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Trademark Appeal Case

称呼類似と観念の差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−25618(T2006−25618/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Elvis」の欧文字を標準文字で表してなり、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、平成17年4月14日に登録出願されたものである。

2 原査定で引用した商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2531976号商標(以下「引用商標」という。)は、「ELLVISU」の欧文字を横書きしてなり、平成2年12月25日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年4月28日に設定登録され、その後、同16年8月11日に指定商品の書換登録がなされ、第33類に属する商標登録原簿に記載のとおりの指定商品となっている。

3 当審の判断

本願商標は、上記したとおり、「Elvis」の文字を書してなるところ、請求人の提出に係る請求人の公式ホームページ(http://www.elvis.com/default.asp)によれば、「Elvis」の文字は、アメリカの著名な歌手である「Elvis Presley」を表すものであり、これより「エルビス」の称呼を生ずるものである。そして、請求人は、同歌手が1977年に逝去した後、その知的財産を含むすべての財産を相続している元妻のプリシラ・ビー・プレスリーと唯一の子供であるリサ・マリー・プレスリーによって設立・運営されている法人であることを認めることができる。

他方、引用商標は、上記のとおりの構成からなるものであるところ、「ELLVISU」の文字は、英語や仏語等における特定の親しまれた意味合いを理解させる成語とは認められないものであり、その称呼も、綴り字からみて、直ちに英語や仏語風の一定の読みが生ずるものではなく、英語風の読みとローマ字風の読みを併せ読むことにより、はじめて「エルビス」の称呼を生ずるものということができる。

そこで、本願商標と引用商標との類否についてみるに、両者の称呼は、上記のとおり、いずれからも「エルビス」の称呼を生じ得るものであるから、両者は、称呼の点において共通するところがあるものということができる。

しかしながら、最高裁昭和39年(行ツ)第110号判決によれば、「商標の類否は、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生じるおそれがあるか否かによって決すべきであり、それには、そのような商品に使用された商標が、その外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきである。・・・その際、商標の外観、観念又は称呼の類似は、その商標を使用した商品につき出所混同のおそれを推測させる一応の基準にすぎず、したがって、上記三点の内、その一つにおいて類似するものでも、他の二点において著しく相違することその他取引の実情等によって、何ら商品の出所に誤認混同をきたすおそれが認め難いものについては、これを類似商標と解すべきではない」旨判示されている。

これを本件についてみるに、上記したとおり、本願商標「Elvis」の文字からは、アメリカの著名な歌手である「Elvis Presley(エルビス・プレスリー)」を容易に想起・認識させるものであるのに対して、引用商標である「ELLVISU」の文字は、特定の親しまれた意味合いを理解させることのない造語と認められるものであり、該文字から「Elvis Presley(エルビス・プレスリー)」を想起させることもないものである。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、観念において顕著な差異を有しているものといわなければならない。

また、両商標は、これを構成する綴り字において明らかな差異を有するものであるから、外観においても互いに見誤るおそれのないものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、たとえ、称呼において共通するところがあるとしても、観念において顕著な差異を有しており、外観における明瞭な差異をも併せみれば、これに接する取引者・需要者は、本願商標と引用商標が付された各商品の出所について誤認混同をきたすおそれはないものというべきである。

したがって、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念を総合してみれば、商品の出所について誤認混同をきたすおそれのない非類似の商標ということができるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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