Trademark Appeal Case
称呼類似性「ラ」と「ナ」の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900075(T2007−900075/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5002461号商標(以下「本件商標」という。)は、「パラパール」の片仮名文字を横書きしてなり、平成18年2月15日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年11月10日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の概要
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標についての取消理由に引用する登録第2528967号商標(以下「引用商標」という。)は、「パナパール」の片仮名文字を横書きしてなり、平成3年1月25日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年4月28日に設定登録されたものであり、指定商品については、その後、平成15年3月26日に指定商品の書換登録により、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標の称呼は、称呼の識別上重要な要素を占める語頭音「パ」及び後半部「パール」の音を共通にし、異なるところは第2音目における「ラ」と「ナ」のみであり、しかも、「ラ」と「ナ」の前後の音は、いずれも強く響く音であることから、該差異音が聴者に与える印象はより一層弱くなり、明瞭に聴取されにくい音となっているといえる。
したがって、両称呼をそれぞれ一連に称呼する場合は、その全体の語調・語感が相似たものとなり、彼此聴き誤るおそれが十分にある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、指定商品中の「薬剤」について取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標と引用商標とは、それぞれ前記したとおりの構成からなるものであるから、その構成文字に相応して、本件商標からは「パラパール」の称呼を生じ、引用商標からは「パナパール」の称呼を生ずるものといえる。
そこで、本件商標と引用商標から生ずる称呼とを比較するに、これらの称呼は、第2音において「ラ」と「ナ」の音の差異を有するものである。しかして、「ラ」の音は、有声の弾音にして明瞭に強く響く音であるのに対して、「ナ」の音は、鼻から呼気を抜いて出す通鼻音であって、柔らかな響きの音として聴取されるものである。
そうとすれば、この両音は、調音の方法・音質を異にし、音の強さにも明らかな差異が認められるから、この両音の差異は、中間部分における差異とはいえ、5音という比較的短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、彼此相紛れるおそれはないものとみるのが相当である。
その他、本件商標と引用商標は、外観及び観念においても、相紛れるおそれがあるとものすべき特段の理由は、見出せない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれはない非類似の商標というべきである。
なお、申立人は、審決例を挙げているが、それら審決例で争われている商標は、いずれも、本件とは商標の構成を異にするばかりでなく、そもそも、商標の類否の判断は、個別具体的に判断されるべき性質のものであるから、申立人が主張するような審決例があるからといって、上記した本件商標と引用商標との類否の判断が左右されることはない。
したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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