーグルトとのからみを良くし、具だくさん感をアップ。・・・

★野菜たっぷりファラヘルサンド」発売(am/pmジャパン)(2004.10.06 日本食糧新聞)

◆会社名=エーエム・ピーエム・ジャパン(東京都千代田区、03・5211・3600)

◆商品特徴=弁当。若い女性を中心に人気の高いカフェレストラン「news DELI」との共同開発商品の第2弾。サンドイッチメニュー。・・E=「スペイン風オムレツバーガー」は、粗引きソーセージと具だくさんのスパニッシュオムレツをパンではさみボリューム満点。・・

(3)上記の認定事実によれば、本件商標は、「菓子」との関係において、これに接する取引者・需要者は、「具(具材)が沢山入っている商品」であることの意味合いを容易に理解、認識するものと見るのが相当である。

そうすると、本件商標は、これをその指定商品について使用するときには、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきであり、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(4)したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消すべきである。

4 商標権者の意見

商標権者は、3の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。

5 当審の判断

平成19年2月22日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、上記3の取消理由は妥当なものと認められる。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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