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Trademark Appeal Case

記述的結合商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−9934(T2006−9934/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に表示するとおりの構成よりなり、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、平成17年7月14日に登録出願、その後、指定役務については、当審において、同18年5月23日付け手続補正書により「きしめん料理を主とする飲食物の提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『名古屋名物として広く知られているきしめんうどん料理を提供する店』であることを認識させる『名古屋名物』の文字と『きしめん庵』の文字よりなるにすぎないものであるから、これをその指定役務に使用しても自他役務の識別標識としての機能を果たし得ず、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、「名古屋名物」の文字と「きしめん庵」の文字とを、二段に普通に採択されている文字の態様の域を脱していない状態で書してなるところ、本願商標構成中の「名古屋名物」の文字は、「愛知県の県庁所在地である名古屋市で有名な物。名産。」であることを容易に理解させるものである。

さらに、その構成中の「きしめん庵」の文字の「庵」の語についてみると、例えば「広辞苑第五版」(株式会社岩波書店 1998年11月11日発行)の102頁には、「住宅の号、文人、茶人の雅号、または料理屋などの家の名に添える語。」との記載があり、また、「新明解国語辞典第6版」(株式会社三省堂 2005年1月10日発行)の49頁には、「文人・茶人の住居の雅号、料理屋・そば屋などの屋号にも用いられる。」との記載があるところ、「庵」の語が「料理屋などの家の名に添える語」の意味合いで普通に使用されている事実が、以下の新聞記事情報及びインターネットの情報から窺い知ることができる。

(1)2001年12月7日付け北海道新聞の20頁には、「〈新・うちの一品〉セイロ*手打そば庵(いおり)*そばの原点、香りもコシも」の見出しの下に「当店のそばはすべて手打ち。お薦めはそばの原点ともいえる「セイロ」(700円)です。そばは、新そば粉をブレンドしたものを使っており、香りが良くコシがあります。」との記載がある。

(2)2002年10月17日付け毎日新聞地方版(兵庫)の25頁には、「[播磨のうまい店]そば庵『陣』本物にこだわり/播磨・姫路」の見出しの下に「◇そば庵『陣』姫路市広峰1の6の16(0792・85・3051) 『好きこそ物の上手なれ』を地で行く本格手打ちそばの名店。上品なそばが味わえるが敷居は高くない。」との記載がある。

(3)「本格手打ちそば そば庵 吟」のホームページ(http://sobagin.hp.infoseek.co.jp/)

では、「店主のこだわり 当店では厳選した国内産の玄そばを石臼挽きした粉だけを使用しております。」との記載がある。

(4)「うどん庵・釜禅−クチコミ−宮之阪−Yahoo!グルメ」のホームページ(http://gourmet.yahoo.co.jp/0007223300/0010890460/ktop/)には、「うどん庵・釜禅」の見出しの下に「グミっとした食感の手打ち麺です。この近辺ではトップクラスの美味しさですね。しかし、ここのうどんは麺もさることながら、出汁のうまさにあると思います。」との記載がある。

(5)「和食庵さいか」のホームページ(http://www.saika0619.com/)には、「東京都大田区蒲田にある和食居酒屋さいかでは、日本料理の料亭で20年修行した和食をご賞味頂けます。」との記載がある。

(6)「和食庵さら」のホームページ(http://bit.ubag.jp/sara/)には、「心彩るおもてなし」の見出しの下、「当店では、毎日、店主自ら市場で仕入れる新鮮な食材を活かしたお料理や、季節の旬が味わえる、毎月替わるコース料理などをご用意しております。」との記載がある。

(7)「菓子庵花えちぜん」のホームページ(http://www.kobird.co.jp/hanaechizen/)には、「しっとりおいしいパイ饅頭 福井銘菓 足羽三山」の記載がある。

以上の事実を総合勘案すれば、「庵」の文字を付して「○○庵」と表示した場合には、これに接する取引者、需要者は、「○○(料理)を扱う店」と認識、把握し、本願商標より全体として「名古屋名物のきしめん(料理)を扱う店」の意味合いを表すものとみるのが相当である。

そうとすれば、「名古屋名物きしめん庵」の文字からなる本願商標を、その指定役務について使用しても、前記のとおり「名古屋の名物であるきしめん(料理)を扱う店」と認識、理解させるにとどまり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、需要者が何人の業務に係る役務であることを認識することができないものというべきである。

なお、請求人は、「食品の名称+庵」で構成される過去の登録例を掲げ、本願商標も同様に登録されるべきであると主張しているが、それらの登録例は、本件とは事案を異にするものであるから、請求人の挙げた登録例の存在によって認定判断が左右されるものではない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であり取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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