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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900081(T2007−900081/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5010340号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5010340号商標(以下「本件商標」という。)は、「ROCKY INTERNATIONAL」及び「ロッキー インターナショナル」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成18年3月23日に登録出願され、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,電話機械器具,有線通信機械器具,搬送機械器具,放送用機械器具,無線通信機械器具,無線応用機械器具,遠隔測定制御機械器具,音声周波機械器具,映像周波機械器具,電気通信機械器具の部品及び附属品,録音済みの磁気カード,磁気シート及び磁気テープ,録音済みのコンパクトディスク,電子応用機械器具,電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。),集積回路,大規模集積回路,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」を指定商品として平成18年12月15日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4848361号商標(以下「引用商標」という。)は、「ROCKY」の文字を標準文字により表してなり、平成15年9月17日に登録出願され、第9類「電子計算機用プログラム,電子計算機用ゲームプログラム,コンピュータソフトウェア(記憶されたもの),その他の電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路・CD―ROMその他の記録媒体,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路・CD−ROMその他の記録媒体」を指定商品として平成17年3月18日に設定登録されたものである。

3 登録異議申立ての理由の要点

(1)本件商標は、その構成中の「ROCKY」の文字が、申立人の著名なシリーズ映画の商標と同一であり、本件商標の指定商品に含まれる映画関係の音楽の録音済みの磁気カード、磁気シート及び磁気テープ、録音済みのコンパクトディスク、コンピュータゲームプログラム、録画済みビデオディスク及びビデオテープ等の需要者・取引者に強い印象を与え、「ロッキー」と略称されるおそれがあるから、本件商標と引用商標は、共に「ロッキー」と称呼される類似のものであり、また、両商標の指定商品も類似するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)本件商標中の「ROCKY」は、申立人が著作権を有し、著名となっていた映画の「ROCKY」又はキャラクターとしての「ROCKY」そのものを直ちに認識させるものであり、商標権者は本件商標の出願につき申立人の許諾を得ていない。

したがって、本件商標は、申立人の映画シリーズ「ROCKY」に依拠し、これを模倣して出願したもので、国際信義を損なう商標であるから、商標法第4条第1項第7号に該当する。

(3)引用商標は、申立人の商標として広く一般に知られているので、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合には、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。

(4)引用商標は著名であり、本件商標とは類似するものである。また、商標権者は、引用商標の世界的著名性を利用して不正の利益をもって本件商標を使用するものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。

4 当審の判断

(1)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について

本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、前半の「ROCKY」及び「ロッキー」の文字部分と後半の「INTERNATIONAL」及び「インターナショナル」の文字部分とは、外観上まとまりよく一体に構成され、観念上も、特に軽重の差を見出すことはできないものである。

また、これより生ずると認められる「ロッキーインターナショナル」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、他に構成中の「ROCKY」及び「ロッキー」の文字部分のみが独立して自他商品の識別標識として認識されるとみるべき特段の事情は見出せない。

そうすると、本件商標は、全体をもって不可分一体のものとして認識し、把握されるとみるのが自然である。

この点に関し、申立人は、「ROCKY」及び「ロッキー」の文字が申立人制作の映画シリーズの商標ないしはその主人公の名称として周知著名になっていることから、本件商標は、「ROCKY」及び「ロッキー」の文字部分が強い印象を与え、単に「ロッキー」と略称される旨主張し証拠を提出している。

確かに、申立人提出の証拠によれば、「ROCKY」及び「ロッキー」が映画の題名及びその主人公名として需要者間に相当程度広く認識されていることが認められる。

しかしながら、もとより「ROCKY」の文字は、「岩の多い、岩のような」等の意味を有する語であり、創造語に比べて強い識別性を有するものではないし、上記構成よりなる本件商標から、直ちに上記映画やその主人公名を連想、想起するようなことはないというべきであり、「ROCKY」及び「ロッキー」の文字部分のみが看者に特に強い印象を与えるとまではいえないから、申立人の主張は、採用することができない。

してみれば、本件商標は、その構成文字に相応して「ロッキーインターナショナル」の称呼のみを生ずるものというべきである。

他方、引用商標は、その構成文字に相応して「ロッキー」の称呼を生ずるものと認められる。

そして、この両称呼は、「インターナショナル」の音の有無という顕著な差異により明らかに区別できるものである。

また、両商標は、上記構成よりみて外観及び観念においても相紛れるおそれはない。

したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても非類似の商標といわなければならないから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)本件商標の商標法第4条第1項第7号該当性について

上記(1)のとおり、本件商標は、全体をもって不可分一体のものとして認識し把握されるものであり、これより映画の「ROCKY」又はキャラクターとしての「ROCKY」そのものを認識させるようなことはないというべきであるから、申立人の映画シリーズ「ROCKY」に依拠したり模倣したものとはいえないし、国際信義を損なうものでもない。

そして、本件商標の構成自体は、きょう激、卑わい、差別的又は他人に不快な印象を与えるようなものではなく、これをその指定商品に使用することが社会公共の利益に反し又は社会の一般的道徳観念に反するものともいえない。

結局、本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標ではないから、商標法第4条第1項第7号に該当するものではない。

(3)本件商標の商標法第4条第1項第10号及び同項第15号該当性について

申立人が主張する映画シリーズに使用されている「ROCKY」及び「ロッキー」の標章は、引用商標と同一又は類似であって、本件商標とは(1)のとおり非類似のものであるから、たとえ、該標章が需要者間に広く認識されているとしても、商標法第4条第1項第10号に該当するものではない。

また、上記(1)及び(2)のとおり、本件商標は、全体をもって不可分一体のものとして認識し、把握されるものであって、引用商標ないしは上記標章とは別異のものであるから、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標ないしは映画の「ROCKY」を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(4)本件商標の商標法第4条第1項第19号該当性について

申立人は、商標権者が引用商標の世界的著名性を利用して不正の利益をもって本件商標を使用するものである旨主張するが、その事実を立証する証左を何ら示すところがないし、上記(1)ないし(3)に照らし、商標権者が引用商標ないしは上記標章の著名性を利用して不正の利益を得る目的をもって本件商標を使用するものとは認められないから、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものではない。

(5)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第19号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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