1 本願商標
本願商標は、「茶禅」の文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年12月13日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1621253号商標は、「茶せん」の文字を書してなり、昭和49年4月16日に登録出願、第29類に属する願書記載の商品を指定商品として、同58年10月27日に設定登録されたものである。そして、その後、平成5年12月22日及び同15年7月22日に商標権存続期間の更新登録、同15年11月12日に第30類「コーヒー,ココア,氷」及び第32類「清涼飲料,果実飲料」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第2544661号商標は、「ちゃせん」及び「茶泉」の文字を縦書きしてなり、昭和61年4月22日に登録出願、第29類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成5年6月30日に設定登録されたものである。そして、その後、同15年3月4日に商標権存続期間の更新登録、同年4月30日に、第30類「緑茶」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第4416004号商標は、「茶仙」の漢字を標準文字で表してなり、平成11年6月29日に登録出願、第30類「茶を使用した菓子及びパン」を指定商品として、同12年9月8日に設定登録され、現に有効に存続しているものである(これら3件をまとめて、以下「引用商標」という。)。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「茶禅」の漢字を横書きしてなるから、その構成文字に相応して「チャゼン」の称呼が生ずるものであり、「茶道と禅道」の意味を有するものである。
他方、引用商標は、「茶せん」、「ちゃせん」及び「茶泉」並びに「茶仙」の文字を書してなるから、その構成文字に相応して、「チャセン」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を想起させない造語よりなるものである。
そこで、本願商標から生ずる「チャゼン」の称呼と引用商標からから生ずる「チャセン」の称呼とを比較すると、両称呼は、第2音目において「ゼ」と「セ」の音に差異を有し、次に続く音(末尾音)が共に弱音の「ン」であることから、前音の「ゼ」と「セ」が明瞭に聴取され、しかも、両者の全体の構成音数が末尾の弱音(ン)を含めて3音という短いことをも併せ考えると、この差異が称呼全体に及ぼす影響は大きいものというべきであるから、両者を一連に称呼したとしても、全体としての音調・音感において相紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。
また、本願商標と引用商標は、前記の構成よりみて、外観においては相紛れるおそれはないものである。また、観念においては、前記のとおりであるから比較することができない。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点よりみても非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標が標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は妥当なものでなく、取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。