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Trademark Appeal Case

代理人の商標冒認登録

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90533(T2006−90533/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4975517号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4975517号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成17年12月15日に登録出願、第28類「模型おもちゃ」を指定商品として、同18年6月29日に登録査定、同年8月4日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要旨

(1)登録異議申立人ドラゴン モデルズ リミテッド(以下、「申立人」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなる商標(以下、「引用商標」という。)を香港において有しているものである。

してみると、本件商標は、申立人の所有の商標であるから、何ら申立人の承諾を得ることなく、本件商標の商標登録出願を行い、設定登録を受けたものであるから、商標法第4条第1項第7号の「公の又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当する。

(2)本件商標は、申立人の名称の著名な略称を含む商標であるところ、本件商標の商標権者は、何ら申立人の承諾を得ることなく、本件商標の商標登録出願を行い、設定登録を受けたものであるから、商標法第4条第1項第8号に該当する。

(3)本件商標は、申立人の商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標であって、その商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。

(4)本件商標は、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。

(5)本件商標は、申立人の商品の表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一の商標であって、不正の目的をもって使用をするものであるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。

本件商標の登録は、前記(1)ないし(5)のいずれかの規定に該当するから、商標法第43条の2第1号によって取り消されるべきものである。

3 取消理由通知

申立人の提出に係る甲各号証によれば、申立人は、香港に住所を有する模型おもちゃの製造・販売会社であり、甲第12号証(モデルアート2006年8月号)、甲第13号証ないし甲第17号証(アーマーモデリング1997年創刊号、同1998年第8号、同1999年第15号、同2003年第48号、同2006年第83号)、甲第19号証(月刊モデルグラフィクス2003年第225号)等の雑誌には、引用商標のもとに戦車模型などの模型おもちゃが紹介されており、甲第3号証(月刊モデルグラフィクス2004年3月号)には、「・・・いまや世界を代表すると言ったほうが適切な感のある・・・ドラゴン・・・」の記載をもって申立人の紹介がなされている。

そして、甲第6号証ないし甲第10号証(2000年10月7日ないし2006年4月19日付のINVOICE)によれば、申立人が株式会社ハセガワに対し、日本への輸入販売契約に基づいて発行した請求書の写しには、ロゴマークとして引用商標が表示されており、一方、商標権者は、甲第4号証を始めとする多くの雑誌の広告において、自らの社名の前に、「日本総代理店」あるいは「輸入発売元(販売元)」なる表示をしていることが認められる。

しかして、本件商標は、別掲(1)に示すとおり、龍の図形とやゝデザイン化して表された「DRAGON」の欧文字からなるところ、これは、申立人の使用に係る引用商標と同一又は類似の構成からなるものであり、指定商品も申立人の業務に係る商品と同じ「模型おもちゃ」を指定するものである。そして、申立人は、商標権者が本件商標を商標登録出願することについての承諾等を一切与えていない旨主張している。

上記のような状況に照らしてみれば、本件商標は、申立人の使用に係る引用商標と偶然に一致したものとは認め難いところであり、商標権者は、申立人の業務に係る商品を我が国に輸入・販売する代理店の立場にあることを承知のうえ、当該商標が「模型おもちゃ」について未だ我が国において登録されていないことを奇貨として、申立人の承諾を得ることなく、本件商標の商標登録出願をし、その登録を受けたものといわざるを得ない。

してみれば、商標権者のかかる行為に基づいて登録された本件商標は、公正な取引秩序を乱すおそれがあるばかりでなく、国際信義に反し公の秩序を乱すおそれがあるものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号に違反してされたものである。

4 当審の判断

本件に関し、審判長は、商標権者に対し、平成19年5月15日付けで、前記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もなかった。

そして、前記3の取消理由は、妥当なものと認められるので、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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