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結論

勝訴(請求認容)

商標「BANCROFT」の著名人名の商標登録可否(第4条第1項第7号|審判不服2006−22574(T2006−22574/J1))

審判番号
不服2006−22574(T2006−22574/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「BANCROFT」
争点(論点)
著名人名の商標登録可否
適用条文
第4条第1項第7号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2006−22574(T2006−22574/J1)・不服)は、本件商標「BANCROFT」について、商標法第4条第1項第7号への該当性が争われた事例です。主な争点は「著名人名の商標登録可否」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「BANCROFT」の文字を標準文字で表してなり、第11類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年8月5日に登録出願されたものである。その後、指定商品については、原審における同18年6月6日付け手続補正書及び当審における同19年8月31日付け手続補正書により、最終的に「浴槽,渦流発生装置付浴槽,シャワー器具,シャワー室ユニット,浴室ユニット,シャワー室ユニット用防水パン,シャワーヘッド,その他の浴槽類,シャワー室用ドア,ビデ(医療用機械器具に属するものを除く。),便座,小便器,自動洗浄機能付便器,水洗便器,その他の便器,電球類及び照明器具,洗面所用の洗面台(衛生設備用の部品),流し台,水道用蛇口,水道用栓,自動水栓,洗面所用・便所用手乾燥装置,浴槽専用蛇口,タンク用水位制御弁,水道栓用水位制御弁,噴水式水飲み器,サウナルームユニット,タンク用水栓レバー,衛生器具及び衛生装置」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

(1)本願商標は、「BANCROFT」の文字を書したものであるが、「Bancroft」は「奇跡の人」などの映画に主演したアメリカの著名な女優を表しているものと認められる。そして、女優のBancroftは昨年の6月に亡くなっているが、今でも著名な女優として名声を残している。そうすると、本願商標は、「BANCROFT」の文字を書したものであるから、女優のBancroftを理解・認識させるものであり、同女優の遺族の承諾を得ることなく商標登録することは、著名な故人の名声・名誉を傷つけるおそれがあり、ひいては公の秩序又は善良な風俗を害するおそれがあるものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。

(2)本願に係る指定商品中、下記の商品は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。また、下記の指定商品が不明確でその内容及び範囲が把握できないことから、政令で定める商品及び役務の区分に従って商品を指定したものと認めることもできない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。

記

「シャワー室及び浴室,シャワーパン,浴室用部品,水流切換器,シャワースプレーヘッド,手洗器,自動式便器,洗面所用洗面台,洗面所用洗面台の支え台,サーモスタット・赤外線・レーダー又は電子制御によって作動する水道用栓,電気式手乾燥機,自動式手乾燥装置,排水口及び排水管,ゴム栓,その他の水位制御弁,手洗い用貯水タンク,水飲み器,サウナ,給水装置,衛生陶器」

3 当審の判断

本願商標は、「BANCROFT」の文字を標準文字で書してなるところ、これは、外国人の氏の一つであると認められるものであって、構成文字に相応して「バンクロフト」の称呼を生ずるものである。

そして、たとえ「Anne Bancroft(アン・バンクロフト)」がアメリカの著名な女優であるとしても、外国人の氏の一つである「BANCROFT」の文字よりなる本願商標に接する取引者、需要者が、直ちに原審説示のごとく、女優である「Anne Bancroft(アン・バンクロフト)」を認識するとはいい難いものである。

してみれば、「BANCROFT」の文字よりなる本願商標は、女優「Anne Bancroft(アン・バンクロフト)」の名声・名誉を傷つけるおそれはなく、これをその指定商品に使用しても、公の秩序又は善良な風俗を害するおそれもないというのが相当である。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第7号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

また、本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、商品の内容及び範囲が明確なものになったと認められる。

したがって、本願の指定商品は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備するものとなった。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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