結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成10年審判第30713号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2695852号商標(以下「本件商標」という。)は、「SICONS」の文字を書してなり、第17類「布製身回品(他の類に属するものを除く)その他本類に属する商品」を指定商品として、平成3年6月29日に登録出願され、同6年9月30日に設定登録がなされ、現に存続しているものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出している。
▲1▼被請求人提出の乙第3号証の文献にも明記されているように、商標の不使用に関する正当な事由は厳格に解されるべきで、資本不足のため経営を中止している場合のように経済的自由については除外すべきとするのが通説である。
▲2▼平成3年施行の改正商法(平成2年法律第64号)の趣旨は、株式会社の資本充実の要請から最低資本金額を引き上げたもので、社会経済的な要請が背景にある。同法の趣旨は平成3年4月1日から5年間にかかる要請に応じえない経営資本の脆弱な会社を解散(もしくは組織変更)というものである。被請求人は、5年間の猶予期間内にかかる要請に応じきれなかったものである。その理由とするところは、被請求人が資本充実に応ずる経済的余裕がなかったためか、既に事実上営業継続の意思がなかったためと考えられる。営業継続の意思があれば、資本金の引き上げが不可能であるなら有限会社への組織変更がなされていて然るべきだからである。被請求人はかかる選択を自らの意思で放棄して解散に追い込まれたのである。かかる事情で解散に追い込まれた被請求人において清算中であるから、商標の使用ができないと主張すること自体著しく不当である。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする」との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙4号証を提出している。
被請求人は、平成2年法律第64号による商法改正(以下「改正商法」という。)によって、平成8年5月31日に解散したものとみなされ、平成11年5月31日を期限とする会社継続の権利を留保している清算中の会社である。
すなわち、被請求人は、改正商法の適用を受ける株式会社であったものであるが、同法律の附則第5条第3項に規定された法務大臣の公告が平成8年4月1日の官報に掲載され、同附則第6条第1項の規定により、平成8年5月31日に解散されたものとみなされ、職権により、平成8年6月5日にその解散の登録がなされている。(乙第2号証)
また、被請求人は平成9年9月5日に清算人の登録をしている。したがって、被請求人が本件商標を使用して商品の販売ができたのは登録日から平成8年5月31日までのわずか1年6ヶ月であり、平成8年5月31日以降、今日まで、被請求人には商品に本件商標を付して取引をするという本来の商標の使用は法律上できなかったものである。
したがって、被請求人が本件審判請求前3年以内に本件商標をその指定商品に使用していなかったことには正当な理由があったものである。
被請求人提出の乙第2号証によれば、被請求人は、改正商法第6条第1項の規定により、平成8年6月1日に解散したものとみなされ,平成8年6月5日にその登記がなされていることが認められる。
しかして、被請求人が前記の規定を適用され解散に至ったことは、被請求人の自己の責に帰することは明らかである。
してみれば、商標法第50条の趣旨からして、前記の事実をもって本件商標の不使用についての正当理由があったものということはできない。
また、被請求人は、その指定商品について本件商標を使用していることを何ら立証するところがない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消すべきである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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