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Trademark Appeal Case

商品形状図形の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−24569(T2006−24569/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液」を指定商品として、平成17年12月7日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、コンタクトレンズの形状を普通に用いられる方法の域を脱しない程度に表してなるものであるから、これをその指定商品中「コンタクトレンズ用の薬剤(例えば「コンタクトレンズ用消毒剤」)」に使用するときは、単に商品の品質、用途を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、格子状の線を描いた濃淡のある紺色四角枠内に球面体の一部を切り取ったような浅いボウル状の図形を描いてなるものと把握される。

ところで、商品の取引において、そのパッケージ、説明書及び宣伝広告等に、商品の形状、あるいは、その使用例、原材料等の図形や図柄を描いて、商品の品質、用途等を表示することは、一般に行われているところである。

これを、本願指定商品中の「コンタクトレンズ用洗浄剤等のコンタクトレンズ用薬剤」及び、その取引者、需要者を共通にする点において、前記商品と密接な関係にある「コンタクトレンズ」の取引の実情についてみると、球面体の一部を切り取ったような浅いボウル状の図形が商品のパッケージ等に使用されているところであるから、本願商標に接する取引者、需要者等は、その図形の光沢感や透明感を看取させる浅いボウル状の形状などの特徴から、商品との関係において「コンタクトレンズ」を表した図形であると、容易に、認識するものとみるのが相当である。

そして、これらのことは、例えば、以下のインターネットのホームページ等の情報から、窺い知ることができる。

(1)「株式会社メニコン」のホームページにおける商品「プロージェント」「プロテオフ」「メニコンO2ケアネオ」「メニコンO2ケアミルファ」の商品パッケージ。( http://www.menicon.co.jp/care/progent.html、http://www.menicon.co.jp/care/proteoff.html、http://www.menicon.co.jp/care/neo.html、http://www.menicon.co.jp/care/milfa.html)

(2)「チバビジョン株式会社」のホームページにおける商品「AOSEPT CLEARCARE」の商品パッケージ及びその宣伝広告背景。(http://www.ciba-vision.co.jp/care/lineup/clearcare/index.html)

(3)「コンタクトレンズの通信販売 ソゥソゥ」のホームページにおける商品「ニチコン トータルワンプラス」の商品パッケージ。(http://www.so-so.jp/goodslist/0224.html)

(4)「株式会社 日本コンタクトレンズ」のホームページにおける商品「トータルワンプラス」の製品紹介。(http://www.nipponcl.co.jp/item/it04_01.html)

(5)「e!マツモトキヨシ」の見出しのもと商品「アイウィル」の商品パッケージ。(http://www.e-matsukiyo.com/CGI/p/product.cgi/480/4537675601189?groupId=480&productId=4537675601189&PAGE=Page%3a%3aProductAboutPage)

(6)「株式会社ファシル」のホームページにおける商品「オーシャンリーフ」のパッケージ。(http://www.facil-2005.com/open.htm)

(7)「小林製薬株式会社」のホームページにおける商品「アイボントローリ目薬」のパッケージ。(http://www.eyebon.jp/products/eyelotion_1.html)

(8)「ケンコーコム株式会社」のホームページにおける商品「バイシン O2ハード 10ml」のパッケージ。(http://www.kenko.com/product/item/itm_6525177072.html )

また、一方で、「コンタクトレンズ」を取り扱う業界における、商品のパッケージ、説明書及び宣伝広告等についてみると、同様にインターネットのホームページの情報から、以下に示す実情を窺い知ることができる。

(9)「東レグループ」のホームページにおける動画背景及び商品説明における図形。(http://www.toray.co.jp/cl/、http://www.toray.co.jp/cl/prelina/pre_b001.html)

(10)「株式会社 日本コンタクトレンズ」のホームページにおける商品「ニチコンうるるUV」の製品紹介。(http://www.nipponcl.co.jp/item/index.html、http://www.nipponcl.co.jp/item/it01_06.html)

(11)「ジョンソンエンドジョンソン株式会社」のホームページにおける商品「アキュビューアドバンス」の製品紹介。(http://acuvue.jp/index.htm?theCont=cont00)

(12)「AsahiKASEI」の見出しのもと商品「アイミーO2SP」の製品紹介。(http://www.aime.jp/product/cl_h_o.html)

(13)「007速配コンタクトレンズ!」の見出しのもと商品「ボシュロムメダリスト66トーリック(2週間乱視矯正・6枚入)」のパッケージ。(http://www.007s-contact.com/goods/shohin/D0100097.htm)

(14)「コンタクトレンズの通信販売 ソゥソゥ」のホームページにおける商品「ハードコンタクトレンズ シード A−1」の宣伝広告。(http://www.so-so.jp/goodslist/0710.html)

(15)「株式会社メニコン」のホームページにおける商品「メニコンZ」及び商品「nafi」の製品紹介。(http://www.menicon.co.jp/products/meni_z.html)

そうとすれば、本願商標は、コンタクトレンズ用薬剤、目薬との関係において、格子状模様を有する濃紺色を背景に、球面体の一部の形状からなるコンタクトレンズを表した図形であると容易に認識させるものであり、その球面体に描かれた網目模様は、看者に湾曲面を平易に認識させるための表示方法の一つとして理解されるものであるというべきである。(なお、前記と同様の網目模様が、上記(9)のインターネットのホームページにおいて使用されている。商品「プエリーナ」を紹介する動画の冒頭において、球状同心円を描く網目模様から始まり、最終的に、コンタクトレンズを表したものと看取させる球面体の一部を表す図形へと変化させている。)

してみれば、本願商標は、これをその指定商品中、コンタクトレンズ用の薬剤及びコンタクトレンズ使用者用の目薬に使用しても、これに接する需要者等が、商品の出所表示標識として認識するものであるとみるよりは、単に商品の品質、用途等を表示するものとして理解するに止まるものであり、かつ、これを前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

なお、請求人は、過去の登録例を挙げるとともに「本願商標は、本願指定商品の使用の対象となる人体とは全く結びつきを欠く濃紺の背景に、特定のものを直ちに想起させない網目のあるお椀状の図形を描いてなるものであって、その構成から、透明でないこと、着色されていることが窺えるものであり、該図形より、「パラボラアンテナ」や「ザル」など、様々なものが想起されるものであるから、直ちに「コンタクトレンズ」を表わしたものと認識されるものではない。仮に、コンタクトレンズを連想することがあったとしても、この図形は、その形状を普通に用いられる方法の域を脱しない程度に表わして成るものではなく、出願人の創造にかかる特異な図形として認識されるとみるのが相当であり、「コンタクトレンズ用の薬剤(例えば「コンタクトレンズ用消毒剤」)」に使用しても自他商品の識別標識としての機能を十分果たし得るものというべきであり、かつ、前記以外の商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものというべきである。」旨主張している。

しかしながら、該図形部分は、看者が「パラボラアンテナ」等を想起する場合があるとしても、本願商標に接する需要者等は、請求人の主張する仔細な表現にまで思いを及ぼし、多岐にわたる事物を認識するとみるよりは、上記実情のもと、指定商品「コンタクトレンズ用薬剤」との関係において、構成全体から容易にコンタクトレンズを看取するとみるのが相当であること、上述の通りである。

また、登録出願された商標が上記条項に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、その商標が使用される商品等の取引の実情等を考慮し、当該商標の構成態様と指定商品に基づき、個別具体的に判断されるものであって、他の登録例の存在によって、上記判断が左右されるものではなく、本願については前記のとおり判断するのが相当であるから、上記、いずれの請求人の主張は、採用することができない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であり、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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