1 本願商標
本願商標は、「99.999(ファイブナイン)」の文字を標準文字により表してなり、第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成17年12月27日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由の要点
原査定は、「本願商標は、近時、企業が各種業務を行うための基幹となるコンピュータシステムは休みなく稼働することが求められており、99.999%(ファイブナイン)という高い稼働率が必要とされていること、また、そのような高い稼働率を保証する商品や役務が「99.999」「ファイブナイン」の語を用いて提供されている実情からすると、本願商標をその指定役務のうち、高い稼働率を保証するための「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電気に関する試験又は研究,機械器具に関する試験又は研究,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」に使用しても、前記稼働率を表示したものと認識するにとどまり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、「99.999」の数字と括弧内に「ファイブナイン」の片仮名文字を書してなる構成よりなるところ、「99.999%」の文字とともに「ファイブナイン」の文字がコンピュータシステムの稼働率を示すものとして使用されていることがあるとしても、本願商標中の片仮名文字が、原審説示の役務について普通に使用されているとはいい難く、当審における調査によれば、むしろ、貴金属の純度を表すものとして「ファイブナイン」の文字が散見され、直ちに特定の意味合いを表示するものとして一般に理解され、或いは、取引者・需要者間において、取引上普通に使用されている事実も認められないところである。
してみれば、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標ということはできない。
また、本願商標は、これをその指定役務中のいずれの役務に使用したとしても、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるということもできない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものとはいえず、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。