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Trademark Appeal Case

故人名の商標登録と公序良俗

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−12833(T2006−12833/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「高杉晋作」の文字を標準文字で書きしてなり、第29類、第32類及び第33類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年6月30日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『高杉晋作』の文字を書してなるものであるが、『高杉晋作』は幕末期の志士として、長州藩内に正規兵以外の『奇兵隊』を組織したことなど一般に広く知られるとともに、国民一般に敬愛されていた人物であることが認められるところ、遺族の承諾もなく本願商標を指定商品について登録することは、著名な死者の名声に便乗し、指定商品についての使用の独占をもたらすことになり、故人の名声・名誉を傷つけるおそれがあるばかりでなく、公正な取引秩序を乱し、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1で述べた構成よりなるところ、高杉晋作(1839年9月27日−1867年5月17日)は、現山口県萩市に生まれ、日本の武士・長州藩士、幕末の長州藩の尊王倒幕志士として活躍。奇兵隊など諸隊を創設し、幕末長州藩を倒幕に方向付けた人物(『ウィキペディア(Wikipedia)』(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%9D%89%E6%99%8B%E4%BD%9Cに記載))である。また、「日本近現代人名辞典」(株式会社吉川弘文館2001年7月20日発行)によれば、「高杉晋作(一八三九−六七)幕末の長州藩士。尊攘倒幕運動における討幕派の中心人物。騎兵隊の結成で知られる。」と記載されている。そして、NHKの大河ドラマ「竜馬がゆく」(1968年1月7日〜12月29日)、「花神」(1977年1月2日〜12月25日)、「新選組!」(2004年1月11日〜12月12日)、2008年の「篤姫」にも登場することもあり、歴史上の人物として広く知られている。

しかしながら、本願商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的又は他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではなく、また、本願商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するものでもない。

さらに、本願商標は、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認めることはできない。

そうとすれば、本願商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのないものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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