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結論

勝訴(請求認容)

商標「NANO BLACK FOIL」と「ナノアルミ」の結合商標の称呼・観念類否(第4条第1項第11号|審判不服2006−23814(T2006−23814/J1))

審判番号
不服2006−23814(T2006−23814/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「NANO BLACK FOIL」引用商標「ナノアルミ」
争点(論点)
結合商標の称呼・観念類否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2006−23814(T2006−23814/J1)・不服)は、本件商標「NANO BLACK FOIL」と引用商標「ナノアルミ」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の称呼・観念類否」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「NANO BLACK FOIL」の欧文字を標準文字により表してなり、第6類及び第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年5月17日に登録出願されたものである。

その後、指定商品については、原審における平成18年1月16日付け手続補正書及び当審における同年10月19日付け手続補正書をもって、最終的に、第9類「電極,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電池」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、次の(1)ないし(5)のとおりである。

(1)登録第3335270号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ナノアルミ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成7年1月30日登録出願、第6類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同9年7月25日に設定登録、その後、同19年7月17日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第3370436号商標(以下「引用商標2」という。)は、「NANO」の欧文字を横書きしてなり、平成6年10月4日登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同10年10月9日に設定登録されたものである。

(3)登録第4895629号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ナノシルバー」及び「NANOSILVER」の文字を二段に書してなり、平成17年1月5日登録出願、第2類及び第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同17年9月16日に設定登録されたものである。

(4)登録第4945072号商標(商願2005−215号、以下「引用商標4」という。)は、「ナノゴールド」及び「NANOGOLD」の文字を二段に書してなり、平成17年1月5日登録出願、第2類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同18年4月14日に設定登録されたものである。

(5)国際登録第838588号商標(以下「引用商標5」という。)は、「NANOFOIL」の欧文字を書してなり、平成16年(2004年)4月7日を国際登録の日とし、第6類に属する国際登録簿に記載の商品を指定商品として、同18年(2006年)4月28日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標1、引用商標3ないし引用商標5との類否について

本願商標は、その指定商品について前記1のとおり補正された結果、引用商標1、引用商標3ないし引用商標5の指定商品と同一又は類似の商品は、すべて削除されたと認められる。

その結果、本願商標の指定商品は、引用商標1、引用商標3ないし引用商標5の指定商品と類似しない商品になったと認め得るところである。

(2)本願商標と引用商標2との類否について

本願商標は、前記1のとおり「NANO BLACK FOIL」の欧文字を表してなるところ、構成各文字は、同じ書体、同じ大きさをもって外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずると認められる「ナノブラックフォイル」の称呼も、一連に称呼することを妨げるほど冗長とはいえないものである。

そして、たとえ、構成中の「BLACK FOIL」の文字部分が、原審説示のように「『黒い箔(はく)』の意味を表す語」であるとしても、前記1のとおり補正された指定商品との関係においては、その商品の品質を直接的、かつ、具体的に表示するものとは認められないから、該文字部分を含めた本願商標の構成全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが自然である。

そうとすると、本願商標は、その構成文字全体に相応して「ナノブラックフォイル」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。

他方、引用商標2は、前記2(2)のとおり「NANO」の欧文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「ナノ」の称呼を生ずること明らかである。

してみれば、本願商標より生ずる「ナノブラックフォイル」の称呼と引用商標2より生ずる「ナノ」の称呼とは、その構成音数及び音構成において明確な差異を有するものであるから、称呼上、相紛れるおそれはないものというべきである。

また、本願商標は、「微小の,矮小の」を意味する「NANO」の文字と、上記した「BLACK FOIL」の文字とを結合してなるところ、全体として「微小の黒い箔」程の観念が生じるのに対し、引用商標2は単に「微小の,矮小の」の観念が生じるから、両商標は観念において相違する。さらに、両商標が外観においても相違することは上記の構成よりみて明らかである。

そうすると、本願商標と引用商標2とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても区別し得る非類似の商標といわざるを得ない。

(3)したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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