Trademark Appeal Case
称呼の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2006−13040(T2006−13040/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「PEARL」の欧文字と「パール」の片仮名文字とを二段に書してなり、第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,動物の宿泊施設の提供,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,会議室の貸与,展示施設の貸与,布団の貸与,業務用加熱調理機械器具の貸与,業務用食器乾燥機の貸与,業務用食器洗浄機の貸与,加熱器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,タオルの貸与」を指定役務として、平成17年9月5日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4429803号商標(以下「引用商標」という。)は、「PURL」の欧文字を標準文字で表してなり、平成10年9月24日オーストラリア連邦においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、同11年3月15日に登録出願、第16類「印刷物」、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」、第41類「映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,運動施設の提供,娯楽施設の提供,書籍の制作,雑誌の制作,教科書の制作,ニューズレターの制作(広告物を除く。)」及び第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として、同12年11月2日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、「PEARL」の欧文字と「パール」の片仮名文字とを二段に書してなるところ、両文字とも「真珠」を意味する英語及び外来語として知られており、また、下段の「パール」が上段の「PEARL」の欧文字の字音を表したものと容易に理解されるものであるから、各構成文字に相応して「パール」の称呼を生じるものである。
他方、引用商標は、「PURL」の欧文字を標準文字で表してなるところ、「PURL」の欧文字は、語義そのものが一般に広く知られていないとしても、我が国で最も親しまれている英語の辞書に「縫い取りべり、渦、波紋」等を意味すると記載されている成語であること及び「curl」(「カール」:〈毛髪が〉巻き毛になる, カールする)、「furl」(「ファール」:〈帆・旗などを〉(帆柱・旗ざおなどに)巻きつける, 巻き上げる;〈翼・かさ・扇などを〉たたむ)、「hurl」(「ハール」:飛び道具を投げつける, 発射する)などの英語の発音例に倣って称呼する「パール」の称呼をもって、取引に資するというのが相当である。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、両者の外観における相違及び観念において一方がよく知られていることを考慮したとしても、「パール」の称呼を同一にするものであって、相紛れるおそれのある称呼上類似の商標といわざるを得ず、かつ、本願指定役務は、引用商標に係る指定役務に含まれているものである。
なお、請求人は、ホテル事業を行っており、すでに第41類に「パール/PEARL」の文字を書してなる登録第3351810号商標を所有しているが、後願の引用商標は区別されて登録されたこと及び他の登録商標の事例を挙げて、商標の類否については、称呼のみだけでなく、外観、観念も考慮して相互的に判断すべきである旨主張している。
しかしながら、請求人の挙げている請求人の所有する登録第3023031号商標は「パールホテル」の文字を書してなるが、本願商標とはその態様を異にするものであるから、請求人の主張は採用できない。
また、請求人の所有する登録第3351810号商標の後願である引用商標が登録になったことについては、過去の登録商標であって、その査定時の取引の実情などを総合勘案してなされているというべきであるから、本願商標についての判断が拘束されるものではなく、上述のとおり本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念において比較すべくもないとしても、簡易迅速を尊ぶ取引の実際においては、極めて簡便な電話等を用いた口頭による取引が普通に行われている取引の実情よりすると、両商標は互いに聴きあやまるおそれのある称呼上類似の商標といわざるを得ないから、この点に関する請求人の主張は採用できない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。