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Trademark Appeal Case

THINKシリーズ商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900144(T2007−900144/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5011491号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5011491号商標(以下「本件商標」という。)は、「Thinkware」の欧文字を標準文字で表してなり、平成17年12月28日に登録出願、第35類、第36類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同18年10月31日に登録査定、同年12月15日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の8件の登録商標を引用している。

(a)登録第2571577号商標(以下「引用商標1」という。)は、「THINK PAD」の欧文字を横書きしてなり、1990年6月29日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成2年12月27日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年8月31日に設定登録され、その後、指定商品については、同16年10月20日に第9類「電子計算機,電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」に書換登録されたものである。

(b)登録第4679937号商標(以下「引用商標2」という。)は、「THINKCENTRE」の欧文字を標準文字により表してなり、2002年8月26日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成14年12月4日に登録出願、第9類及び第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年6月6日に設定登録されたものである。

(c)登録第4679936号商標(以下「引用商標3」という。)は、「THINKVANTAGE」の欧文字を標準文字により表してなり、2002年8月26日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成14年12月4日に登録出願、第9類及び第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年6月6日に設定登録されたものである。

(d)登録第4899408号商標(以下「引用商標4」という。)は、「THINKPLUS」の欧文字を標準文字により表してなり、平成17年4月1日に登録出願、第9類、第37類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同17年10月7日に設定登録されたものである。

(e)登録第4696902号商標(以下「引用商標5」という。)は、「THINKVISION」の欧文字を標準文字により表してなり、2002年12月12日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成15年1月28日に登録出願、第9類及び第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年8月1日に設定登録されたものである。

(f)登録第4560042号商標(以下「引用商標6」という。)は、「ThinkScribe」の欧文字を標準文字により表してなり、平成13年2月21日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年4月12日に設定登録されたものである。

(g)登録第4422628号商標(以下「引用商標7」という。)は、「THINKLIGHT」の欧文字を標準文字により表してなり、平成11年9月29日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年10月6日に設定登録されたものである。

(h)登録第4908315号商標(以下「引用商標8」という。)は、「THINKSTORE」の欧文字を標準文字により表してなり、平成17年4月11日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同17年11月11日に設定登録されたものである。

以下、これらの商標をまとめていうときは「引用商標」という。

(2)商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号について

引用商標1ないし6は、申立人により米国を初めとして全世界において広く使用され、日本においても、パソコン等に広く使用されている。

引用商標はいずれも、「THINK」(又は「think」)の欧文字と「PAD」その他の欧文字とからなるものであり、「THINK」を母体としたシリーズ商標となっているものである。これらの「THINK」シリーズ商標の使用は、元々はIBMにより開始され、その後IBMのパソコン・ハード事業の申立人への譲渡に伴い、現在は申立人がそのまま承継して使用しているものである。

本件商標は、「Thinkware」の構成からなるものであり、語頭に位置する「Think」の部分が、特に強い印象を与えるものである。特にパソコンの分野においては、申立人の「THINK」シリーズは、業界及び需要者の間において広く知られており、本件商標の指定役務のうち、第35類の「電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作」や第42類の「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」などの役務は、パソコン等のハードウェアと密接な関連を有する役務であることから、本件商標がこれらの役務に使用されると、それが申立人の「THINK」シリーズに属するものと誤認・混同されるおそれがある。

また、申立人の「THINK」シリーズ商標が業界及び需要者の間において広く知られていることを考慮するならば、本件商標は「Think」を要部として、しかもそれが語頭に配されており「THINK」シリーズ商標と同一の構成を有することから、引用商標に類似するものといえる。そして、本件商標の指定役務は、引用商標4及び引用商標8の指定役務と抵触している。

したがって、本件商標は、その指定役務中、「第35類 電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,ワードプロセッサの貸与、第42類 電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,ウェブサイトの作成又は保守,電子計算機用プログラムの提供,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与 」については、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号の規定に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第10号及び同第11号について

本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、これを構成する各文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されており、「Think」と「ware」の文字との間に特に軽重の差はなく、これより生ずる「シンクウェア」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであって、他に構成中の「Think」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。

そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体をもって、一体不可分のものとして認識し、把握されるとみるのが自然であり、その構成文字全体に相応して「シンクウェア」の称呼のみを生ずるものであって、前半部分のみを捉えて、「シンク」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。

してみれば、本件商標から単に、「シンク」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。

その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第15号について

上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであり、また、申立人の提出に係る証拠において、引用商標がパソコン等に使用し、「THINK」シリーズとして広く知られているともいい難いものであるから、商標権者が本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その役務が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)むすび

したがって、本件商標は、登録異議申立に係る指定役務について、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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