Trademark Appeal Case
商標の一体性と著名略称
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900137(T2007−900137/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5010142号商標(以下「本件商標」という。)は、「オメガサイト」の文字を標準文字で書してなり、平成18年3月28日に登録出願され、第9類「火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,業務用テレビゲーム機,乗物運転技能訓練用シミュレーター,運動技能訓練用シミュレーター,測定機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「気象情報の提供,建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」を指定商品及び指定役務として、同年12月15日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、商標法第4条第1項第8号の規定、すなわち、「他人の肖像又は他人の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を含む商標(その他人の承諾を得ているものを除く。)」に該当するとの理由に基づくものである。
(2)異議申立人(以下「申立人」という。)(商標法第4条1項8号の「他人」に該当する)は、スイス国シイエイチ−2502・ビール/ビエンヌ・ヤーコブ−シュテンプフリーシュトラーセ・96に住所を有するスイス国法人オメガ・エス アー(オメガ・アーゲー)(オメガ・リミテッド)である。
同社は、世界的に著名な時計、装飾品、化粧品等の製造・販売を行う会社であり、且つ正式社名は、OMEGA SA(OMEGA AG)(OMEGA LTD)であるが通称OMEGA或はオメガとしてこれを立証するまでもなく、著名な名称或は略称となっている。
日本国特許庁のホームページ日本国周知・著名商標検索の1頁を甲第1号証として提出する。この甲第1号証によれば、OMEGA SAの所有する著名商標もOMEGAと称呼すると立証する。
(3)本件商標「オメガサイト」は、上記著名商標、別掲に示す引用商標登録第409366号(以下、「引用商標」という。)の称呼「オメガ」を初頭に含んでいる。
(4)本件商標が含んでいる「オメガ」は、申立人の名称の著名な略称であるので、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。
したがって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、上記のとおり「オメガサイト」の文字よりなるところ、その構成文字全体は、外観上まとまりよく一体的に表されていて、これより生ずると認められる「オメガサイト」の称呼は、格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであることより、特段の理由がない限り、「オメガ」の文字部分のみが独立した標識部分として認識され得ないというべきであるから、本件商標は、その構成文字全体をもって一体不可分の造語よりなるものと認識し把握されるとみるのが相当である。
(2)そして、引用商標が、申立人の業務に係る商品「時計」等の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認められるとしても、「オメガ」の語は、申立人が創造したものではなく、我が国においてはギリシャ語アルファベット最後の文字「Ω」を表したものとしてもよく知られているといえること、また、本件商標の指定商品及び指定役務は、申立人の業務に係る商品「時計」とは密接な関係があるとはいえない商品及び役務であること及び上記(1)で述べたとおり、本件商標は一体的に認識し把握されることを併せ考慮すれば、本件商標をその指定商品又は指定役務に使用した場合、これに接した取引者、需要者が、本件商標中の「オメガ」の文字部分を申立人の著名な略称として認識し把握することはないものというのが相当であるから、本件商標は、他人の著名な略称を含む商標に該当するものとは認められない。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づきその登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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