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Trademark Appeal Case

称呼類似性と周知性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90567(T2006−90567/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4975820号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4975820号商標(以下「本件商標」という。)は、「FlowService」の欧文字を標準文字で書してなり、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」を指定商品として、平成17年12月26日登録出願、同18年8月4日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、流体機器制御メーカーであり、我が国においては、日本法人を通じてメカニカルシールを主軸とする事業展開をしており、その使用に係る「FLOWSERVE」の欧文字よりなる商標(以下「申立人商標」という。)は、我が国において周知著名な商標である。

本件商標は、この著名な申立人商標と酷似するものであるから、本件商標をその指定商品に使用するときには、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に関係のある者の業務に係る商品であると誤認し、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

また、本件商標を使用した場合、申立人商標に化体した信用、名声、顧客吸引力等を希釈化・毀損させるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

申立人は、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第51号証を提出している。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第15号該当について

本件商標は、前記のとおり、「FlowService」の欧文字を表してなるところ、その構成中、「Flow」の文字が「流れる、流れ出る」の意味を、「Service」の文字が「勤め、奉公、任務」などの意味を有する英語であるとしても、これらを一連に表した本件商標からは、全体として熟語的な意味合いを看取させるものではなく、これよりは「フローサービス」の称呼のみを生ずる不可分一体の造語よりなるものと判断するのが相当である。

他方、申立人商標は、前記したとおり、「FLOWSERVE」の欧文字を表してなるところ、その構成中、「FLOW」の文字が「流れる、流れ出る」の意味を、「SERVE」の文字が「仕える、奉公する、勤務する」などの意味を有する英語であるとしても、これらを同書、同大、同間隔で一連に表した申立人商標からは、全体として熟語的な意味合いを看取させるというよりは、「フローサーブ」の称呼のみを生ずる不可分一体の造語よりなるものとみるのが相当である。

そうとすれば、本件商標と申立人商標は、それぞれより生ずる「フローサービス」と「フローサーブ」の両称呼を比較しても、長音を含めて7音と6音で構成音数が相違し、かつ、両者の末尾部分において「ビス」と「ブ」の音の顕著な差異を有するものであるから、両称呼は、それぞれを一連に称呼した場合には、語感・語調が異なり、称呼上相紛れるおそれのないものである。

また、両商標は、外観において相違し、観念においては比較し得ないものであるから、両者は、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。

そこで次に、申立人の提出に係る甲第1号証ないし甲第51号証を徴するに、その大半が米国を始め世界各国の登録証明書(甲第5号証ないし甲第51号証)及び、他は申立人及びその関連会社のウェブページ(甲第1号証ないし甲第4号証)のみであって、これらの証拠からは、申立人商標が世界各国で登録(主に国際分類第7類、第9類)されていること、及び申立人並びにその関連会社が流体機器制御メーカーであり、メカニカルシール(回転機軸封装置)の製造・販売を行っており、これらに申立人商標が使用されていることは認め得るとしても、申立人商標が需要者間に広く知られているとする証左は見当たらない。

加えて、本件商標と申立人商標とは、前述のとおり、区別し得る別異の商標といえるものであり、かつ、両者の取り扱う商品及び業種が相違することなどを勘案すると、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は、申立人又は申立人商標などを連想・想起することはなく、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。

(2)商標法第4条第1項第19号該当について

本件商標は、上記(1)で認定、判断したとおり、申立人商標とは相紛れるおそれのない非類似の商標であり、かつ、商標権者が本件商標を採択使用する行為に、申立人商標に化体した信用、名声、顧客吸引力等を希釈化・毀損させるなど、不正の目的があったものということもできない。

(3)むすび

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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