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結論

勝訴(請求認容)

商標「吉田松陰」の著名人名商標の公序良俗判断(第4条第1項第7号|審判不服2006−12832(T2006−12832/J1))

審判番号
不服2006−12832(T2006−12832/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「吉田松陰」
争点(論点)
著名人名商標の公序良俗判断
適用条文
第4条第1項第7号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2006−12832(T2006−12832/J1)・不服)は、本件商標「吉田松陰」について、商標法第4条第1項第7号への該当性が争われた事例です。主な争点は「著名人名商標の公序良俗判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「吉田松陰」の文字を標準文字で書きしてなり、第29類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年6月30日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『吉田松陰』の文字を書してなるものであるが、『吉田松陰』は幕末期の志士として思想家・教育者・兵学者として、松下村塾を主宰し高杉晋作や伊藤博文らの多くの偉人を輩出したこととしても一般に広く知られるとともに、国民一般に敬愛されていた人物であることが認められるところ、遺族の承諾もなく本願商標を指定商品について登録することは、著名な死者の名声に便乗し、指定商品についての使用の独占をもたらすことになり、故人の名声・名誉を傷つけるおそれがあるばかりでなく、公正な取引秩序を乱し、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1で述べた構成よりなるところ、吉田松陰(1830年9月20日−1859年11月21日)は、日本の武士・長州藩士、思想家、教育者、兵学者。明治維新の事実上の精神的理論者である(『ウィキペディア(Wikipedia)』(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E7%94%B0%E6%9D%BE%E9%99%B0に記載))。

また「日本近現代人名辞典」(株式会社吉川弘文館2001年7月20日発行)によれば、「吉田松陰(一八三○−五九 幕末の思想家、教育者。」と記載されている。

そして、NHKの大河ドラマ「竜馬がゆく」(1968年1月7日〜12月29日)、「花神」(1977年1月2日〜12月25日)、「新選組!」(2004年1月11日〜12月12日)、さらに2008年の「篤姫」にも登場することもあり、歴史上の人物として広く知られている。

しかしながら、本願商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的又は他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではなく、また、本願商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するものでもない。

さらに、本願商標は、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認めることはできない。

そうとすれば、本願商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのないものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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