結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2006−89162(T2006−89162/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4817052号商標(以下「本件商標」という。)は、「LUXUL」の欧文字と「ラグジュール」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成16年3月17日に登録出願、第3類「化粧品,石鹸,人造軽石,歯磨き,香料類」を指定商品として、同16年11月12日に設定登録されたものである。
請求人が本件商標の無効の理由に引用する登録商標は、以下の(1)ないし(5)のとおりである。
(1)登録第675296号商標(以下、「引用商標1」という。)は、「LUX」の欧文字を横書きしてなり、第4類「せっけん類、歯みがき、薫料」を指定商品として、昭和37年3月26日に登録出願、同40年5月11日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録が4回にわたりなされ、さらに、指定商品について、平成17年7月20日に、第3類「せっけん類,歯磨き,薫料」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第86965号商標(以下、「引用商標2」という。)は、「ラックス」の片仮名文字を縦書きしてなり、第4類「石鹸」を指定商品として、大正6年5月25日に登録出願、同6年7月16日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録が5回にわたりなされ、現に有効に存続しているものである。
(3)登録第679790号商標(以下、「引用商標3」という。)は、「LUX」の欧文字と「ラックス」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、第4類「せつけん類、歯みがき」を指定商品として、昭和37年6月2日に登録出願、同40年6月30日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録が4回にわたりなされ、さらに、指定商品について、平成17年5月6日に、第3類「せっけん類,歯磨き」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(4)登録第2128318号商標(以下、「引用商標4」という。)は、「LUX」の欧文字を横書きしてなり、第4類「せつけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、昭和61年12月15日に登録出願、平成1年4月28日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(5)登録第4275540号商標(以下「引用商標5」という。)は、「LUX」の欧文字と「ラックス」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成10年3月17日に登録出願、第3類「シャンプー,その他のせっけん類,精油,その他の香料類,化粧水,クリーム,頭髪用化粧品,香水類,おしろい,紅,タルカムパウダー,バスオイル,バスソルト,制汗用化粧品,防臭性化粧品,歯磨き,口内洗浄剤(医療用のものを除く。)」を指定商品として、同11年5月21日に設定登録されたものである。
(以下、引用商標1ないし引用商標5を一括して、単に「引用商標」という。)
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第37号証(枝番号を含む。)を提出した。
〈理由〉
本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第7号及び同第19号に該当するから、商標法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきである。
(1)本件商標について
本件商標は、上段に欧文字「LUXUL」、下段に片仮名文字「ラグジュール」を書してなるところ、欧文字「LUXUL」の一連の語が格別の意味合いを有する熟語であるとも理解し得ないので、その構成中の顕著に書された「LUX」の欧文字のみが独立して自他商品識別力としての機能を具有するものである。
したがって、本件商標からは、自他商品識別力の強い部分である欧文字「LUX」からは「ラックス」の称呼が、また、本件商標の欧文字全体「LUXUL」からは「ラックスル」の称呼が生じ、更に、片仮名文字「ラグジュール」からはその構成上当然に「ラグジュール」の称呼が生ずる。
一方、引用商標は、照度の単位「ルクス」を意味するものであり、称呼としては、その構成上当然に「ラックス」の称呼を生ずる(甲第7号証)。
(2)本件商標と引用商標との類否判断について
本件商標から生ずる称呼中「ラックス」及び「ラックスル」と引用商標から生ずる「ラックス」の称呼とは、「ラックス」を共通の音とする全体として語調・語感が近似する相紛れやすい商標である。したがって、両者は称呼上類似の商標である。
また、本件商標は、一見して引用商標「LUX」を容易に認識させる「LUX」の文字を主要部として構成されているので、本件商標と引用商標とを時と処を違えて発音し又は看取した場合、彼此紛らわしい類似商標といえるものである。
