Trademark Appeal Case
効能表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900017(T2007−900017/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4994770号商標(以下「本件商標」という。)は、「ハードリンクルエッセンス」及び「HARD WRINKLE ESSENCE」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成17年11月14日に登録出願、第3類「美容液」を指定商品として、同18年10月13日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要旨
本件商標は、以下(1)及び(2)により、その登録を取り消されるべきものである。
(1)第3条第1項第3号該当
ア 本件商標は、「硬い」、「猛烈な」の意味を有する「ハード(HARD)」、「しわ」の意味を有する「リンクル(WRINKLE)」及び「本質」の意味を有する「エッセンス(ESSENCE)」からなるものであることは何人も異論のないところである。
イ 本件商標と本件指定商品との関連を鑑みるに、「リンクル(WRINKLE)」の語は、「しわ(又は小じわ)用の商品」を表す語として普通に使用され、認識されていることは明白なところである。また、「エッセンス(ESSENCE)」の語は、本件指定商品においては、「美容液」を表す語として、普通に使用されているばかりではなく、「リンクル(WRINKLE)」の語と「エッセンス(ESSENCE)」の語を結合した「リンクルエッセンス(WRINKLE ESSENCE)」の語も、「しわ用の美容液」を表す語として使用され、認識されているものである。
ウ すなわち、「猛烈な」の意味を有する「ハード(HARD)」の語と、「しわ用の美容液」の意味を有する「リンクルエッセンス(WRINKLE ESSENCE)」の語からなる本件商標は、これを本件指定商品に使用するときは、「猛烈に効果のあるしわ用の美容液」を直感させ、単に商品の効能、用途、品質を表す標章に過ぎないものである。
(2)第4条第1項第16号該当
本件商標を、「猛烈に効果のあるしわ用の美容液」以外の本件指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「猛烈に効果のあるしわ用の美容液」であるかの如く直感させ、その商品の品質について誤認を生ずる恐れのあることは明白である。
3 当審の判断
(1)本件商標は、前記のとおり「ハードリンクルエッセンス」及び「HARD WRINKLE ESSENCE」の文字からなるものであるところ、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出した証拠よれば、「ハードリンクルエッセンス」の文字が美容液について使用されている例が認められる。また、「リンクルエッセンス」の文字が美容液について「小じわ等に効果のある保湿成分を含む」旨をうたい使用されているのが認められる。 しかしながら、「ハード」及び「HARD」の語自体が「硬い、猛烈な」の語義を有するものであるとしても、申立人の提出した全証拠によっても、本件商標の指定商品である美容液との関係において、特定の具体的な意味合いをもって理解されるとすべき直接的な証左は見いだせない。
そうとすれば、本件商標を構成する「ハードリンクルエッセンス」及び「HARD WRINKLE ESSENCE」の各文字全体からは、具体的な意味合いを看取させるということはできないといわざるを得ない。また、申立人の示す「ハードリンクルエッセンス」の文字の使用例についても、美容液等の品質や用途・効能等を直接・具体的に表すものとして理解し得るとはいい難く、美容液の品質等を表すものとして取引上普通に使用されているとまで認めることはできないといわざるを得ないものである。
してみれば、本件商標は、その指定商品に使用したときに、需要者をして「猛烈に効果のあるしわ用の美容液」を直感させ、商品の効能、用途、品質を表したものとして理解され認識されるものとはいい難いから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
(2)また、本件商標は、商品(美容液)の特定の品質を表したものとは認識し得ないというべきであるから、これを指定商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるとは認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しない。
(3)以上のとおり、本件商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではないから、その登録を維持すべきものである。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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