Trademark Appeal Case
商品類似性と著名性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90641(T2006−90641/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4987491号商標(以下「本件商標」という。)は、平成17年12月26日に登録出願され、「NICKEL」の文字を標準文字で表してなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同18年9月15日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要点
(1)引用商標
登録異議申立人ベネット フットウェア グループ リミテッド ライアビリティ カンパニー (以下「申立人」という。)が引用する登録第2264702号商標(以下「引用商標」という。)は、「NICKELS」の欧文字と「ニッケルズ」の片仮名文字を上下2段に横書きしてなり、第22類「はき物、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和63年5月30日登録出願、平成2年9月21日に設定登録され、その後、同12年8月1日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標からは「ニッケル」の称呼を生じ、引用商標からは「ニッケルズ」の称呼を生じるが、これらが類似する称呼であることを御庁の多数の先審査例に照らしても明らかである。また、「被服」と「履物」とは、同一又は類似する商標が使用された場合には、その出所につき誤認・混同のおそれがある類似する商品というべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、引用商標を本国の米国はもとより、わが国も含め世界的に使用し、その商品である履物、特に婦人靴を販売しているものであるから、引用商標と類似する本件商標が被服等の指定商品に使用された場合には、申立人の業務に係る商品ないし、そのライセンス商品であるかの如く誤認され、その出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(4)よって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標の類否の判断に先立って、両者の指定商品についてみるに、前記のとおり本件商標は、第25類の被服及び被服関連商品、それに運動用特殊衣服,運動用特殊靴などを指定商品とするものであり、運動用特殊靴が指定されているが、これは専らスポーツに使用され、日常生活一般ではほとんど使用されない「登山靴」及び「運動用スパイクシューズ」等が含まれると解されるものである。他方、引用商標は、旧第22類の主として日常歩行の際に使用される履物(他、かさ、つえ)を指定商品とするものであり、両者は、その用途、品質を異にするばかりでなく、生産者、取引系統も相違するものと認められるから、これらを総合勘案すれば、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は、互いに非類似の商品と判断するのが相当である。
なお、申立人は、被服と履物は極めて近似する商品であり、アパレルの専門店では同時に販売されている旨を甲第5号証を提出して主張しているが、たとえ、両者の指定商品の一部が販売場所を同じくする場合があるとしても、両者の指定商品は前記のとおり、その性質、目的等において顕著な差異を有するものであり、かつ、前記認定のとおり判断するのが妥当といえるものであるから、申立人の上記主張は採用することができない。
してみれば、本件商標が引用商標と商標において類似するとしても、これに係る指定商品が類似するものでない以上、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人が引用商標の著名性を立証するものとして提出した甲第2号証ないし同第4号証は、いずれも本件商標の登録出願後に検索打ち出しされたと認められるインターネット情報のみである。そうとすれば、引用商標が婦人靴に使用されていることは認め得るとしても、これらの証拠のみをもってしては、本件商標の登録出願前に我が国の需要者の間に広く知られていたとは認められない。
そうとすれば、商標権者が本件商標を被服等の指定商品に使用しても、申立人の業務に係る商品ないし、そのライセンス商品であるかの如く誤認され、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものである。
したがって、本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当する旨の申立人の主張は採用できない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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