結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2006−90609(T2006−90609/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4983702号商標(以下「本件商標」という。)は、「ニュアンスウエーブ」の文字と「NUANCE WAVE」の文字を二段に横書きしてなり、平成18年1月16日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成18年9月1日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件の指定商品において「ウエーブ(WAVE)」の語は、「頭髪にウエーブを作るための商品」、あるいは「ウエーブヘア用の商品」を表す語として普通に使用されているものであることから、本件商標「ニュアンスウエーブ(NUANCE WAVE)」の文字は、「微妙な差異を出す頭髪のウエーブ用の商品」を直感させるものである。
さらに、ヘアクリーム、ヘアムース等の商品においては、パーマ等でウエーブをかけた頭髪向けの商品が普通に流通しているが、その中にあって、「ニュアンスウエーブをつくる」、「ニュアンスウエーブヘアに」、「ナチュラルな動きのあるニュアンスウエーブヘアや、ボディパーマもキマリます」、「くっきりしなやかニュアンスウエーブ」等のように「ニュアンスヘア」の語は、本件商標の指定商品の品質を表す語として普通に使用されているものである(甲第1号証及び甲第2号証)。
すなわち、本件商標は、これを本件商標の指定商品に使用するときは、「微妙な差異を出す頭髪のウエーブ用の商品」を直感させ、単に商品の品質を表す標章にすぎないものであることから、商標法第3条第1項第3号の規定に該当する。
また、本件商標を「微妙な差異を出す頭髪のウエーブ用の商品」以外の指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「微妙な差異を出す頭髪のウエーブ用の商品」であるかの如く直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあり、同法第4条第1項第16号の規定に該当する。
(1)申立人の提出に係る甲第1号証(全13枚)によれば、「ニュアンスウエーブ」の語は、頭髪用化粧品について、「ニュアンスウェーブをつくる」(1枚目:本件商標の審査段階で提出された平成18年6月28日付け刊行物等提出書(以下「刊行物等提出書」という。)5頁に掲載の商品と同一のものと認められる。)、「髪のパサつきをおさえて、しっとりなめらかにまとめてくれるから、ナチュラルな動きのあるニュアンスウェーブヘアや、ボディパーマもキマリます。そのエアリーな質感と、やわらかな手触りを楽しんで!」(3枚目:刊行物等提出書4頁に掲載の商品と同一のものと認められる。)、「コタ ニュアンス ミルク/くっきり、しなやかニュアンスウェーブ/ウェーブスタイルに、洗練された毛流れと陰影を表現するミルクローションです。」(4枚目:刊行物等提出書6頁に掲載の商品と同一のものと認められる。)、「ナチュラルなニュアンスウェーブに。/ベタつかず毛先に潤いを与えウェーブを再現してくれます。」(5枚目:「since 2003.08」の記載がある。)等のように使用され、また、ヘアスタイルの一類型として、「ツヤ感のあるニュアンスウェーブや柔らかくて大きなパーマウェーブをエレガントニュアンスウェーブといいます。」(11枚目:「2003 Spring & Summer/HAIR COLLECTION」)、「スタイル名:ミディアムレイヤーニュアンスウェーブ」(12枚目:「[2005/09/28]ふんわり柔らかな質感を!!/ミディアムレイヤーニュアンスウェーブ Hair Resort Vida 恵比寿店」)などのように使用されていることが認められる。
(2)商標法第43条の8で準用する特許法第150条第1項に基づいてした職権による証拠調べによれば、以下の事実が認められる。
(ア)1994年6月28日付け産経新聞(東京朝刊、25頁)には、「300人が『OLマーケティング委員会』に シティリビング10周年」の見出しのもと、「・・今年最もOLに支持されそうなモノとして選ばれたのは、補正下着、こんにゃく食品、ニュアンスウエーブ(ヘアスタイル)の三つ。」との記事が掲載されている。
(イ)imidas 2005(2005年1月1日発行)の1152頁には、ヘアスタイリングの一つに、「自然なボリュームを与えたり、軽い質感や束感をプラスするためにかけるゆるめのパーマ」を「ニュアンスパーマ」と称している旨の記載がある。
(3)前記(1)及び(2)を総合すると、「ニュアンスウエーブ」の語は、ヘアスタイルの一つを指称するものであって、本件商標の指定商品中の「頭髪用化粧品」にあっては、「ニュアンスウエ(ェ)ーブ」なるヘアースタイルを維持する、若しくは作り上げる商品が本件商標の査定時すでに、市場に出回っていた事実を認めることができる。
そうすると、前記構成よりなる本件商標は、これをその指定商品中、「頭髪用化粧品」について使用しても、「ニュアンスウエーブを維持する、若しくは作り上げる商品」なる意味合いをもって、単に商品の品質、用途等を表したものと認識させるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、また、本件商標を上記「頭髪用化粧品」以外の「化粧品」について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものとみるのが相当である。
(4)したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の「化粧品」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものといわなければならない。
商標権者は、3の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。
平成19年4月12日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、上記3の取消理由は妥当なものと認められる。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の「化粧品」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。また、その余の指定商品については、取り消すべき理由がないものと認め、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持する。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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