結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2006−31398(T2006−31398/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第2038137号商標(以下「本件商標」という。)は、「PHOENIX」の文字を書してなり、昭和57年9月30日に登録出願、第23類「眼鏡、その部品および附属品」を指定商品として、同63年4月26日に設定登録されたものであり、当該商標権は、現に有効に存続するものである。
請求人は、本件商標の登録を取り消す、との審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(1)請求の理由
請求人の調査したところ、少なくとも本件審判請求前3年以内に、継続して日本国内において、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれもが、その指定商品中「第23類眼鏡,その部品及び附属品」について本件商標を使用していない事実が判明した。
したがって、請求人は、請求の趣旨のとおりの審決を求め、本件審判を請求する次第である
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第7号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)請求人の住所について
請求人は、新潟県新発田市豊町二丁目10番8号を本店所在地として請求しているところ、同地にはテクニカルリサーチセンターは存在しているが(乙第1号証の2)、請求人の本社は存在していない。請求人の本店所在地は東京都品川区大井1丁目24番5号大井町センタービルと思われる。
請求人は、自らの所在を晦ますことによって商標権侵害の事実を隠蔽しようとしていると疑われても仕方のないことを指摘しておく。
(2)請求人の主張に対する認否
・「請求の趣旨」欄に記載の取消請求は争う。
・「請求の理由」の欄の(1)の本件商標に関する事実は認める。
・「請求の理由」の欄の(2)記載の取消理由は否認する。被請求人は 本件商標を使用中である。
(3)被請求人の主張
被請求人は、上記の住所地に本店を置き、眼鏡フレームを自らの製造、又は下請製造して全国各地の眼鏡店に卸売を行っている。
本件商標は、乙第2号証(宣伝用リーフレット:MITANI OPTICAL2005年8月版)と乙第3号証(宣伝用リーフレット:MITANI OPTICAL2006年10月版)に掲載してあるとおり、PH−8206、PH−8208、PH−8209、及びPH−8210の眼鏡フレームについて、現に使用中である。ちなみに、PH−8206及びH−8208の眼鏡フレームは、チタンと超弾性合金材料を用いて製造した製品であり、PH−8209及びPH−8210の眼鏡フレームは、フロント枠がチタン、テンプルが樹脂を材料として製造した製品である。
そこで、被請求人による本件商標を使用した眼鏡フレームの販売事実の一部を開示しておくと、乙第4号証の納品書に記載されているとおり、平成18(2006)年10月17日にフェニックスPH−8209のコパー(CP)を154個(サイズ:53)、ダークグレー(DGR)を150個(サイズ:53)、フェニックスPH−8210のコパー(CP)を101個(サイズ:51)、フェニックスPH−8210のダークグレー(DGR)を100個(サイズ:51)、フェニックスPH−8210のガンメタル(GM)を 99個(サイズ:51)を埼玉県さいたま市北区宮原町1−505−1のアイ第1ビル所在のアイジャパン株式会社に納品していた事実が示されている。
また、藤井製作所において下請製造した上記各眼鏡フレームを上記アイジャパン株式会社に出荷した際の入出荷の情況は、乙第5号証(品番別在庫受払問合せ票)からも明らかである。なお、乙第6号証は、2005年8月版のリーフレット「PHOENIX」記載のPH−8206及びPH−8208を上海三谷有限公司において製造し、被請求人に納入された事実を証する証明書であり、乙第7号証は、2006年10月版のリーフレット「PHOENIX」記載のPH−8209及びPH−8210が株式会社藤井製作所においてOEM商品として製造され納品された事実を証する証明書である。
以上の事実に徴すれば、商標権者である被請求人が第23類に属する商品について本件商標を使用していない事実が判明したとする請求人の主張は、事実無根である。
よって、被請求人は、本件商標を眼鏡部品を含む眼鏡フレームについて使用しているので、登録商標不使用の事実はなく、請求人の主張は、失当というべきである。
なお、念のために附言しておくと、請求人は、スポーツファッション、スポーツウエアの企画製造販売を主たる業務とする営利法人であって、乙第1号証の3(取扱商品一覧)に列記される商品群を見ても本件商標の登録を取り消すべき必要性は全く認められない。もし、眼鏡商品の製造・販売をしているのであれば、社名に「フェニックス」なる商号や、英文字「PHENIX」と称呼を共通の表示を使っている情況に照らして本件商標権を侵害している蓋然性が極めて高いことを指摘して置きたい。
(1)被請求人の提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。
ア 商品のリーフレット(乙第3号証)には、左上部に図形とともに「PHOENIX」の表示があり、その下に、レンズ部に「PHOENIX」の表示がある二つの眼鏡現物の写真が掲載されており、それぞれに「PH−8209」「PH−8210」の記号が付されている。そして、それぞれのサイズ、材質及びフレームカラーについての記載がある。
さらに、最下部に「MITANI」「OPTICAL」の表示及び「2006.10」の表示があり、これによれば、平成18年10月版の被請求人に係るリーフレットと認めることができる。
イ 証明書(乙第4号証)に添付のアイジャパン株式会社に宛てた被請求人の売上伝票の写しには、出荷日欄に「06/10/17」の記載、商品名欄に「フェニックス PH−8209」「フェニックス PH−8210」との記載が認められる。そして、アイジャパン株式会社の担当者は、前記商品名欄に記載の眼鏡フレームを被請求人から仕入れて販売しているとの証明をしている。なお、商品名欄の上記「PH−8209」及び「PH−8210」は、前記アのリーフレットの商品記号と共通のものと認められる。
ウ 被請求人の品番別在庫受払問合せ票の写し(乙第5号証)には、「フェニックス PHX 8209」として、対象期間欄に「2006/8/31〜」及び日付欄に「10/17」の記載、仕入れ先を「藤井製作所」、売上出荷先を「アイジャパン」とする記載があり、また、「フェニックス PHX 8210」として、対象期間欄に「2006/8/31〜」及び日付欄に「10/17」の記載、仕入れ先を「藤井製作所」、売上出荷先を「アイジャパン」とする記載がある。なお、日付欄を「11/20」及び「12/26」として、売上返品「1」及び仕入れ返品用「1」の記載がある。
エ 証明書(乙第7号証)によれば、株式会社藤井製作所の担当者は、前記アのリーフレットに掲載された眼鏡フレームは、OEM商品として被請求人に製造し、納入したものであるとの証明をしている。
(2)以上によれば、被請求人は、「PHOENIX」の表示がある眼鏡フレームをOEM商品として株式会社藤井製作所に製造・納品させ、当該商品を平成18年10月17日にアイジャパン株式会社へ譲渡したと優に推認することができる。
(3)本件商標は、「PHOENIX」の欧文字からなるものであるところ、前記(1)における使用商標は、「PHOENIX」ないし「フェニックス」であって、その称呼「フェニックス」及び観念「不死鳥」を同じにするものであるから、本件商標とは社会通念上同一の商標と認められるものである。
(4)以上のとおり、本件商標は、被請求人によって、前記認定の年月日に、商品眼鏡フレームについて使用されているものである。そして、使用に係る商品眼鏡フレームが本件商標の指定商品の一であることは明らかである。
したがって、本件商標は、指定商品について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用をしていないものには該当しないから、商標法第50条の規定に照らし、その登録を取り消すことはできないものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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