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Trademark Appeal Case

著名商標と同一商標の登録可否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90442(T2006−90442/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4959384号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4959384号商標(以下「本件商標」という。)は、「Necromance」の欧文字を横書きしてなり、平成15年6月30日に登録出願、第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製の花瓶及び水盤,貴金属製針箱,貴金属製宝石箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製のがま口及び財布,貴金属製靴飾り,貴金属製コンパクト,貴金属製喫煙用具,身飾品(「カフスボタン」を除く。),カウスボタン,宝玉及びその模造品,宝玉の原石,時計,記念カップ,記念たて,キーホルダー」を指定商品として、同18年6月9日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立の理由(要旨)

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第10号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1項により取り消されるべきである旨主張し、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証及び参考資料1ないし参考資料12を提出している。

(1)商標法第4条第1項第10号

「Necromance」は、米国の「7220 Melrose Ave.LosAngeles,CA90046」に本店を置き、オリジナルのアクセサリー、銀製品、インテリア小物、雑貨等を販売している人気ショップである。

特に骸骨、蜘蛛、義眼などをモチーフとした銀製のアクセサリーやパーツは、その特徴的なデザインにより人気が高く、日本でも米国「Necromance」のファンは多い。

また、日本の代表的なロックバンドである「X JAPAN」のメンバーであった「hide」氏(故人)が愛用していたこともあり、日本でも知名度が高いものである。

そして、日本では遅くとも2001年には著名なブランドとして定着し、

米国「Necromance」から商品を輸入した多数の業者がショップやインターネット通販、インターネットオークション等で商品を販売していたのである。

このように、本件商標は、その登録出願前から米国や日本で著名であった米国「Necromance」の商標と同一又は類似であり、その指定商品も同一又は類似するから、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第15号

商標権者は、米国「Necromance」から輸入した真性(正)商品以外に、自社のオリジナル商品を販売しているが、著名である「Necromance」商標を本件指定商品に使用した場合、米国「Necromance」の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがあることは明らかである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

(3)商標法第4条第1項第19号

商標権者が、米国「Necromance」の真正商品であるかのようにみせかけて販売した場合、不正に利益を得ることとなり、また、著名なブランドに「ただ乗り」することは、米国「Necromance」に損害を与えることとなるだけでなく、著名商標の希釈化させたり、その名声を毀損させることになる。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。

3 本件商標に対する取消理由

当審において、商標権者に対して、平成19年5月18日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたところ、該取消理由の要旨は以下のとおりである。

(1)申立人の提出に係る甲第1号証ないし甲第5号証及び参考資料1ないし参考資料12によれば、「Necromance」は、米国7220 Melrose Ave.LosAngeles,CA90046に本店を置き、オリジナルのアクセサリー、銀製品、インテリア小物、雑貨等を販売している人気ショップであることが窺われるものである。

特に、日本では日本の代表的なロックバンドである「X JAPAN(エックスジャパン)」のメンバーであった「hide」(ヒデ:故人)氏が「Necromance」のネックレスを愛用していたこともあり、一層知名度が高まったものと認め得るものである(甲第3号証)。

また、甲第4号証(インターネットによるYAHOO!オークションの出品商品の評価等が掲載されたプリント)によれば、本件商標の登録出願前である2001年7月頃から2003年5月頃まで、また、甲第5号証(同オークションの出品商品の評価等が掲載されたプリント)によれば、2001年1月頃から2003年6月頃まで、いずれも、「NECROMANCE」、「ネクロマンス」のアクセサリー等がインターネット販売やインターネットオークションにより、多数販売されていた事実が窺われ、かつ、人気ブランドであったことも窺い知ることができる。

してみれば、「Necromance」の欧文字よりなる商標(以下「引用標章」という。)は、米国ロサンゼルスに本店を置くアクセサリーショップのブランド(商標)として、本件商標の登録査定時(平成18年4月28日)はもとより、登録出願日前からも、この種商品の取引者・需要者の間に広く知られていたとみるのが相当である。

(2)本件商標は、語頭の「N」の文字をややデザイン化して表してなるものの、全体の文字綴りは、容易に「Necromance」の文字よりなるものと看取し得るものであり、加えて、この欧文字の綴りは特定の意味合いを有しない上記アクセサリーショップが採択使用したと認められる造語といえるものである。

さらに、本件商標の指定商品中には、引用標章を使用する米国「Necromance」の業務に係る商品と密接な関連を有する「貴金属、身飾品、宝玉及びその模造品」等が含まれているものである。

(3)してみれば、本件商標権者が本件商標をその指定商品に使用した場合は、これに接する取引者・需要者は、米国「Necromance」の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものといわざるを得ない。

4 商標権者の意見

上記3の取消理由の通知に対し、本件商標権者は、何ら意見を述べるところがない。

5 当審の判断

本件商標についてした先の取消理由は妥当なものと認められる。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、本件商標の登録は、同法第43条の3第2項により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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