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結論

勝訴(請求認容)

商標「国際健康美学士」の学士商標の公序良俗判断(第4条第1項第7号|審判不服2007−3542(T2007−3542/J1))

審判番号
不服2007−3542(T2007−3542/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「国際健康美学士」
争点(論点)
学士商標の公序良俗判断
適用条文
第4条第1項第7号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2007−3542(T2007−3542/J1)・不服)は、本件商標「国際健康美学士」について、商標法第4条第1項第7号への該当性が争われた事例です。主な争点は「学士商標の公序良俗判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「国際健康美学士」の文字を標準文字として書してなり、第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成17年4月12日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『国際健康美学士』の文字を標準文字として書してなるが、商標中の『学士』の文字は、学校教育法において定められている学位の一つであるから、本願商標に接する需要者は、あたかも『国際健康美学士』という名称の学位も定められているかのように、学士号についての認識を混乱させるばかりでなく、学士制度の秩序を乱すおそれがあるものと認められるから、出願人が自己の商標として本願指定役務に採択・使用することは穏当ではない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「国際健康美学士」の文字を書してなるところ、その構成中の「学士」の文字は、「(1)律令制の春宮坊(とうぐうぼう)の職員。東宮学士。(2)学生(がくしよう)。宇治拾遺物語2『成村、強力の―にあふこと』(3)大学の学部の卒業者に授与される学位。」を意味する語(広辞苑第五版 株式会社岩波書店発行)であって、一般には、「大学の学部の卒業者に授与される学位」を意味するものとして認識されているものである。

そして、その学位については、学校教育法第68条の2第1項等の規定に基づき大学を卒業した者に授与されることになっており、例えば、学士(法学)、学士(経済学)、学士(経営学)、学士(理学)、学士(工学)、学士(医学)等の学位がある。

しかしながら、近年においては、いわゆる、市民カレッジなどで、学位ではない称号として「市民学士」の称号が授与されるケースや、学位制度に準じた称号が設置されている大学において、名誉称号であり、学士の学位と同等の効果を意味するものではない「名誉学士」の称号が贈呈されるなど、法的な学位と区別されるものも見受けられるところである。

そして、「国際健康美学士」の名称は、法律等に規定されたものではなく、本願商標中の構成文字の一部を含め、その使用が制限されたものとはいえず、また、本願商標と誤認を生ずるおそれのある国家資格等も見いだし得ないことから、公の機関が付与する資格や称号と紛らわしいものともいい難いものである。

そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、あたかも学位を定められているかのように学士号についての認識を混乱させるものではなく、学士制度(国家資格の1つであるかの如く)の秩序を乱すおそれがあるものともいえないというべきであるから、これが、直ちに国家資格等の制度に対する社会的信頼を失わせ、ひいては公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものとはいうことができない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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