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Trademark Appeal Case

コンタクトレンズ図形の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−8714(T2006−8714/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用腕環,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,失禁用おしめ,人工受精用精液,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,ばんそうこう,包帯,包帯液,防虫紙,胸当てパッド」を指定商品として、平成16年12月9日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

(1)原査定は、「本願商標は、コンタクトレンズを横から見た状態を表した形状であることを直感させる図形のみからなる商標と認める。そうとすると、これを本願指定商品に使用しても、「コンタクトレンズ用の商品」程度を認識させるにとどまり、単に商品の品質、用途等を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(2)原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第4734367号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりのの構成よりなり、平成14年12月4日に登録出願、第5類「コンタクトレンズ用装着液」を指定商品として、同15年12月19日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その図形部分は、実線で明確に表示されているものではないが、水色でぼかした縁取りにより全体の輪郭を把握し得るものである。

そして、その図形は、球面体の一部であって、その縁(切り口)が緩やかな波形の浅いボウル状の形状であると看取される。

ところで、商品の取引において、そのパッケージ、説明書及び宣伝広告等に、商品の形状、あるいは、その使用例、原材料等の図形や図柄を描いて、商品の品質、用途等を表示することは、一般に行われているところである。

これを、本願指定商品中の「コンタクトレンズ用洗浄剤等のコンタクトレンズ用薬剤」及び、その取引者、需要者を共通にする点において、前記商品と密接な関係にある「コンタクトレンズ」の取引の実情についてみると、球面体の一部であって、その縁(切り口)が緩やかな波形の浅いボウル状の図形が商品のパッケージ等に使用されているところであるから、本願商標に接する取引者、需要者等は、その図形の透明感がある、湾曲した形状などの特徴から、商品との関係において「コンタクトレンズ」を表した図形であると容易に、認識するものとみるのが相当である。

そして、これらのことは、例えば、以下のインターネットのホームページ等の情報から、窺い知ることができる。

(1)「参天製薬株式会社」のホームページにおける商品「サンテうるおいコンタクトa」のパッケージ。(http://hitomi-sukoyaka.com/01/0121.html)

(2)「ケンコーコム株式会社」のホームページにおける商品「メニコンルイ」のパッケージ。(http://www.kenko.com/product/item/itm_7741298072.html)

(3)「株式会社メニコン」のホームページにおける商品「エピカコールド」のパッケージ。(http://www.menicon.co.jp/products/meni_focus.html)

(4)「株式会社ファシル」のホームページにおける商品「コンタクトレンズ 汚れクリアシート」(http://www.facil-2005.com/open.htm)同じく商品「フォレストリーフ」のパッケージ。(http://www.facil-2005.com/open.htm)

(5)「ライオン株式会社」のホームページにおける商品「スマイルコンタクトファインフィット」のパッケージ。(http://www.lion.co.jp/ja/seihin/brand/018/11.htm)

(6)「チバビジョン株式会社」のホームページにおける商品「AOSEPT CLEARCARE」の商品パッケージ及びその宣伝広告の背景。(http://www.ciba-vision.co.jp/care/lineup/clearcare/index.html)

(7)「株式会社ファシル」のホームページにおける商品「クララソフト」の宣伝広告。(http://www.facil-2005.com/open.htm)

(8)「株式会社メニコン」のホームページにおける商品「メニコンソフトS」、「メニコンソフト72」及び「マンスウェアトーリック」の宣伝広告。(http://www.menicon.co.jp/products/soft_s.html:http://www.menicon.co.jp/products/soft_72.html:http://www.menicon.co.jp/products/monthware_t.html)

(9)「日本コンタクトレンズ株式会社」のホームページにおける「製品紹介」の欄。(http://www.nipponcl.co.jp/item/index.html)

(10)「コンタクトレンズの通信販売 ソゥソゥ」の「楽天市場」における商品「HOYA プレノ」の宣伝広告。(http://www.rakuten.co.jp/so-so/646454/647309/)

してみれば、本願商標は、これをその指定商品中、コンタクトレンズ用洗浄剤等のコンタクトレンズ用薬剤及びコンタクトレンズ使用者用の目薬に使用しても、これに接する需要者等は、商標全体として「コンタクトレンズ」を表したものと把握するというべきであって、商品の出所表示標識として認識するとみるよりは、単に商品の品質、用途等を表示するものとして理解するに止まるものであり、かつ、これを前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

なお、請求人は、過去の登録例を挙げるとともに「本願商標は、淡い水色に着色され曖昧な輪郭によって柔らかく表現されていることから、天の羽衣などの透き通ったローブ等の何かをデッサン調に表現したものであると理解する方が自然であるともいえ、これを直ちに「コンタクトレンズを表した図形」であると理解することは困難であり、仮にコンタクトレンズをモチーフとして表したものとされた場合であっても、透明なコンタクトレンズを表すために輪郭を明瞭に表現する「普通に用いられる方法」とは一線を画したものであるから、指定商品との関係で充分に自他商品識別力を発揮し得るものである。」旨主張している。

しかしながら、本願商標は、図形の輪郭をぼかした表現手法で表示してなるが、その全体の形状は十分に把握し得るものであり、コンタクトレンズ用の薬剤及びコンタクトレンズを取り扱う業界における上記取引の実情のもと、本願商標に接する需要者等は、指定商品「コンタクトレンズ用薬剤」との関係において、これより、商品の用途、品質を理解するものであるとみるのが相当であること、上述の通りである。

また、登録出願された商標が上記条項に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、その商標が使用される商品等の取引の実情等を考慮し、当該商標の構成態様と指定商品に基づき、個別具体的に判断されるものであって、他の登録例の存在によって、上記判断が左右されるものではなく、本願については、前記のとおり判断するのが相当であるから、上記、いずれの請求人の主張も、採用することができない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であり、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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