請求人は、「TOMMY ARMOUR/トミーアーマー」と「トミー65/TOMMY65」とが類似するとした、審判昭40−2864号外7件の審決、異議決定例を援用する(甲第8号証ないし甲第15号証)。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(1)引用商標 LUX(ラックス)の歴史
1899年、英国に高貴で優美な香りの石けんが誕生した。これがトータルビューティーケアブランド「LUX(ラックス)」の始まりである。「LUX(ラックス)」の名前は、英語で「豪華な」「費沢な」という意味の「luxury」に由来し、誕生から100年を経た今、「LUX(ラックス)」は世界50ヶ国以上の方に愛されている。
日本では、1972年に「LUX(ラックス)」石けんを発売。クリームのように優しい泡立ちと、エレガントな香り、確かな品質で、日本人の女性の心を深くとらえ、贈答用石けんとして高く評価された。
1987年には、「LUX(ラックス)」からヘアケア製品が登場。「LUX SUPER RICH ラックス スーパーリッチ」(1989年発売)や「LUX STYLING ラックス スタイリング」(1989年発売)が、請求人の日本での子会社「ユニリバー・ジャパン」の新しい顔になった。
さらに、2003年にはボディケアの「LUX SPA MOIST ラックス スパモイスト」が誕生。ヨーロッパのスパ水や天然ミネラルを配合した石けん・ボディーソープは、素肌も心も美しくなりたいと願う女性たちに支持されている(甲第16号証)。
(2)請求人会社の概要
請求人は、商標「LUX(ラックス)」 をメーンブランドとする会社であり、石けん類、化粧品、食品、飲み物、健康食品、医薬品等を製造・販売している世界的な企業である。また、商標「PONDS(ポンズ)」「LIPTON(リプトン)」をメーンブランドとして石けん類、化粧品、食品、飲み物、健康食品、医薬品等を製造・販売しているユニリバー エヌ ヴイ社(本社:オランダ国)と共にユニリバー・グループを形成している。ユニリバー・グループは、1964年に日本で同グループの子会社「ユニリバー・ジャパン株式会社」を豊年製油との共同出資で設立したが、現在では、同社はユニリバー・グループの100%出資の子会社であり、引用商標を付したせっけん、化粧品等を日本で販売している(甲第17号証)。
(3)日本での商標「LUX(ラックス)」の登録(出願)のリスト
日本において、「LUX(ラックス)」商標として、すでに登録第86965号「ラックス」外27件が登録され、商願2003−087952号外7件が出願中である。古い商標としては、大正6年5月25日に登録出願され、大正6年7月16日に設定登録された「ラックス」、また、昭和37年3月26日に登録出願され、昭和40年5月11日に設定登録された「LUX」が見られる(甲第18号証)。
(4)世界でのLUX商標の登録(出願)状況を示すリスト及び訳文
LUX商標は、「アルバニア」等、約170の国と地域で登録(一部出願中)されており、その証拠としてリスト(訳文付)を提出する(甲第19号証の1及び甲第19号証の2)。
(5)世界でのLUX商標の登録証のコピー(甲第20号証)
(6)世界でのLUX商標のライセンシーのリスト及び訳文
世界中の国及び地域を併せて約90社ほどの企業が請求人からLUX商標の使用許諾を受けている。日本における「ユニリバー・ジャパン株式会社」は、ライセンシーの中の一つである(甲第21証の1及び甲第21号証の2)。
(7)日本において商標「LUX(ラックス)」を付した「せっけん、化粧品」の1996年から本件商標の登録出願日(「2004年11月18日」とあるが誤り、本件商標の登録出願日は「平成16年(2004年)3月17日」である。)までのテレビにおける広告宣伝費用を以下のとおり述べる(甲第22号証)。
年度 単位(万円)
1996年 ¥587,087
1997年 ¥733,871
1998年 ¥539,153
1999年 ¥742,354
2000年 ¥1,173,739
2001年 ¥1,186,634
2002年 ¥1,040,808
2003年 ¥1,249,750
2004年 ¥787,611
この1996年から2004年までの9年間で、テレビでの広告宣伝費用は、合計約805億1007万円にも昇り、毎日朝から晩まで「LUX(ラックス)」製品のコマーシャルがテレビで放送されない日とてなく、その結果本件商標の登録出願日以前においてすでに「LUX(ラックス)」商標は、世界はもちろん日本全国津々浦々「石けん」と「化粧品」を表示する商標として老若男女によく知られた商標となっていた。このように、請求人は巨額の費用をかけて、商標「LUX(ラックス)」を著名にする為に日々努力し、また、「LUX(ラックス)」商標のブランドのイメージを希釈化させない努力をしているのである。
(8)日本において、LUX製品の新聞における1996年から2004年までの広告宣伝費用(甲第23号証)
(9)日本において、LUX製品の雑誌における1996年から2004年までの広告宣伝費用(甲第24号証)
(10)商標「LUX(ラックス)」製品のテレビにおける宣伝方法の例
