Trademark Appeal Case
習い放題の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−4436(T2005−4436/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「習い放題」の文字を書してなり、第41類「パソコンの設定及び操作に関する知識の教授,その他の技芸・スポーツ又は知識の教授,パソコンの設定及び操作に関する知識の教授に関する情報の提供,パソコン教室の企画・運営又は開催,パソコンの設定及び操作に関するセミナーの企画・運営又は開催,その他のセミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),学習用教室の提供」を指定役務として、平成16年5月20日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『自由に存分に学ぶことができる』ほどの意味合いを有する『習い放題』の文字を普通に用いられる方法で表してなるにすぎず、これを本願指定役務に使用する場合には自他役務識別標識としての機能を果たし得ず、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、この本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり「習い放題」の文字よりなるところ、該語からは、「自由に存分に学ぶことができる」程度の意味合いを取引者・需要者に容易に看取させるものである。
また、例えば、「パソコンスクール」や「陶芸教室」等においても、期間や受講料金等を一定に設定し、その範囲内でいくらでも自由に学ぶことができることをアピールするために「習い放題」の文字が使用されている事実が、以下のインターネット情報からも窺えるところである。
(1)「パソコンスクール尾道キャリアスクール」のホームページには、「習い放題!鍛え放題!コース」の見出しの下、「受講内容」の欄に、「受講可能なコース ・Word一般、上級 ・Excel一般、上級 ・PowerPoint ・Access ・Microsoft Office Specialist試験対策講座 ・ホームページ作成講座・・・CAD試験対策講座 etc・・・以上のコースのどれでも好きなだけ受講できます。」、「受講料金」の欄に「100,000円(6ヶ月間有効)」と記載されている。
http://www.careerschool.co.jp/01h-news.htm
(2)「 パソコンスクールイオス六甲道校のホームページ」には、「● 当スクールは超初心者の方からスキルアップ、資格取得を目指す方まで幅広く学んでいただけます。・・・● 習い放題制・固定料金(各項目を納得の行くまで学習していただけ講座が終わるまで追加料金は不要です)・・・・」と記載されている。
http://www.eosrk.com/
(3)「大阪タウン」のホームページには、「パソコンスクールピコ/パソコンスクールPico」の見出しの下、「毎日習える定額制コース『習い放題コース』が人気です」、「Picoのコンセプトは、低価格で何時でも好きな時に好きな物を勉強できる!です。・・Picoの習い放題では、その気になれば毎日でも学習頂けますので忘れる事無くまた、知りたい事を勉強する事ができます。」と記載されている。
http://www.osaka-town.com/mypage/os205890
(4)「福岡のパソコン教室PCライフ」のホームページには、「PCライフは福岡のパソコン教室です。PCライフなら月々3,150円でパソコン習い放題!・・」と記載されている。
http://www.pc-life.jp/
(5)「時間回数無制限・習い放題のパソコンスクール マウスステーション」のホームページには、「・・マウスステーションは、パソコンスクールではおそらく日本で唯一の予約なし 時間無制限 回数無制限 個別指導という独自のシステムをとっています。・・」と記載されている。
http://mousestation.jp/
(6)「パソコンスクール イオス 南茨木校」のホームページには、「パソコンスクールイオス最大の特長は、講座を習得するまで、受講期限なし、受講回数制限なし(習い放題制)で皆様が納得できるまで学ぶことが出来ます。」と記載されている。
http://eosmi.net/index.html
(7)「Citywave.com」のホームページには、「月5775円で習い放題、無料体験レッスン実施」の見出しの下、「・・『アール・エイチ・ワイ文化教室 陶芸クラス』は、入会金不要・月会費5775円で、土使い放題・習い放題。・・・」 と記載されている。
http://www.citywave.com/osaka/saela/070615/tougei.html
(8)「メイト陶芸教室」のホームページには、「メイト陶芸教室・梅田〜大阪・梅田の駅近くの陶芸教室」の「フリーコース」の説明として、「御時間がある方にオススメ。時間帯限定で習い放題。月何回こられてもかまいません。」と記載されている。
http://www.mate-art.com/modules/contents1/index.php?id=2
以上の事実からすると、「習い放題」の文字からなる本願商標を、その指定役務中、種々の事柄について学ぶことができる学校やカルチャーセンター等が提供する役務及びその関連役務、例えば、「パソコンの設定及び操作に関する知識の教授,その他の技芸・スポーツ又は知識の教授,パソコンの設定及び操作に関する知識の教授に関する情報の提供,パソコン教室の企画・運営又は開催,パソコンの設定及び操作に関するセミナーの企画・運営又は開催,その他のセミナーの企画・運営又は開催」について使用しても、これに接する取引者、需要者は、「一定の期間、時間帯、料金等の下、自由に存分に学ぶことができる。」という意味合いを直ちに認識するとともに、お得感をアピールするための端的なキャッチフレーズないし宣伝文句を認識するに止まるものというべきであり、結局、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。
なお、請求人は、甲第1号証ないし甲第88号証を提出し、2年以上にわたる「習い放題」の語句を用いたパソコン教室の経営、並びに情報雑誌等への積極的な宣伝広告活動により、本願商標は、少なくとも川崎市、横浜市の一部や、町田市、相模原市、座間市、大和市の地域においては、請求人の商標であると認識するに至ったものと考えるのが相当であるから、自他役務識別標識としての機能を果たし得る旨述べているが、請求人提出の証拠においては、一体的に「月々3,000円習い放題」の文字を使用し宣伝広告しているものであり、「習い放題」の文字は、上記したとおり、キャッチフレーズないし宣伝文句を認識させるものとして同業他社等により広く一般に使用されているものといわざるを得ないから、請求人の主張は採用できない。
さらに、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、それらは、いずれも商標の構成、その指定商品又は指定役務等において本願とは事案を異にするものであるから、その判断が本件についての前記判断を左右するものとはいえず、この点についての請求人の主張は、採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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