Trademark Appeal Case
カサカサの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900146(T2007−900146/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5012603号商標(以下「本件商標」という。)は、「カサカサ」の文字を標準文字により書してなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の香料類,身体用消臭剤,身体用防臭剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「消臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),芳香消臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),防臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),脱臭剤(工業用のものを除く。),その他の薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,おりもの専用シート,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液,食餌療法用食品及び飲料」を指定商品として、平成18年12月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由の要点
(1)商標法第3条第1項第3号について
本件商標は、片仮名で「カサカサ」と記載してなるものであるが、本件商標に係る指定商品においては、「肌が水分を失い乾燥した状態」のことを「カサカサの状態」と表現している。
また、本件商標に係る指定商品に含まれるジェル、クリーム等において、「カサカサの肌を潤いのある肌に戻すことを目的とした商品」が多数流通している。
してみれば、本件商標「カサカサ」は、その指定商品との関係においては、「かさかさの肌に使用する商品」であることを直感させるものであって、単に商品の効能、用途、品質を表す標章にすぎないものである。
(2)商標法第4条第1項第16号について
本件商標を、「かさかさの肌に使用する商品」以外の商品に使用するときは、あたかもその商品が「かさかさの肌に使用する商品」であるかのように、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものである。
(3)商標法第3条第1項第6号について
本件商標に係る指定商品を取り扱う化粧品業界においては、「カサカサ」の語が普通に使用されているため、本件商標「カサカサ」は、これをその指定商品に使用するときは、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない。
(4)まとめ
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号、同第6号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、「カサカサ」の文字よりなるところ、当該文字は「薄くて乾いたものが触れ合って発する軽い音。表面が乾燥していたり、水分や油が抜けたりしているさま。世相や人の性格などに人情味やうるおいがないさま。」(広辞苑第5版)を意味する「かさかさ」の語を片仮名表記したものと容易に理解されるものである。
そして、登録異議の申立人の提出した甲第1号証によって、「カサカサ」を含む語が、本願商標に係る指定商品中「化粧品」、「せっけん類」に使用されている事実を認めることができる。
しかしながら、「カサカサ」が、「肌が水分を失い乾燥した状態」の意味合いで使用される場合には、「カサカサから」、「カサカサに」、「カサカサ予防」、「カサカサお肌」、「カサカサ肌」、「カサカサ対策」のように、「カサカサ」に他の語を伴って使用されるのが一般的である。
係る実情に加え、「かさかさ」の語には、「表面が乾燥していたり、水分や油が抜けたりしているさま」の意味以外に、前記したとおり種々の意味があることを併せ考慮すれば、単に「カサカサ」の文字のみでは、擬声語としての意味合いを認識させることはあっても、「肌が水分を失い乾燥した状態」の意味合いを直接的かつ具体的に表しているとまではいえないというべきである。
さらに、「カサカサ」からのみなる文字が、本件商標に係る指定商品を取り扱う業界において、取引者、需要者の間で「肌が水分を失い乾燥した状態」を意味する語として認識され、普通に使用されているという事実も見いだせない。
そうとすれば、本件商標は、これをその指定商品中「かさかさの肌に使用する商品」に使用したとしても、単に商品の効能、用途、品質を表示したものとは理解されないものであり、当該商品以外の指定商品について使用しても、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるということはできないものである。
また、本件商標は、自他商品の識別標識としての機能を十分に発揮し得るものであるから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものということもできない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同第6号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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