ハリウッドや日本の旬の有名女優を起用した「LUX(ラックス)」製品の「石けん」と「化粧品」のコマーショルの手法は、他社との商品の識別化を図る上でまことに見事で眼を見張るものがある(甲第25号証)。
(11)商標「LUX(ラックス)」製品の雑誌における宣伝方法の例(甲第26号証)
(a)Kodanshaヘアマガジン 1997年8月20日発行 講談社発行 表紙、該当ページ、裏表紙
(b)CLiQUE 特別編集 ヘアスタイルカタログ 1998年4月30日発行 株式会社マガジンハウス発行 表紙、該当ページ、裏表紙
(c)ヘアスタイル1000 NO.10 1998年5月15日発行 主婦と生活社発行 表紙、該当ページ、裏表紙
(d)ヘアスタイル1000 NO.12 1999年4月20日発行 主婦と生活社発行 表紙、該当ページ、裏表紙
(e)CREA 勝負のヘアケア 2001年7月1日発行 文芸春秋社発行 表紙、該当ページ、裏表紙
(f)別冊ヘア&メイク 上品ヘアスタイル集 1999年7月1日 主婦と生活社発行 表紙、該当ページ、裏表紙
(g)ノンノ 2000(平成12年)年6月5日 集英社発行 表紙、該当ページ、裏表紙
(h)ヘアスタイル1000 別冊ヘア&メイク NO.18 2001年11月20日発行 主婦と生活社発行 表紙、表紙、該当ページ、裏表紙
(i)アンアン 2002年いい男NO.1予想 2001年11月28日発行株式会社マガジンハウス発行 表紙、該当ページ、裏表紙
(j)ノンノ 2001(平成13)年6月5日 集英社発行 表紙、該当ページ、裏表紙
(k)ノンノ 新年特大号 2004(平成16)年1月5日 集英社発行 表紙、該当ページ、裏表紙
(l)モア お嫁MOREシリーズ 2006年3月1日発行 集英社発行 表紙、該当ページ、裏表紙
(12)子会社「ユニリバー・ジャパン株式会社」(元日本リーバ株式会社)の商標「LUX(ラックス)」を使用した粧業品製品一覧表
なお、日本リーバ社からユニリバー・ジャパン株式会社への社名変更は、2005年6月1日付でなされた(甲第27号証)。
1991年〜1996年
高級化粧石けん、シャンプー、コンディショナー、ヘアケアシリーズ、ヘアパック、スタイリングシリーズ、ボディケアシャンプー、ボディソープ、洗顔、ヘアフレグランス等
(13)子会社「ユニリバー・ジャパン株式会社」(元日本リーバ株式会社)の商標「LUX(ラックス)」を使用した粧業品製品一覧表(甲第28号証)
1997年〜2002年
ボディソープ、洗顔、高級化粧石けん、カラーアップシャンプー、コンディショナー、ヘアケアシリーズ、ヘアパック、ヘアスプレー、スタイリングシリーズ、リンスのいらないシャンプー、ヘアフレグランス等
(14)LUX商標の国内でのシェア(甲第29号証)
年度 髪製品 % スキンクレンジング % 浴用製品 %
(15)インターネット使用状況(甲第30号証)
(16)以上のとおり、引用商標「LUX(ラックス)」は、本件商標の登録出願日である平成16年3月17日(「平成16年6月17日」とあるが誤り、本件商標の登録出願日は「平成16年(2004年)3月17日」である。)の遥か以前から、石けん、化粧品の業界において、極めて広く知られた商標となっていたことは周知の事実である。本件商標と引用商標とが類似することは、上記で詳述したとおりであるが、「LUX(ラックス)」商標が周知著名な商標であること、本件商標の指定商品と請求人の業務に係る商品との関連性が全く同じ分野であること、また、「LUX(ラックス)」商標を使用した各種商品が一般に広く宣伝広告されていることからすれば、本件商標がその指定商品に使用された場合に、本件商標の権利者は、請求人と何らかの関係がある者であると需要者・取引者に思わせその出所につき誤認・混同を生じさせることは明らかである。
なお、請求人のこの主張を証左するものとして、特許庁において「LUX(ラックス)」は周知著名商標として認定されたものであり、請求人以外のものが「LUX(ラックス)」に類似した商標を使用すると、請求人の関係者(関係会社)の商品であるかの如く思わせ、商品の出所につき誤認・混同を生じさせるおそれがあると認定した、出願番号:商願2004−116162号、商標:「Herb lax/ハーブ ラックス」外6件の出願中及び異議申立事件における査定謄本(写)及び異議決定謄本(写)を提出する(甲第31号証ないし甲第37号証)。
(17)本件商標は、「請求人の業務に係る商品と広義の混同を生ずるおそれがある商標」である。
商標法第4条第1項第15号に関し、最高裁平成12年7月11日第三小法廷判決(いわゆる「レールデュタン」判決)は、いわゆる「広義の混同を生ずるおそれ」について判断を示し、判決において以下の理由を挙げている。
(a)当該商標と他人の表示との類似性の程度
(b)他人の表示の周知著名性及び独創性の程度
(c)当該商標の指定商品等と他人の業務に係る商品等との間の性質、用途または目的における関連性の程度
(d)商品等の取引者及び需要者の共通性
(e)その他取引の実状、という5つを挙げている。
本件商標中には周知・著名性の高い引用商標「LUX(ラックス)」を含み、商品が同一又は類似しており、その性質・用途又は目的における関連性の程度も一致し、また、引用商標は世界規模の著名商標であるところ、以上の最高裁の判断要素は、すべて本件商標と引用商標との関係に当てはまるので、本件商標は取引の実状からみて「混同を生ずるおそれ」があることは明らかである。
