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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号判定2007−600036(T2007−600036/J6)
審判種別記載はありません。
結論other

結論テキスト

商品「化粧品」に使用するイ号標章は、登録第4143096号商標の商標権の効力の範囲に属しない。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4143096号商標(以下「本件商標」という。)は、「クリアーベース」の片仮名文字を横書きしてなり、平成8年10月4日に登録出願され、第3類「せっけん類,化粧品」を指定商品として、同10年5月8日に設定登録されたものである。

第2 イ号標章

被請求人が商品「化粧品」に使用する標章として請求人が示すイ号標章は、「クリアーベースコート」の片仮名文字よりなるものである。

第3 請求人の主張の要旨

請求人は、「商品『化粧品』に使用するイ号標章は、登録第4143096号商標の商標権の効力の範囲に属する。」との判定を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出している。

1 判定請求の必要性

請求人は、被請求人が商品「化粧品」について用いているイ号標章「クリアーベースコート」に対し、本件商標の商標権侵害であるとの警告を行ったところ(甲第5号証)、被請求人からは、なんらの回答も得られないため、本件商標権の効力の範囲について、特許庁に判定を求めるものである。

2 イ号標章の説明

被請求人は、平成19年3月以前に、商品「化粧品」について商標「クリアーベースコート」なる標章を使用している。ホームページに掲載されている化粧品容器の表面には「Seche Clear」の下段に「CRISTAL CLEAR BASE COAT」が表示されると共に、その商品説明に「Seche(セシェ)」「クリアーベースコート」なる商標が表示されている。

3 本件商標の説明

請求人である商標権者は、第3類、指定商品「化粧品」について商標登録第4143096号商標「クリアーベース」を所有している。そして、商標権者はその登録日の、平成10年5月8日の前後より現在に至るまで継続して使用しているものである。

4 イ号標章が本件商標権の効力の範囲に属する理由

イ号標章「クリアーベースコート」の中、「コート」の部分は、「スペースアルク、英辞郎検索結果『検索文字列』」(甲第2号証)では、「皮膜、外被、膜、層、〜の表面を被う」、更に、別の辞書「goo辞書『coat』の検索結果」(甲第3号証)では、「塗り、覆う、塗る、表面を覆われた、上塗りした」等の意味が記載されている。特に、「ネイルエナメル」のような爪用化粧品にあっては、「ベースコート」「トップコート」のような常用語は、上記の意味で使用され、例えば、株式会社オズ・インターナショナルのホームベージ(甲第4号証)でも「ベースコート」「トップコート」なる用語が使用されている。

このような化粧品のような商品にあっては、「コート」なる語は、普通に使用される言葉であって、商標法上特別顕著性のない言葉であるので、イ号標章「クリアーベースコート」の要部は、本件商標「クリアーベース」と同一又は類似の標章であり、しかも、被請求人の使用商品「化粧品」は、本件商標の指定商品と共通であるので、イ号標章「クリアーベースコート」は、全体として、商標権の登録商標「クリアーベース」とは類似の標章である。

以上の次第で、イ号標章の使用は本件商標権の効力の範囲に属することは明らかであり、請求の趣旨のとおりの判定を求める。

第4 被請求人の答弁

被請求人は、本請求に対し、何ら答弁していない。

第5 当審の判断

1 本件商標とイ号標章の類否について

本件商標は、上記第1のとおり、「クリアーベース」の片仮名文字よりなり、その構成文字に相応して、「クリアーベース」の称呼が生じ、特定の意味合いを有しない一体不可分の造語と認められるものである。

他方、イ号標章は、前記第2のとおり、「クリアーベースコート」の片仮名文字よりなるところ、構成各文字は、同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体的に表現されていて、しかも、全体の構成文字より生ずる「クリアーベースコート」の称呼もよどみなく一連に称呼できるものである。

そして、たとえ、構成中の「コート」の文字部分が「塗り、皮膜」等の意味を有するとしても、かかる構成においては、商品又は商品の品質等を具体的に表示するものとして、直ちに理解できるものともいい難く、むしろ、構成全体をもって一体不可分のものと認識し、把握されるとみるのが自然であり、かつ、職権をもって調査したところ、構成中の「クリアーベース」及び「コート」の各文字部分が指定商品「化粧品」との関係においては、必ずしもそれ程強い出所表示力を発揮する語(文字)とはいえず、また、品質等を単独で具体的に表示しているとの事実も発見できなかった。

そうとすれば、イ号標章は、むしろ構成文字全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが相当である。

してみれば、本件商標とイ号標章とは、前記第1及び第2の構成よりして、外観上明らかに区別し得るものであり、さらに、称呼にあっては、その音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上十分に聴別し得るものである。また、本件商標及びイ号標章は、特定の観念を生じない造語であること上記のとおりであるから、互いに比較することができないものである。

したがって、本件商標とイ号標章とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であるといわなければならない。

2 まとめ

したがって、商品「化粧品」に使用するイ号標章は、本件商標の商標権の効力の範囲に属しないものといわざるを得ない。

よって、結論のとおり判定する。

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