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結論

勝訴(請求認容)

商標「巧(たくみ)」と「匠」の称呼共通でも観念・外観相違(第4条第1項第11号|審判不服2006−27934(T2006−27934/J1))

審判番号
不服2006−27934(T2006−27934/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「巧(たくみ)」引用商標「匠」
争点(論点)
称呼共通でも観念・外観相違
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2006−27934(T2006−27934/J1)・不服)は、本件商標「巧(たくみ)」と引用商標「匠」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼共通でも観念・外観相違」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「巧(たくみ)」の文字を標準文字で表してなり、第36類に属する願書に記載のとおりの役務を指定役務として、平成18年2月16日に登録出願、その後、指定役務については、原審における同年9月1日付け手続補正書をもって、第36類「有価証券に係る投資顧問契約に基づく助言,投資一任契約に基づく投資,証券投資信託受益証券の発行・募集・売出し,証券投資信託に係る信託財産の収益分配金・償還金及び解約金の支払い,証券投資信託に係る信託財産の運用指図,有価証券の価値又は有価証券の価値の分析に基づく投資判断に関する助言の提供,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入のあっせん,前払式証票の発行,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,商品市場における先物取引の受託,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,中古自動車の評価,企業の信用に関する調査,慈善のための募金,紙幣・硬貨計算機の貸与,現金支払機・現金自動預け払い機の貸与」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3239397号商標(以下「引用商標」という。)は、「匠」の文字からなり、平成4年9月28日に登録出願、第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同8年12月25日に設定登録され、その後、同18年12月12日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

3 当審の判断

一般に商標が類似するか否かは、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認を生ずるおそれがあるか否かによって判断すべきものであり、その類否判断をするに当たっては、両商標の外観、称呼、観念を観察し、それらが取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきであると解される(最高裁昭和43年2月27日第三小法廷判決・民集22巻2号399頁参照)。

そこで、本願商標と引用商標の類否について検討すると、本願商標は、上記1のとおり、「巧(たくみ)」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「(たくみ)」の文字部分は、その直前に位置する漢字「巧」の読みを特定するものとみるのが自然であるから、これより、「タクミ」の称呼を生ずるものである。

他方、引用商標は、上記2のとおり、「匠」の文字からなるものであるから、その構成文字に相応して、「ショウ」又は「タクミ」の称呼を生ずるものである。

そうすると、両商標は、「タクミ」の称呼を共通にするものということができる。

しかしながら、本願商標は、「巧(たくみ)」の文字からなるところ、その構成中の「巧」の文字は、「わざ。うでまえ。上手。達者。」等(「角川大字源」544頁及び545頁、株式会社角川書店発行)の意味を有する語として一般に広く知られているのに対し、引用商標は、「匠」の文字からなるところ、該文字は、「だいく。木工の職人。工芸の技術者・専門家。」等(「角川大字源」233頁、株式会社角川書店発行)の意味を有する語として一般に広く知られているものであるから、両商標は、観念上、大きく相違するものである。

また、両商標は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観上、明確な差異を有するものであって、見誤るおそれがないものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、「タクミ」の称呼を共通にする場合があるとしても、観念及び外観において明らかに相違するものであるから、その称呼、観念及び外観を総合的に考察すれば、これらが取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等は大きく異なるというべきであり、両商標を同一又は類似の役務について使用した場合においても、役務の出所について誤認混同を生ずるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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