Trademark Appeal Case
漢字の読みと称呼の判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90188(T2006−90188/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4926734号商標(以下「本件商標」という。)は、「肌優」の文字を横書きしてなり、平成17年5月20日に登録出願され、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液,創傷被覆材」を指定商品として、同18年2月3日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人の引用する商標は、次の(1)及び(2)のとおりである。
(1)登録第4193526号商標(以下「引用A商標」という。)は、「優肌」の漢字を横書きし、その上段に「ゆうき」と平仮名文字を書した構成よりなり、平成9年4月24日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同10年10月2日に設定登録され、その後、商標登録の取消し審判により、指定商品中「化粧品」について取り消すべき旨の審決がされ、同19年7月17日にその確定審決の登録がされたものである。
(2)登録第4640129号商標(以下「引用B商標」という。)は、「優肌」の漢字を横書きし、その上段に「ゆうき」と平仮名文字を書し、下段には「YU−KI」の欧文字を書した構成からなり、平成14年4月4日に登録出願、第5類「ばんそうこう,粘着包帯,包帯,創傷被覆材,医療用シート状粘着テープ,カテーテル固定用粘着テープ,その他の医療用粘着テープ,医療用テープ」を指定商品として同15年1月24日に設定登録されたものである。
以下、(1)及び(2)をまとめていうときは、「引用商標」という。
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標と引用商標は、いずれもその構成文字に相応して「肌に優しい」「優しい肌」という類似の観念を生じるものである。
そして、本件商標は漢字2字の構成よりなるところ、右読みだけでなく、左読みされる場合もあるから、その構成文字に相応して「ユウキ」の称呼をも生ずるものであり、他方、引用商標は、その構成文字に相応して、自然に「ユウキ」の称呼を生ずるものであるから、本件商標は、引用商標と同一の称呼を生じる商標である。
さらに、本件商標は、「肌」及び「優」の漢字2字から構成されるものであるところ、引用商標の漢字部分と同一の文字で構成されており、外観上も相紛らわしいものである。
また、本件商標の指定商品中の「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」と引用A商標の指定商品とは同一のものであり、かつ、本件商標の指定商品中の「医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,創傷被覆材」は、引用B商標の指定商品と同一又は類似のものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものというべきである。
4 当審の判断
本件商標は、「肌優」の文字を横書きしてなるところ、該文字は、特定の意味合いを有する成語を表したものとはいえないものであって、「肌」及び「優」の各文字の読みに相応して、「キユウ」「ハダユウ」「ハダヤサ」の称呼を生ずるものというのが自然である。
他方、引用A商標も、特定の意味合いを有する成語を表したものとはいえない「優肌」の漢字を横書きし、その上段に「ゆうき」の平仮名文字を振り仮名風に書した構成よりなるところ、「ゆうき」の平仮名文字が「優肌」の文字の読みを特定したものと無理なく認識し得るから、引用A商標からは、「ユウキ」の称呼のみが生ずるものというべきであり、同様に、引用B商標は、「優肌」の漢字を横書きし、その上段に「ゆうき」の平仮名文字を振り仮名風に書し、下段には「YU−KI」の欧文字を書した構成よりなるところ、これも「ゆうき」の平仮名文字が「優肌」及び「YU−KI」の文字の読みを特定したものと無理なく認識し得るから、引用B商標からは、「ユウキ」の称呼のみが生ずるものというべきである。
そうとすると、本件商標と引用商標は、称呼において互いに相紛れるおそれはないものというのが相当である。
また、本件商標と引用商標は、それぞれ前記したとおりの構成よりなるところ、外観においても充分に区別し得るものであって、かつ、共に、特定の意味合いを生ずることのない造語であることから、観念について比較することはできない。
してみれば、本件商標と引用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても互いに類似しない商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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