このことより、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(1)引用商標が、石けん、化粧品の業界において周知著名な商標であること、また本件商標の指定商品と請求人の業務に係る商品との関連性が極めて強いこと、並びに引用商標を使用した各種商品がテレビ、新聞、雑誌等で大々的に広く宣伝広告されていることは、上記したとおりである。
このように全国的に著名な商標を含んだ本件商標の使用・登録を容認することは、請求人の著名な商標が有する出所表示機能を稀釈化するばかりでなく、請求人の著名商標に化体した業務上の信用に“ただ乗り”することを認めることとなり、健全な取引秩序の維持という商標法の目的に反することになる。
(2)さらに、請求人のLUX商標には、これまで100年以上にもわたり培ってきた「ブランド」としての顧客吸引力が備わっている。
したがって、本件商標が請求人の業務と同一の他社の商品について使用されると、請求人の商標の持つ「ブランド」としての顧客吸引力が損なわれ、これが、請求人の商標の標識としての品質保証機能の弱化につながる。
このように、本件商標が請求人の商標「LUX(ラックス)」の顧客吸引力へ“ただ乗り”し、当該顧客吸引力を不当に利用するものであることは、諸般の事情を勘案すれば明白なことである。
したがって、本件商標は、取引秩序を乱すものというべきであるから、商標法第4条第1項第7号に該当する。
本件商標は、請求人の業務に係る商品を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている引用商標と同一又は類似の商標であって、「不正の目的」をもって使用するものである。
(1)企業経営の多角化の点については検討するまでもなく、本件商標の指定商品である「スプレー式芳香剤,香料類,化粧品,せっけん類」に属する商品は、引用商標の指定商品である「せっけん類、歯みがき、化粧品、香料類」と同一の商品であり、共に、身体の清潔を保ち、また、皮膚や毛髪等を健やかに保つこと等を目的とし、併せて、病気を予防し、除菌・抗菌目的で使用される製品として共通にするものであって、同一の生産者の製造に係る商品であるばかりでなく、その販売場所も同じくするものであり、かつ、その流通系統等をも同じくする互いに密接な関連性を有する商品であるといえるものである。
(2)してみれば、我が国を含む、世界各国で商品「せっけん、シャンプー・ヘアリンス等」について周知、著名な商標「LUX(ラックス)」をその一部に包含する本件商標を請求人以外の者が、その指定商品について使用するときは、それだけの理由で「不正の目的」をもって使用するものであるとの認定がなされるべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号にも該当するものである。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第7号及び同第19号に該当するものであるから、同法第46条第1項の規定に基づき、その登録を無効とすべきである。
被請求人は、何ら答弁するところがない。
請求人の提出に係る甲第16号証ないし甲第30号証及び請求の理由の全趣旨によれば、「LUX」、「ラックス」及びこれらの組み合わせよりなる引用商標は、本件商標の登録出願時前より「石けん、化粧品」について永年使用され、テレビ、新聞、婦人雑誌及びインターネット等にて数多く宣伝、広告され、申立人の業務に係る「石けん、化粧品」を表示する商標として、取引者、需要者間に「ラックス」と称呼され、広く認識されおり、その状態は本件商標の登録査定時においても継続していたものと認められる。
本件商標は、「LUXUL」の欧文字と「ラグジュール」の片仮名文字を二段併記してなるところ、上段の「LUXUL」の欧文字は、英語又は仏語の成語を表したものではなく、一般に親しまれているものでもないから、下段の「ラグジュール」の片仮名文字が該上段の「LUXUL」の欧文字の表音を直ちに特定しているとはいえないというのが相当である。
そうすると、本件商標は、「LUXUL」の欧文字部分が下段の「ラグジュール」の片仮名文字と分離して観察される場合も少なくないといえ、「LUXUL」の欧文字部分より、「ラックスル」の称呼をも生ずるというべきである。
一方、引用商標は、上記のとおり、「LUX」、「ラックス」及びこれらの組み合わせよりなるものであるから、「ラックス」の称呼を生ずるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、「LUX」の文字部分、「ラックス」の称呼の部分を共通する類似性の程度が高い商標といえるものである。 また、本件商標の指定商品「化粧品,石鹸,人造軽石,歯磨き,香料類」は、引用商標が使用されている「石けん、化粧品」等とは用法、用途、需要者等を共通にする同一又は類似の商品若しくは密接な関係を有する商品といい得るものである
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その余の無効理由について言及するまでもなく、同法第46条第1項第1号に該当し、その登録を無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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