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Trademark Appeal Case

礼文島の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−22737(T2005−22737/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「礼文島」の文字を横書きしてなり、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」を指定商品として、平成17年3月10日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『礼文島』の文字を横書きにしてなるところ、該文字は、北海道北部、稚内市にある島で、同島は、観光地として広く知られるものであるから、これをその指定商品に使用しても、単に商品の産地、販売地、品質を表示するにすぎない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり、「礼文島」の文字を横書きしてなるところ、「礼文島」の語については、広辞苑第五版(株式会社岩波書店)によれば、「北海道北部、稚内市の西方50キロメートル、利尻島北西方の日本海中にある島。面積82平方キロメートル。」との記載があり、「利尻島とともに北海道北部、稚内市の西方にある島」を表す語として一般に知られている。

また、該地域は、観光地や海産物の産地としても知られているところであり、これらのことは、原審において引用した新聞記事情報ほか、例えば、以下(a)ないし(i)のインターネットのホームページ掲載情報及び新聞記事情報において裏付けることができる。

(ア)トレッキングツアー人気、熟年層需要を支える――日帰り、日光や奥多摩巡り。(2000/04/03, 日経産業新聞, 22ページ)の見出しで、「昨年夏に初めて北海道方面のトレッキングツアーを約二十コース発売したところ好評だったため、今年は春から北海道方面を二コース設けた。春になると北方特有の花が一面に咲くことで人気の高い礼文島や利尻島を二泊三日で巡るツアー(料金は八万三千八百―十万九千八百円)、地元の自然の実態をよく知る「ネーチャーガイド」の案内で知床を歩く一泊二日ツアー(二万九千六百―五万八千六百円)だ。」などの記載。

(イ)行ってみたい離島――やはり人気、沖縄の海(何でもランキング)(2002/05/18, 日経プラスワン, 1ページ)の見出しで、「9 礼文島(北海道) 259 海岸近くから高山植物が見られ、別名『花の島』とも。島を縦断するトレッキングコースも有名」などの記載。

(ウ)本州から道内、観光ツアー20―50%増、7―8月予約好調――体験型・離島に人気。(2003/07/01, 日本経済新聞 地方経済面 (北海道), 1ページ)の見出しで、「 JTBでは、ルスツやトマム、富良野などのリゾート施設で熱気球などを使った自然体験を盛り込んだ二泊三日で四万円台の家族向けツアーの人気が高い。また、利尻・礼文島ツアーを例年より三カ月前倒しして一月から発売したほか、別冊パンフレットによる集客戦略を進めた離島めぐりも好調だ。」などの記載。

(エ)旅してみたい離島は?――首位・石垣島、2位・屋久島(ネット1000人調査)(2005/07/15, 日経産業新聞, 20ページ) の見出しで、「ただ、年代別にみると、高年齢層は沖縄・鹿児島県に加え、北海道の離島を好む傾向が表れた。五十歳以上の上位は「石垣島」(四六・三%)、「屋久島」(四五・〇%)、「西表島」(四二・三%)に続き、「礼文島」(三四・九%)、「利尻島」(三〇・二%)となった。」などの記載。

(オ)北海道経済特集――観光に「旭山」効果、来道者久々に増、外国人客伸びる。(2006/10/21, 日本経済新聞 朝刊, 27ページ)の見出しで、「 一方で、地域間の格差も出ている。函館は空港の来道者数(四―八月)が二%減。利尻・礼文島などへの玄関口である稚内市も上半期は前年を数%程度下回ると予想する。」などの記載。

(カ)礼文島船泊漁業共同組合と題するウェブページ(http://www.rakuten.ne.jp/gold/funadomari/)には、「礼文島産エゾバフンウニ、礼文島産ボタンエビ、礼文島船泊産キタムラサキウニ、礼文島産毛がに、礼文島産たらばがに」などの記載。

(キ)【楽天市場】礼文・利尻島産「開きホッケ(大サイズ)」:海鮮工房 礼文島の四季 (http://www.rakuten.co.jp/rebun/512800/512801/646794/)には、「礼文・利尻島産『開きホッケ(大サイズ)』 」などの記載。

(ク)礼文島産 昆布しょうゆ - 礼文島うに屋 (http://uni.shop-pro.jp/?pid=4432422)には、「商品名:昆布しょうゆ(礼文島産天然利尻昆布使用)」などの記載。

(ケ)『利尻・礼文産生うにの通販ならこのページ』~北海道.co.jp~ (http://www.hokkaidou.co.jp/gentei/uni/rishiri.php?b)には、「『利尻・礼文産生うに』を買うなら会員数20万人の「北海道.co.jp」が安心です。」などの記載。

以上のとおり、インターネットないし新聞情報において、礼文島に関する記事等が掲載されていることが認められ、本願商標を構成する「礼文島」の文字からは、特定の地域ないし観光地の一を表したものと認識されるといわなければならない。

しかして、一般に観光地においては、通常、飲食物を始めとする各種商品が販売されており、これに当該地域において取り扱われる商品であることを表示して商取引に資することが普通に行われる性質のものであり、礼文島においても、本願指定商品に含まれる菓子及びパン、茶、コーヒーなどの各種商品を販売する者が存在し得るものといえる。

してみれば、「礼文島」が北海道の観光地の一として広く世間に知られるようになった現在、本願商標をその指定商品に使用しても当該地域を想起し、これに接する取引者、需要者は当該商品が礼文島で生産又は販売されているであろうと認識するとみて差し支えなく、商品の産地、販売地を表示したものと認識、理解するというべきであるし、これ以上に出願人が本願指定商品に使用し、自他商品の識別機能を有するに至ったような実情も見出せないものである。

なお、請求人は、他の登録例を挙げて、本願商標も登録すべきである旨主張している。

しかしながら、商標法第3条第1項第3号の趣旨は、商品や役務を流通過程又は取引過程に置く場合に必要な表示であるから、何人も使用する必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものであるから一私人に独占を認めるのは妥当ではなく、また、現実に使用され、あるいは、将来一般的に使用されるものであることから、出所識別機能を認めることができないものと解されるものであって、他に登録商標があることのみをもって、判断を拘束される法律上の根拠はないものである。そして、本願商標は、その判断時である審決時において、前記認定を妥当とするものであるから、請求人の主張は採用することができない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべき理由がない。

よって、結論のとおり審決する。

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