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結論

勝訴(請求認容)

商標「アイスゲル」の記述的商標の識別力(第3条第1項第3号|審判異議2006−90636(T2006−90636/J7))

審判番号
異議2006−90636(T2006−90636/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「アイスゲル」
争点(論点)
記述的商標の識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
第5類
最終結論
登録取消(勝訴(請求認容))

この審決(審判異議2006−90636(T2006−90636/J7)・異議)は、本件商標「アイスゲル」について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的商標の識別力」です。指定商品・役務は第5類に属します。特許庁は「登録第4987286号商標の商標登録を取り消す」と判断しました(登録取消)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4987286号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4987286号商標(以下「本件商標」という。)は、「アイスゲル」の文字を横書きにした標準文字よりなり、平成18年2月10日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同18年9月15日に設定登録されたものである。

第2 登録異議申立人の主張

本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その証拠方法として甲第1号証ないし甲第15号証を提出している。

第3 本件商標に対する取消理由通知の要旨

1 申立人の提出に係る甲各号証によれば、以下の事実がうかがえる。

(1)「アイスラブゲル[医薬品]スポーツ後の筋肉・関節をアイシング」、「アイシング(局所冷却)+3種類の有効成分の働きで、スポーツ後の筋肉、関節の疲れや痛みを改善します。冷たいラートブルーのゲルが、ほてった体に気持ち良い、冷たい塗り心地です。」(甲第9号証)

(2)「インドメタシン製剤 アンメルシン1% ゲル 塗り込んで痛みを取るゲルタイプの塗り薬」(甲第10号証)。

(3)「医薬品 チールメタシンゲル インドメタシン1%配合の軟膏剤。」のほか、「特長 主成分であるインドメタシンを1.0%配合したゲル状軟膏です。」(甲第11号証)

(4)「外用鎮痛消炎剤/医薬品 インサイド1%ゲルは、インドメタシンを1.0%配合した、使用感のよいゲルタイプの軟膏です。」(甲第12号証)

(5)「肩・腰・関節・筋肉の痛みに メンフラゲル 医薬品 メンフラゲルは、ピロキシカムを配合した、塗りやすいゲル状の消炎・鎮痛外用剤です。」(甲第13号証)

さらに、以下の新聞情報がある。

(6)1991.5.14 日刊工業新聞 15頁 によれば、「ロート製薬、アイシング用消炎鎮痛剤を発売」の見出しのもと、「ロート製薬(社長山田安邦氏)は十三日、スポーツ時の打撲、捻挫(ねんざ)などに対するアイシング(冷却療法)用の消炎鎮痛剤「アイスラブ」を二十二日から発売すると発表した。ゲル(軟こう)製剤とスプレー製剤の二タイプあり、一般医薬品として初めて製品化した。価格は百g入りゲル、百五十ミリリットル入りスプレーとも一千二百円。初年度七億円の売り上げを目指す。アイシングはスポーツ後の筋肉疲労、筋肉痛、スポーツ中の打撲などに対し、患部を急冷して一時的な知覚神経鈍化と血流の低下を起こさせ、炎症初期の痛みやハレを抑える治療法。プロ野球やアマチュアの各スポーツでも広く採用され始めているが、使用されるコールドスプレーなどは今まですべて医薬部外品として販売されてきた。」との記載がある。

2 本件商標は、「アイスゲル」の片仮名文字を標準文字で書してなるところ、その構成中前半の「アイス」の文字は、「氷、氷で冷やす」等の意を有する英語である「ice」の表音であって、後半の「ゲル」の文字は、「コロイド溶液が流動性を失い、多少の弾性と固さをもってゼリー状に固化したもの。」[広辞苑第五版]であることから、これよりは、「氷で冷やすようなゲル状のもの」の意味合いを容易に認識させるといえるものである。

そして、申立人の提出にかかる各甲号証及び新聞情報等によれば、本件指定商品を取り扱う業界において「アイス」の文字は、「アイシング(冷却)効果」を有する商品に使用されていることから、本件商標「アイスゲル」の文字は、その指定商品との関係においては、「冷却効果のあるゲル状の商品」であること、すなわち、商品の品質、効果を表示するにすぎないものである。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

第4 商標権者の意見

商標権者は、上記第3の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。

第5 当審の判断

平成19年3月7日付けで期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、先の取消理由は、妥当なものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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