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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「「やり込み」の品質表示と誤認」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2006−21776(T2006−21776/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2006−21776(T2006−21776/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
「やり込み」の品質表示と誤認
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2006−21776(T2006−21776/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「やり込み」の品質表示と誤認」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第9類、第16類、第35類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成17年9月26日に登録出願、その後、指定商品及び指定役務については、同18年9月28日付け及び同年11月28日付け手続補正書をもって、最終的に、第9類「業務用テレビゲーム機,電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,ダウンロード可能な画像・映像・映画,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みDVD・ビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、以下の(1)及び(2)の理由をもって、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、その「第9類」、「第16類」及び「第41類」に記載の指定商品(指定役務中)中、「電子出版物」、「印刷物」及び「電子出版物の提供」との関係において、「やり込み」の文字を大きく縦書きで書してなり、そのローマ文字表記であることを認識させる「YARIKOMI」のローマ文字を、ありふれた輪郭の中に書してなるところ、本願の商標全体としても普通に用いられる方法で書してなるものとするのが相当であるが、前記「やり込み」の語は、「コンピュターゲームにおいて、普通にゲームクリアする(終了させる)目的からはずれ、ある分野を徹底的に極めること(フリー百科事典「ウィキペディア」より)」の意味合いを有する語として使用されているとともに、例えば以下の使用例のように、「コンピュータゲームのやり込み用の攻略本」が販売されている実情からすれば、本願商標をその指定商品(指定役務)中、例えば「コンピュータゲームのやり込みのための攻略方法を内容とする電子出版物・書籍・電子出版物の提供」に使用する場合には、本願商標はその商品の品質(内容)又は役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示してなる標章のみからなる商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の、「電子出版物」、「印刷物」及び「電子出版物の提供」に使用するときは、商品の品質(内容)又は役務の質(内容)の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。ただし、「(第16類)印刷物」の表示については、「雑誌,新聞」に減縮補正したときにはこの限りではない。

●参考文献、使用例等

ア 「やり込み」の語の参考文献

フリー百科事典 ウィキペディア(Wikipedia)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%84%E3%82%8A%E3%81%93%E3%81%BF

イ 「やり込み」の語の使用例

(ア)GAMECITYホームページ

「鋼鉄の咆吼2 ウォーシップガンナー 最強戦艦ガイド」の紹介文より、「真髄に迫る!上級者のためのやり込み攻略本」

http://www.gamecity.ne.jp/media/book/game/game_etc/other/kurogane2_SSG.htm

(イ)GAMECITYホームページ

「戦国無双 猛将伝 最強サムライへの道」の紹介文より、「未公開情報を含めてすべての情報を掲載したやり込み攻略本!」

http://www.gamecity.ne.jp/shop/sengoku/sengokum.htm

(ウ)ゲームいろいろ情報ホームページ

「信長の野望Onlineプレイヤーズバイブル」の紹介文より、同書籍には、「各職業で役に立つ&覚えておきたい技能、お金儲けの秘訣をはじめとした、ゲームのやり込み・攻略情報を詳しく紹介!」

http://www.gameiroiro.com/2003/1110-3.htm

(2)本願商標は、その「第9類」、「第41類」に記載の指定商品(指定役務)中、「(電子応用機械器具の範疇に属する)コンピュータゲームソフトウエア,業務用テレビゲーム機,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM」、「通信回線を利用したゲームの提供,業務用・家庭用テレビゲーム機の貸与等のおもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与等、ゲームの提供等又はゲーム機の貸与等の役務」との関係において、「やり込み」の文字を大きく縦書きで書してなり、そのローマ文字表記であることを認識させる「YARIKOMI」のローマ文字を、ありふれた輪郭の中に書してなるところ、本願の商標全体としても普通に用いられる方法で書してなるものとするのが相当であるが、前記「やり込み」の語は、「コンピュターゲームにおいて、普通にゲームクリアする(終了させる)目的からはずれ、ある分野を徹底的に極めること(フリー百科事典「ウィキペディア」より)」の意味合いを有する語として使用されているとともに、例えば、以下の使用例及びインターネットの検索でのヒット数等を勘案すれば、本願商標をその指定商品(指定役務)中、「業務用・家庭用ゲーム用ソフトウエア(プログラム)・ゲーム機器類に関する商品及びそれらの貸与に関する役務、ゲームの提供に関する役務」に使用する場合には、「やり込み要素の高いゲームであること又はそれらに関する機械器具の貸与であること」を認識させるものであるから、その商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

●参考文献、使用例等

ア 「やり込み」の語の参考文献

フリー百科事典 ウィキペディア(Wikipedia)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%84%E3%82%8A%E3%81%93%E3%81%BF

イ 「やり込み」の語の使用例

(ア)「やり込み要素満載の新モード「ロストクロニクルズ」を紹介! PS2『ソウルキャリバーIII』」※「goo ゲーム」のホームページより

http://game.goo.ne.jp/contents/news/NGN20050804exp11/?ref=rss

(イ)「やり込み要素満載SRPG『ラ・ピュセル 光の聖女伝説 2周目はじめました。』」※「ジーパラドットコム」ホームページより

http://www.gpara.com/comingsoon/rapyu2/

(ウ)「『フロントミッション2089』にやり込み要素満載の新ミッションや武器・パーツが追加」※DENGEKIOnline.comホームページより

http://www.dengekionline.com/data/news/2005/05/30/b6e21fd77f6996c3afb595f8368e2641.html

ウ 「やり込み」の語のインターネットのヒット数

YAHOO! 34万件以上、google 33万件以上、goo 5万件以上

エ 「YARIKOMI」の語のインターネットのヒット数

YAHOO! 9千件以上、google 1万7千件以上、goo 100件以上

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、筆書き風に縦書きされた「やり込み」の文字中の「り」の文字は、他の文字に比してやや小さく表され、かつ、「や」の文字と「込」の文字との間の右方に生じた空間部分にはめ込まれたように配してなること、また、該文字中の「み」の文字の右側の近接した位置に、上下二段に表した「YARI」と「KOMI」の欧文字を内包する、四辺にそれぞれ切り欠きを設けた赤色の角丸正方形を配してなることから、全体として、独特のデザイン化が図られたものとみるのが相当である。

そうすると、前記構成からなる本願商標は、これをその補正後の指定商品について使用するときは、原審が説示する商品の品質(内容)を普通に用いられる方法で表示してなるものということはできず、また、その指定商品中のいずれの商品について使用しても、商品の品質の誤認を生ずるおそれはないものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するということはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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