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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−15075(T2006−15075/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、後掲のとおりの構成からなり、第9類「消防車,自動車用シガーライター」を指定商品とし、平成16年10月21日に登録出願された商願2004−96540に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同17年6月14日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1776916号商標(以下「引用商標」という。)は、「GET」の文字を書してなり、昭和57年6月1日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同60年6月25日に設定登録、その後、平成7年6月29日及び同17年7月5日に商標権存続期間の更新登録がなされ、また、その指定商品については、同18年8月2日に指定商品を第12類「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」とする指定商品の書換登録がされたものである。

3 当審の判断

(1)商標の類否について

本願商標は、後掲のとおり、デザイン化した円状図形(以下、単に「円状図形」という。)を背景とし、その前面に円状図形を横断して、ややデザイン化した「GET」の文字を中央部分に大きく顕著に書し、円状図形の下部に小さく書した「Global Executive Training」の文字を横一列に配した構成からなるところ、構成中の各文字部分と図形部分とは、常に一体のものとしてとらえなければならない特段の理由も見いだせないものである。

ところで、簡易、迅速を尊ぶ取引の実際においては、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は、常に必ずしもその構成部分全体の名称によって称呼、観念されず、しばしば、その一部だけによって簡略に称呼、観念され、1個の商標から2個以上の称呼、観念の生ずることがあるのは、経験則の教えるところである。

そうとすれば、本願商標の構成中、「GET」の文字部分は、他の文字部分と比較して中央に圧倒的大きさをもって顕著に特徴のある書体で表示されており、また、該文字部分は、「・・・を得る、手に入れる」の意味を有する語として我が国においても広く知られた英語「get」と同じ綴りであることから、視覚上独立して看者の注意をひき、かつ、強い印象を与えるものと認められるものであって、「GET」の文字部分も独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るとするのが相当であり、これより生ずる称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないものと判断するのが相当であることから、該文字部分からは、「ゲット」の称呼を生じ、「得る」の観念が生ずるものというのが相当である。

なお、請求人は、本願商標に関して、「G」「E」「T」の欧文字をモチーフにデザイン化した図形的文字とその背景の経線と緯線の描かれている地球儀図形とは、不可分一体性が極めて強く、これよりは、「チキュウゲット」、「チキュウジーイーティー」、「ゲットチキュウ」及び「ジーイーティーチキュウ」の称呼並びに「チキュウゲット(地球を得る)」及び「ゲットチキュウ(得る地球)」の観念を生ずる旨主張している。

しかしながら、上記デザイン化された「GET」の文字部分は、円状図形に重なって表されてはいても、該構成の中央に大きく顕著に表されており、背後の図形部分に埋没して不可分一体に構成されているものでもなく、また、円状図形部分から特定の称呼や観念を生ずるともいい難いことからすれば、「GET」の文字部分と円状図形部分とから、上記の称呼及び観念が生じるとする主張は採用できない。

他方、引用商標は、「GET」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して、「ゲット」の称呼及び「得る」の観念が生ずるものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違するとしても、「ゲット」の称呼及び「得る」の観念を共通にする、相紛れるおそれのある、全体として類似する商標であるといわざるを得ない。

(2)指定商品の類否について

本願商標の指定商品中の「消防車」と引用商標の指定商品中の「自動車」とは、ガソリン・電気・ガスなどの動力機関を利用した、道路上を動く車という点において、散水車、救急車、バス等と同様であり、また、「消防車」が他の自動車と共に同一の自動車販売業者によって販売されている事実があること、及び、消防車を含む自動車の主要な部品と認められるシャシーが同一の自動車製造業者によって製造販売されている事実があること等を考慮すれば、消防車と他の自動車とは、その製造業者、これらを取り扱うディーラー等の取引業者、及び消防車とともに救急車、乗用車を購入するところの地方自治体、民間企業等の需要者を同じくすることのある類似の商品であるといわざるを得ない。

また、本願商標の指定商品中の「自動車用シガーライター」と引用商標の指定商品中の「自動車の部品及び附属品」とは、自動車の部品ごとの用途及び機能において異なるとしても、いずれも自動車を構成する要素(部品)であるという点において同じくするものであり、該「自動車用シガーライター」と「自動車の部品及び附属品」とが同一の業者によって製造あるいは販売されている事実があるところから、その製造業者、取引業者及び需要者等を同一にする場合があるとみるべきであって、両者は類似の商品であるというのが相当である。

(3)結局、本願商標と引用商標とは、商標において類似し、また、上記認定のとおり、本願商標の指定商品「消防車,自動車用シガーライター」は、引用商標の指定商品中「自動車並びにその部品及び附属品」と類似するものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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